板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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書籍のご紹介

今日は、週末でもありますし、僕が関係する書籍のご紹介をいたします。

道具としてのファイナンス」石野雄一著、日本実業出版社、2400円(税別)

この本、ファイナンスに関する理論を包括的に解説しています。
「ファイナンス」という言葉は、おそらく多くの人にとって、難しく、とっつきにくいと感じさせるの十分な威力がありますが(笑)、本書は、それらを、「自然な人間の感覚」を呼び起こしながら説明することによって、腹の底に落ちる理解が得られるのではないかと、評価いたします。
石野さんは、当事務所パートナーの橋口寛の紹介で、何度も当事務所セミナーにいらしていただき、ファイナンス以外の「楽しいお話」をたくさんしていただいています。
KISSの読破→「道具としてのファイナンス」の読書→当事務所合宿セミナー→「道具としてのファイナンス」の再読→KISSの再読。
これで、ファイナンス、経営、経済、そして便益に関する人の心の動き、の理解が深くなるでしょう。
この本の帯には、僕がコメントをさせていただきました。
コメントの内容は、本書を手にとって見てみてくださいね。
実は、石野&橋口&板倉の共著にて、「タイトル秘密」の本を執筆中!
乞うご期待。

新しい株の本」山口揚平著、ランダムハウス講談社、1500円(税別)

「株式投資で儲けたい!」または、「少なくとも損はしたくない!」と思う方は、チャート分析などのテクニカルファクターではなく、「価値と価格の違い」を学ぶべきです。
なぜなら、世の中、「支払った価格以上の価値を手にいいれる」を繰り返せば、間違いなく、社会に対する価値提供を伴いながら、資産を増やすことが出来るからです。
著者の山口さんは、オープンセミナー&合宿セミナーにもいらしていただき、それをきっかけに御付き合いをさせていただいております。
彼の一言、「僕は、金儲けより、美学を意識してしまうんですよ」には、100%同意。
僕は、この本の広告にコメントさせていただきました。
日本経済新聞での広告を見られた方もいらっしゃるのでは・・・
(ただし、この本は、「価値と価格の裁定」についての内容に限定されていて、「裁定後の価値創造に乗る」という視点が欠けていますので、ご注意ください。バリュー投資における裁定は、その後の価値創造に乗るための「オマケ」に過ぎません。)

このところ、ファイナンスや株式投資に関する書籍が「乱発」されています。
本で何かを学ぶとき、最も大切なことは、「たくさんの本を読む」では絶対にありません。
たくさん読むことより、「悪書を読まない」事の方が、はるかに合理的です。
本のカタチをしているからといって、書いてあることが「正しいことばかり」ではありませんからね。
上記の二つの書籍は、僕が自信を持ってお勧めします。
(と、表現しつつ、資本コストについては、CAPMより、僕の手法「SMU第103号「資本コストと割引率」を推奨します。)

読んでも、しっかり理解できない場合には、セミナーに来てねぇ!

2005年9月3日 板倉雄一郎