板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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「セミナーランナップと次回セミナー受講者募集のお知らせ」

お知らせ
「セミナーランナップと次回セミナー受講者募集のお知らせ」


先週末の2日間は、
「実践・企業価値評価シリーズ第25回合宿セミナー」でした。
今回の合宿セミナーも、
とっても楽しかったし、とっても嬉しかった!
<リニューアル後初回のセミナー>
それぞれの講師は、担当コマに関して「間違いなくプロ」ですから、僕が、講義内容に関する不安を感じることはありませんでしたが、今回は、カリキュラムを「理論より実践」の考えに基づきリニューアルした初回のセミナーでしたから、正直なところ、「本当に時間内に収まるんだろうか?」という不安を抱えたままの開催でした。
結果は、「ぎりぎり時間内に収まった」。ホッ。
第1コマ:企業財務基礎講座(←以前は2日目の早朝)
B/S、P/L、C/Fの財務3表の「関連性」を、エクセルを使った擬似企業のオペレーションを通じて学ぶ講義で、以前から定評がありましたが、合宿セミナーのすべてのコマで「必要最低限の知識」ですので、第1日目の最初に移動しました。
2日間の合宿セミナーの最初のコマですから、講師の側も受講生の雰囲気を掴む前ですし、受講生にとっても緊張が最高潮に高まっているときですから、このコマの担当講師は、「アイスブレイク」に必死になるわけです。
そして、結構やりずらいわけです。
が!
講義を受け持つ大橋パートナーは、持ち前の「楽しいキャラ」と、普段の会計業務の知識と経験を生かして、見事アイスブレイク!
第2コマから受け持つ僕は、おかげで、とってもやりやすかったです。
ありがとう!
第2コマ:企業の仕組みとDCF法オーバービュー
そして
第3コマ:企業価値創造メカニズムとファイナンス理論
(↑ 以前とほぼ同等内容)
いってみれば、このコマでお伝えする「基礎」が、ある意味、このセミナーのすべてといえるわけですが、いつもどおり、講義を大変楽しませていただきました。
企業とは何か?
から始まり、
債券モデルを使ったエクセルによるDCF法の基礎によって、
資本コスト=割引率=期待収益率=リスク認識、であることを学び、
それを応用した不動産価格算定の問題を解き、
その過程で、
ROIC、WACC、Spread、IC、NOPLATなどの言葉の定義を知り、
後半では、企業の価値創造メカニズムをエクセルを使ったバリュードライバーモデルによって学ぶ講義です。
(以上の内容は、「ほぼ」、「DCF入門DVD」に収められていますので、ご興味のある方は是非。)
いつもどおり、僕自身が開発したDCF法講義手法を楽しませていただきました。
ついで、リニューアル後の目玉講義・・・
第4コマ:財務オペレーションと企業価値の相対的関係
このコマでは、企業の財務オペレーション・・・
配当、株式分割、自己株取得~金庫株の取り扱い、増資、減資、有利子負債の増減、(MSCBを含む)社債発行などについて、それぞれのオペレーションの条件と、企業価値の変動について相対的に講義します。
実は、僕のエッセイの中でも、これらに関する記述が多いのですが、僕が最も「やりたかった講義」です。
結果は、大好評。
初受講生はもとより、100名を超える再受講生にも、「よかったですよぉ~!」と好評をいただきました。
好評の原因・・・それは、講義内容はともかく、講師の僕が「とっても楽しかった」からでしょう(笑)
やりたいことを楽しみながらやる・・・これ、講義を受けている側もきっと楽しいのだと思います。
で、調子に乗って、60分の予定のところ、120分も話してしまいました(笑)
ここで僕の担当する講義は終了、
講師を企業法務担当弁護士Mr.MORIに変わって、
第5コマ:企業法務に関する経営者と投資家の留意点
これ貴重な内容です。
内容は秘密(笑)
とにかく、投資家として、経営者として、絶対に知っておかなければならない法務に関する情報が、ぎゅっと詰め込まれた内容です。
「そんなことがインサイダー取引になるんだぁ・・」なんて、僕でも感心して聞き入ってしまいました。
以上で、第1日目終了~立食懇親会。
<継続することの喜び>
今回のセミナーでは、感慨深い「再会」がいくつかありました。
米国留学前に当事務所のセミナーを受講したはずの卒業生が居る。
受講時も現在も、海外で仕事をされているはずの卒業生が居る。
彼らとの再会は、このセミナーを3年以上続けていることを「実感」させてくれました。
「もうそんなに経つんだなぁ~」
そして、卒業生からの「吉報」もいくつか頂戴しました。
上記の米国留学を修了した卒業生が、巨大欧州金融外資***への就職内定が決まったこと。
某大手電子機器メーカーに勤める卒業生が、同社の「新規事業プロデューサー」に昇進し、京都の本社に異動した事。
価値算定に基づきポートフォリオを組み替え、今では、安定したゲインを得ている者。
某大手証券にてファンドマネージャーを務める卒業生が、半年前には運用額3000億円だったはずなのに、今ではその運用額が4000億円!にも膨らんでいること。
などなどなどなど・・・
とにかく僕に寄せられる吉報は、「このセミナーをきっかけに、自分の道が見えてきた」という内容ばかり。
現在の活動を継続してきたことへの、社会からのご褒美だと思っています。
本当に、嬉しい。
第2日目
第6コマ~第7コマ:個別企業価値評価
個別企業の過去業績分析~財務オペレーションの合理性の検証~将来業績予測~一株あたりの理論株価算出と続く、このセミナーで最も知的にハードなコマは、某外資系証券に勤める投資銀行マンのパートナーMr.TAKAMURAの担当コマ。
過去業績分析と将来業績予測を一人の講師が続けて担当することになった新しいカリキュラムでは、エクセルのバリュエーションシートにも、様々なグラフが自動生成される機能も盛り込みリニューアル。
特に再受講生には、大好評でした。
よかったよかった。
今回の評価対象企業は、話題のスティールパートナーズのポートフォリオ「アデランス」。
日本や海外の「かつら需要の推移」にはじまり、「市場占有率」、「育毛との競合」、「財務オペレーションの合理性検証」などなど、本格的なバリュエーションの結果は、「割*」でした(笑)
第8コマ~第9コマ:有価証券報告書の読み解き方~ワークショップ
担当は、某上場企業でCFOを勤める公認会計士のパートナーMr.Yoshihara。
彼の「企業を見る目」は、僕が見ていてもすばらしい!の一言です。
今回の評価対象企業は、これまたスティールパートナーズのポートフォリオ「ブルドックソース」。
ワークショップの冒頭では、パートナーによる「寸劇」(笑)
上場企業CFOのMr.YOSHIHARAは、ブルドックの経営陣、
企業法務担当のMr.MORIは、スティールの代理人、
投資銀行マンのMr.TAKAMURAは、スティールの何とかシュタインの役回りにて、同社の株主総会を再現。
会場はかなり盛り上がりましたが、その一方で、さすがそれぞれのプロ、寸劇の台詞には、法務、企業価値評価、経営など、様々な要素が取り入れられていました。
そして、Mr.MORIの「本気度」は、かなり本物でした。
何かあったら、弁護は、迷わず彼に頼もおっと(笑)
寸劇の最後は、
「以上の判断はすべて株主の皆様にお任せします」
という言葉。
既存株主が、現経営陣に経営を継続させるか、それともスティールのTOBに応じるかを判断する上で、現経営陣の新経営計画に基づいた「一株あたりの妥当な株価」がどれほどであるかを突き止めることは、非常に大切なことです。
ってことで、ワークショップのスタート!
受講生は、これまでの講義で得た知識を基に、受講生同士でチームを作り、自力でバリュエーション。
およそ2時間に渡るワークショップの結論は、
(1)現経営陣発表の新事業計画を100%信じた場合の妥当な株価は?
(2)過去の財務オペレーションの合理性は?
(3)このところの買収防衛策の本質とは?
(4)で、経営陣は真っ当か?
(5)同社株主はスティールのTOBに応じるべきか否か
これまでの、Sell or Hold or Buyといった単純なゴールから、以上のような実践的なゴールを新たに設定した初回のワークショップでしたが、それぞれのチームが、「合理的な理由」と共に、以上の5点についてしっかり判断されていました。
すげえ!
面白かったのは、あるチームが、
「スティールのTOB価格を上回る価格で、私達がTOBを行い、経営をします!」という結論を出したことでした(笑・・・笑っちゃいけませんね)
このチームの場合、かなり非現実的な合理化シナリオが、スティールのTOB価格を大きく上回る結果を出したわけですが、まあこういう結論もあってもいいかな、っと。(←ほんとか)
その他のチーム、および板倉雄一郎事務所の結論は、「経営陣の合理化策、および、売り上げ向上策の達成は結構難しいだろうから、経済合理性に則れば、既存株主はスティールのTOBに応じるべき」というものでした。
自分の資産を誰に委ねるか、は、自分自身で決めるもの。
そのために十分な知識を伝えられたのではないかと思います。
今回のリニューアル後の合宿セミナーを通じて、僕は、このセミナーの価値にさらなる自信を持つことができました。
パートナーの誰もが、「自分にできることは何か」を常に考え行動し、
パートナーの誰もが、その分野で実践している「プロ」であり、
パートナーの誰もが、「知りえた知識を伝えたい」と真剣に思い、
パートナーの誰もが、自らも楽しむことを忘れない。
彼らと共に、「社会に対する価値提供」ができる自分は本当に幸せだと思います。
そんな僕達の思いは、エッセイやストリーミング、そして書籍やDVDによって皆さんに伝わり、過去の卒業生と共に、こうして合宿セミナーというカタチが完成します。
需要がなくなるとき・・・もしそれが現実になるとすれば、その原因は、僕達自身が楽しむことを忘れてしまったときなのではないかと思います。
これからも、楽しんでセミナー活動を続けたいと思います。
<セミナー価格改定と次回セミナー受講生募集のお知らせ>
「実践・企業価値評価シリーズ」第26回合宿セミナー
の受講者募集を本日開始しました。
あわせて、当事務所として初の地方開催、
「実践・企業価値評価シリーズ」第1回大阪セミナー
の受講者募集を本日開始しました。
どちらの合宿セミナーも開催場所以外の違いはありません。
皆様のご都合のよい日程、場所で選択いただければ幸いです。
たくさんの受講生の方々に、このセミナーの価値を体現していただきたいと、パートナー一同、本気で思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
なお、価格改定を行うことになりましたので、くわしくは、セミナー案内ページをご覧ください。
一般の受講価格を、
(1)インフレ傾向
(2)カリキュラムのリニューアル
を受け、値上げしています。
同時に、受講時点で21歳未満の方には、大幅な割引を実施することになりました。
(過去の卒業生の場合も、受講時点で21歳未満であった場合には、今回の割引後の受講料と受講時点での受講料の差額を、価格改定に伴い返金することにいたしました。)
未だお会いしていない読者の皆様と、2日間を共に過ごし、共に学ぶことを楽しみにしています。
どうぞよろしくお願いいたします。
2007年7月2日 板倉雄一郎
PS:
合宿セミナーも回を重ねるごとに、巷からの「定評」をいただくにいったっています。
それ自体、とても嬉しいことです。
けれど、その結果、「エッセイを全く読まずにセミナー参加される方」が、増加傾向にあります。
先日も、事務所に「明日のセミナーに参加したいのですが」という電話問い合わせがあったそうです。
「エッセイやセミナー案内ページをお読みになってから参加してください」と、丁寧にお断りしました。
せっかくのエッセイです。
受講の判断基準のためにも、受講の予習のためにも、そして受講後の復習のためにも、是非お読みください。
そうじゃないと、書く意欲がなくなってしまいますよぉ~~~~
(と、ここに書いても、意味ないですけどね(笑))