板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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おりおば第12号「リスクとリターン」

おばかさん・・・「資産を増やすより、減らしたくないから、国債とか郵貯とかだけにしているのよ」

おりこうさん・・資産を減らしたくないから、リスクの伴う投資をする。

そもそも、お金というものは、その絶対額=価値ではありません。
極端な例ですが、たとえば元金保証年率3%の金融商品では、確かに毎年3%づつ、その絶対額は増えます。
しかしこのときもしインフレ率が5%であったなら、実質価値は毎年2%づつ減っていってしまうわけです。
つまり、ある程度のリスクを覚悟して投資する人が社会に居る以上、少ないリスクの金融商品で得られるリターンでは、絶対額が増えても、相対的に経済価値が減っていくことがあるわけです。
大切なことは、具体的な経済的目標を持ち、その達成のために必要なリスクの程度を把握して運用するということになります。
ちなみに、この場合の運用とは、銀行預金からベンチャー起業への投資まで幅広い意味があります。
いずれにせよ、経済価値算定手法を持たなければ、意味ありませんケレド。
リスクとリターンは、「リスク=リターン」であるか、「リスク<リターン」であるときに、初めて経済価値が増大します。
その意味では、日本国債(JGB)は、少なくとも僕にとって「リスク>リターン」ではあります。
(こういう本当のこと書いちゃうと、翌日の「ザイムショー」からのアクセスが増えるんだよね(笑))