板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

企業価値評価・経済・金融の仕組み・株式投資を分かりやすく解説。理解を促進するためのDVDや書籍も取り扱う板倉雄一郎事務所Webサイト

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お知らせ 「第32回合宿セミナー募集開始など」

週末は、当事務所からのお知らせにお付き合いください。

<実践・企業価値評価シリーズ第32回合宿セミナー募集開始!>

10月25日~26日、久しぶりの合宿セミナーを開催します。
前回のセミナーでは、もろもろの条件が重なり、これまでで最も少ない(初受講)人数での開催となりましたが、それはそれで「密にやれてよかった」開催でした。
さて、今回はどうなるんでしょうかぁ・・・。

先進国の中で「収入に占める自己投資の割合」が最も小さいのが日本である、といった統計に基づいた記事をどこかで見たことがあります。

どこで見たのか、統計データの出所のいずれにしても失念しましたが、この記事を読んだとき、「だよね!」と思ったことを今でも明確に覚えています。

GDPおよそ500兆円、国家予算(特別会計を含めて)およそ230兆円。
これ、直接、「500兆円の内、半分が国家予算である」と単純に両者の数値を比較するわけにはいかないのですが、OECD加盟国の中では、ダントツに「実質社会主義国」なのだと思わせるのに十分なデータです。

また、労働者の勤務時間においては、様々な統計データが示すように、やはりダントツ上位です。

例えば、ドイツなどは、「長期休暇」を取ることに極めて真剣なのですが、だからと言ってドイツの生産性が低いわけではありません。

「勤勉さ」の、「勤」の部分は得意な我々日本人ですが、「勉」については、「実務に直結した作業上の勉」についてしか興味が無いのが我々日本人の特徴のように思います。

実務に「直結する」学習なら、「これを学べば足元の収入が少し増える」といったリターンの明確さが、それを行う動機なのだと思いますが、「なぜそれをやると収入につながるのか」といった、根源的なシステムの理解には至らないですよね。

仕事、企業活動、株式に始まる投資活動、普段の生活で消費者として企業に接する我々は、そもそも、
「企業って何?」や、
「企業への関わり方によって、どんな評価基準が必要なのか」について、
(↑ どのような利害関係者として企業に関わるか)
実はよく知らないわけです。

就職の際には、「労働者」としての利害「だけ」に注目し、
投資の際には、「投資家」としての利害「だけ」に注目し、
取引の際には、「取引先(又は債権者)」としての利害「だけ」に注目し、
消費の際には、「顧客」としての利害「だけ」に注目し(てもこの場合はOKですが)・・・
それでは、せっかくネット上に溢れる情報が「もったいない!」と僕は思います。

一つの例として、「就職」を挙げましょう・・・

企業がリリースする「募集要項」なるものは、ある意味「従業員になろうとする方々に媚びた内容」というバイアスが少なからずあるわけです。

けれど、就職とは、従業員として企業に関わる行為ですから、従業員以外の利害関係者も含めた企業の一員になるわけです。

だったら、「この企業は、従業員向けにはいいこと言っているが、投資家に対してはどんなことを言っているんだろう?」という興味が沸いて当然だと思います。

投資家に対するリリースは、言うまでも無く「有価証券報告書」であり「IR活動」ですが、そのリリースに書いていることの「本質的な意味」について、残念ながら多くの学生や再就職される方はご存じないと思います。

これ、もったいないと思います。

就職は、今回挙げた一つのケースですが、企業への関わり方が、取引先としてであれ、投資家としてであれ、「その企業を知ること」、は極めて大切な行為だと、少なくとも僕は思います。

従業員であれ、取引先であれ、債権者であれ、株主であれ、どのような立場にも共通した目的の「一つ」は、「経済活動である」と言うことですよね。

「経済活動」・・・つまり「お金の扱い」

だから、当事務所のセミナーは、「株式投資には明らかに直接活かせるセミナー」であるばかりではなく、「生きていく上で絶対に知っておいた方が良い知識」という側面もあるわけです。

経済に無関係なヒト=お金の扱いに無関係なヒト、などこの世にいないわけです。

そして知識は、「減価償却」しないばかりか、「使えば使うほど価値が高まる」という魔法のような財産です。

可能な限り若いうちに、このセミナーを受講することを通じて、「一生涯の生産効率を高めるきっかけ」としていただければ幸いです。

読者の皆様と二日間を共に過ごし、共に学ぶことを、パートナー及び、再受講生の方々と一緒に楽しみにしています。

(実は、同じ知識を学んだ/学ぼうとする、異業種の方々との「出会い」もこのセミナーの大きな価値の部分でもあります。)

どうぞよろしくお願いいたします。

詳しくは、セミナー案内ページをご覧頂、お申し込みください。

 

<「財務オペレーションと企業価値」DVD好評発売中!>

こちらのDVD、おかげさまで既に当事務所としてのBEPを超えています。
(↑そんなこと普通の企業は言わないですよね(笑))
それなりの価値がある、いや、価格以上の価値がある知識をお伝えするからだと思います。

あらゆることには、「二つ(以上の)の側面」があると思います。

たとえば自動車のエンジン出力と重量の関係で言えば、出力を増加させるためにエンジンが大きくなり、出力が増加した分ブレーキ性能を高めなければならなくなり、結果として「出力は増加したけれど、重量も増えた」というのが自動車の宿命です。

なんちゃって「自動車マニア」は、どうしても「あの車は○○○馬力だぜ!すげえ!」と、出力の方にばかり気を取られ、実は出力と同等程度に重要な「重量」については、あまり関心を持たない傾向にあります。

これでは、ぜんぜん「意味がありません」。

企業で言えば、売上げや利益といった企業活動の「運用サイド」については、「わかりやすさ」のためか、お食事会の席でだって話してその意味合いを伝えることができますが、その売上げや利益を捻出するために行った「資金調達サイド」については、多くのヒトが(場合によってはプロであるはずのアナリストと呼ばれるヒトさえも)ほとんど理解していないというのが現状です。

車の例でお分かりの通り、「運用サイド」と、「調達サイド」の両方を同時に評価しなければ、実は企業を評価する上での「必要条件」さえ満たせないのです。

ものすごくわかりやすい例で言えば、M&Aによって利益が3倍になったとしても、買収のために3倍の資金調達を実行していれば、一株あたりの利益(=EPS)には変化がありません。

この場合、株主価値には変化が無いわけです。

場合によっては、新たな資金調達を行うコスト(有利子負債であれば金利、新株であれば株主資本コスト)が、それまで以上に高まる場合、利益が3倍になったにもかかわらずEPSは下がってしまうわけです。

この例は、極めてわかりやすい例ですが、企業が選択する財務オペレーションは、多種多様です。

それぞれの財務オペレーションは、ある意味恐ろしいことに、「運用サイドの努力」を一瞬にして吹き飛ばす可能性もありますし、また、「運用サイドの努力」を倍増させる可能性もあります。

とにかく「調達サイド」のオペレーションの「本質的な意味」について理解せずに投資家として企業に関わることは、アイマスクをして自動車を運転するようなものです。

是非、この機会に、このDVDによって、「調達サイド」の仕組みと意味について、学習いただければと思います。

詳しくは、DVD販売ページ、からどうぞ。

よろしくお願いいたします。

その他、たくさんのコンテンツを準備しています。

一覧は、こちら、です。

いずれのコンテンツも、「価値 > 価格」と自負しています。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

以上、週末のお知らせでした。
読者の皆様も良い週末を!

2008年9月5日 板倉雄一郎

PS:
ちょいとお食事会疲れです(笑)
来週は、お休みして、仕事に取り組もうと思います。