板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

企業価値評価・経済・金融の仕組み・株式投資を分かりやすく解説。理解を促進するためのDVDや書籍も取り扱う板倉雄一郎事務所Webサイト

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お知らせ 「週末のお知らせ(と金庫株償却について)」

週末は、当事務所からのお知らせにお付き合いください。

<サーバー障害からのリカバリーについて>

現在、当サイトのシステムは、「概ね」稼動しています。
最も大切な、「通販機能」、「セミナーのお申し込み」、「各種お問い合わせ」などの入力フォームは、すべて稼動しておりますが、以下の機能において不具合が未だ修正されておりません。
(1)過去のエッセイ表示
(2)「コンテンツマップ」

サーバー障害から何ヶ月も経って、未だ最新のエッセイに不具合のお知らせを書き続けなければならないことは、読者の皆様にご迷惑をおかけするばかりではなく、僕らにとっても、「とっても恥ずかしいこと」です。
遅くとも2月中の「完全復旧」を目指し、作業を進めておりますので、どうかしばらくの間ご勘弁ください。
よろしくお願いいたします。


<実践・企業価値評価シリーズ第29回合宿セミナー>

こちら、現在受講者募集中です。

アゲアゲ相場の時には、「価値 > 価格」の条件を満たす銘柄を見つけることが困難になりますから、投資家が投資を手控えることになります。
また、
サゲサゲ相場の時には、「価値 > 価格」の条件を満たす銘柄を見つけることは容易ですが、「できれば底値付近で買いたい」と投資家が思うことから、これまた手を出しづらいわけです。
しかし、「大幅な割安」であることが投資における「必要条件」ではありますが、「十分条件」ではありません。
「十分条件」を満たすには、「時間経過と共に株主価値が増大するであろう企業」を、「大幅な割安」のときに投資する事が必要です。

現在のような、サゲサゲ相場、または、乱高下相場、または、外部要因に翻弄される相場のとき、「大幅な割安」という条件を満たす企業が増えますから、後は、「時間経過と共に株主価値が増大するであろう企業」を見つけ出せば、投資における「十分条件」を満たすことができるわけです。

十分条件を満たす企業を見つけ出すには、一つ一つの企業について「良く知ること」が求められます。

(1)有価証券報告書を何期かに渡った読み込む
(2)当該企業を取り巻く市場環境について資料を調べる
(3)その上で、当該企業の将来業績について大まかな予測を立てる
が必要になりますが、どのような資料を読んだところで、得られる「情報を分析する知識」が無ければ、投資家という側面での企業への真の理解にはいたりません。

今、投資における「必要条件」の一つ(←割安銘柄がたくさん)がそろっているわけですから、このチャンスに「企業を見る目」を養う事をお勧めします。
しつこいようですが、今こそ、投資判断における知識、企業経営における知識について自己投資をするべきタイミングだと思います。

第29回合宿セミナーは、まだ十分な席がございます。
ご興味のある方は、是非この機会に。
コチラをお読み頂き、お申し込みください。


<エクセルで学ぶ会計基礎入門DVD好評発売中!>

とはいえ、全く基礎知識が無い状態で合宿セミナーを受講しても、セミナーの価値を十分に持ち帰ることができないという不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。
セミナーを受ける知識の「必要条件」として、企業の財務会計基礎があります。
なんといっても、財務会計がチンプンカンプンでは、企業価値評価どころではありません。
そんな方のために、
「エクセルで学ぶ会計基礎入門DVD」を製作し、発売いたしました。

このDVDは・・・

(1)現在受講者募集中の第29回合宿セミナー以降の合宿セミナーの受講をお申し込みいただいた方には、セミナー開催前に無償で郵送提供。
(ただし、セミナー料金をお振込みいただいた後ですよ)

(2)このDVDをご購入いただいた方が、後に合宿セミナーに参加される場合、DVD価格の100%にあたる1万円をセミナー価格からディスカウント。

としています。
つまり、企業価値評価には、会計の知識は絶対に必要だが、会計の知識だけでは、その知識を有効活用できない。と考えているわけです。

会計の知識+ファイナンスの知識+投資家個人の知識や経験
が合わさることによって、初めて本当の企業価値評価に到達できるというわけです。

この機会に、財務会計の基礎を習得し、投資活動、経営活動、そして普段の業務に生かしていただければ幸いです。

コチラからどうぞ。

発売から1週間弱ですが、当初の「最低予定販売数」に達しました!
皆様、ありがとうございます。


<その他のコンテンツ>

「ディスカウンテッド・キャッシュフロー入門DVD」
このコンテンツは、当事務所のコンテンツの中でもロングセラーです。
DVDの冒頭で、「ライブドアショック」に関する表現が、「ちと古い」感じは否めませんが(笑)、本編でお伝えするDCF法のエッセンスについては、資本主義経済が続く限り永遠に不滅です(←この台詞もかなり古いですね)。
発売から数年たち、だいぶ売れなくなってきましたが、合宿セミナーの予習においても、単にDCF法の入門においても、非常に良くできたコンテンツだと自負しています。
まだご覧になっていない方は、この機会に。
コチラからどうぞ。

その他のDVD、一般書籍、過去のエッセイの冊子など、トップページ左フレームにずらずら掲載しておりますので、お時間のあるときに、是非その概要をお読みいただければと思います。

以上、読者の皆様の知識を増大という「自己投資」のお役に立てれば幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

2008年2月8日 板倉雄一郎

PS:
最近、新しいビジネスモデルを手がけはじめました。
そのステップは・・・
(1)興味のある企業の株主になる
(2)その企業の経営者とお会いし、企業価値最大化のためのアドバイスをする
(3)必要なプロジェクトをコンサル&実行する
(4)結果的に株主としての価値の最大化に至る
(5)継続的に当該企業の株主となる
そんなビジネスですが、昨日も、ある上場企業の経営者にお会いし、具体的な企業価値創造プロジェクトの提案をいたしました。
早速、このプロジェクトを進行することになりました。
読者の皆様にも、その成果(は、当該企業からの発表に依存しますが)をお伝えできるときが来ると思います。
お楽しみに!

PS^2:
トヨタ自動車の「自社株買い」と、「金庫株の消却」が発表され報道されました。
が、ネット上のブロガーや、一部の経済紙では、間違った知識の下に書かれた文章がたくさんありました。
それは、「金庫株の消却によって資本効率が向上する!」と言った内容です。

はっきり書いておきますが、金庫株を消却しようがしなかろうが、一株辺りの価値にも、資本効率にも「全く何の影響も無い」のです。

自社株買い(=自己株取得)は、その条件が満たされれば、資本効率も向上し、且つ、一株辺りの価値も増大します。
(条件・・・大幅な割安の状態での自社株買い)
しかし、自社株買いによって取得した金庫株は、企業という器を経由して間接的に一般株主に帰属しますから、それを償却しようがしなかろうが、一株辺りの価値には全く変動がありません。
おそらく、大株主リストに「自己口」が記載されていると、「その金庫株が市場で放出されて希薄化を起こすやもしれん」という誤った認識の下、金庫株の消却が一株辺りの価値を増大させると思い込んでいる人が多いのだと思います。
しかし、金庫株を市場で放出する行為は、法的に、新株発行(←つまり増資)とほとんど同じ手続きが必要ですから、金庫株といえども、簡単に市場に放出することはできないのです。

したがって、
企業価値評価において、一株当たり価値を算出する場合にも・・・
一株辺り価値 = 株主価値 / (総発行済み株式数 - 金庫株数)
によって正確に求められます。
(ただし、株主価値 = 企業価値 - 有利子負債(←債権者価値)
 企業価値 = DCF法による事業価値 + 非事業用資産価値)

ちなみに、日本のYahoo!ファイナンスなどの「時価総額」の表記は、以上の金庫株数の調整を行っておらず、単に、
総発行済み株式数 * 株価
によって算出されているので、注意が必要です。
さらにちなみに、米国での時価総額の定義は、しっかり・・・

「shares outstanding」 = 「all issued shares」-「any treasury stock 」
とされていて、時価総額(Market capitalization)についても、
「the share price」 × 「the number of shares outstanding」
とされています。

皆さんご注意ください。

(日本の)Yahoo!ファイナンスは、この点修正すべきですね。

以上、参考エッセイ:BTB第2回「自社株買い」