世界を見渡せば、お金持ちはたくさん居ます。
この日本でも、このご時勢でも、スーパーリッチはたくさん居ます。
一時に羽振りが良くなる人も居れば、10年、20年と、たとえ現在のような世界的不況の中であっても、「いやぁ~やられちゃったよぉ」とか言いながらも、実はたんまり持っている人はたくさん居ます。
彼らのビジネスモデル上の共通点・・・一体なんでしょうか。
僕は、ウォーレン・バフェット氏の研究、そして実際にお会いしたことのある日本人著名投資家に対する分析などを通じて、「本物(=不景気でも凹まない)スーパーリッチ」の共通点について以下のような結論に達しています・・・
「彼らは、お金の生る木を持っている」
です。
たとえば、バフェット氏・・・
一般的には、企業を見る眼を持ち、割安時での大胆な投資が彼の成功の根源である、といった解釈がされ、彼の企業を見る眼を学ぼうという機運があります。
でも、ぶっちゃけ、実際のところ、彼は、若い頃にGEICOという「お金の生る木」を手に入れていることが、彼の成功の根源であることに疑いの余地はありません。
たとえば、僕が実際にお会いした、とある日本人著名投資家とされるお爺さんの場合も、彼がオーナーであるお菓子会社という、「お金の生る木」を持って居たりします。
その他、僕が接した「本物」の場合に共通するのは、「お金の生る木」・・・つまり、「安定したキャッシュフロー」を生み出す「何か」を持っていることです。
ここで強調したいのは・・・
「安定したキャッシュフロー(≒インカムゲイン)があってこそのキャピタルゲイン」
が、彼らが財を成した根本的条件であるということです。
安定したキャッシュフローがあれば、生活費や遊興費などを差し引いた「あまり」を、長期的な運用に回すことができます。
そして、運用が長期的であれば、とんでもなく馬鹿げたビジネスにでも投資しない限り、キャッシュフローが得られるわけです。
(ここでいうキャッシュフローとは、投資家自身の「手元」に直接配分される配当だけではなく、投資家に帰属するキャッシュフローすべてを指します)
キャッシュフローがそもそもの投資目的であれば、ポートフォリオの評価額(キャピタルゲイン/ロス)が短期的に上昇しようが下落しようが、さほど気にもせず保有し続けることができるわけですから、それなりのゲインを得ることができるわけです。
また、安定したキャッシュフローを持っていれば、必死に「博打(=高レバレッジのFXやデイトレードなど)」に勤しむ必要もなく、のんびり長期投資を行うだけで純資産は時間経過と共に増加します。
仮に、キャピタルロスを蒙ったとしても、しばらくじっとしているだけで、安定したキャッシュフローは、純資産の増加に繋がります。
スーパーリッチを分析する書籍などは、どういうわけか、以上のようなスーパーリッチがスーパーリッチに成り得た「根源的理由」より、スパーリッチが、スパーリッチに「成った後の」キャピタルゲインにばかり注目する傾向にあるように思います。
彼らが得てきたキャピタルゲインの背後には、彼らが持つ「安定したキャッシュフロー」があることに、どういうわけか、その手の分析本は注目しません。
彼らのやっていることは、極めて「当たり前」の行為だと思います。
安定したキャッシュフローを手に入れ、もてあましたキャッシュを、「博打で無い範囲で=大化けの可能性に賭けたりせず」長期投資に回す。
短期の評価額に影響されず、割と長期に保有する。
ただそれだけなのです。
まずは、安定したキャッシュフローありき。
この点、お金に興味のある人は、是非注目すべきだと思います。
彼らの輝かしいキャピタルゲインの背後にある、安定したキャッシュフロー。
それこそが、スーパーリッチといわなくても、余裕のある生活を継続する上で最も基本になる要素です。
以上のことに気がついていない人が・・・
「宝くじで一攫千金」だとか、
「短期トレードで〇〇さんのように、ガッツリ儲けるぞ!」とか、
「この取引で、〇億円だぜ!」のように、「一時の稼ぎ」に走る傾向があるわけです。
でも、「一時の大金」は、それが継続しない限り、あっという間になくなってしまうわけです。
10億あれば、100億欲しくなり、100億あれば、1,000億欲しくなる・・・
かくもキャピタルゲインとははかないものです。
目の前に継続性の無い1億円のキャッシュ(=今のキャッシュ)と、
年に1,000万円の継続性のあるキャッシュフロー(=今のキャッシュを差し出して手に入れる「お金の成る木」)。
どちらが欲しいですか?
その答えが、本物に成るか否かの分かれ目なのだと思います。
2009年5月29日 板倉雄一郎
PS:
「パトロン探し」の女性の方が、以上のようなキャッシュフローこそ大事、ということがよーくわかっているような気がしますね(笑)