板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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Go Ahead【ベンチャーは走りながら考える!?】

ベンチャーは、オーディナリー企業に比べ「小回りが効く」という理由で良く使われる言葉ですが、僕は、ベンチャーの(一時的な)成功と大失敗、そして、今再びベンチャーに挑んでいる知識と経験から、この言葉は嘘だと思います。

 

ベンチャーを始める前には、様々なオプション(選択肢)を用意し、様々な人の意見を聞き、あらゆる可能性を模索する必要があると思いますが、その上で「これだ!」と決まったら、イチイチ、短期的なスージに翻弄されたり、あらゆる顧客の要望に応えたりするのではなく、ある一定期間「直線的に邁進」すべきだと思います。

逆に言えば、それほど強固な事業実現意志を「始める前」に確立すべきだとも言えます。

ベンチャーの特徴である「小回りが効く」は、細かい事、および、明らかな致命的問題にぶち当たった時に発揮すれば良いのだと認識すべきでしょう。

 

その結果が仮に失敗だったとしましょう。その場合、究極の理論「勝つか学ぶか」に従い、多くを学べるはずですが、「成功を信じて全力で取り組んだ」という過程を踏んで初めて失敗から多くを学べるのであって、他人の意見や短期的なスージに翻弄され、右往左往した結果の失敗であれば、そこから学べることは、せいぜい「主体性を持たなければだめね」って事ぐらいです。

 

脇目も振らず全力で邁進して初めて成功に近づけるし、仮に失敗したとしても失敗から多くを学べるのだと思います。


可能であれば「これだ!」と確信出来た時の想いを、文章にして「アンカリング」する事をお勧めします。
不安に襲われた時に読み返すと過去の精神状態の良い時の自分が味方になってくれます。

 

2012年7月20日 板倉雄一郎