板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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Go Ahead【ベンチャーは大変だヨ!】

ベンチャーとは、持てる資源を限界まで生かし、貪欲に成長のチャンスを探し掴もうとする経営スタイルです。
従って、リスクが高いのです(注1)
他方、(ベンチャーに対して)オーディナリー企業とは、成長より継続性(=つまりつぶれない事)を最優先する経営スタイルです。
従って、リスクが低い状態を維持しなければなりません。
この二つのスタイルの違いは、経営の優劣では決してありません。
また、その中間の経営スタイルも当然存在します。

ベンチャーをやる上で、その利害関係者が理解しなければならない事、それはリスクが高いという事です。
従って、
資金はリスクマネー(Equity Finance)の比率が高くなければなりませんし、
労働力提供者は、失敗(または予想以上の時間を必要とする)=生活難、となるような状態での参加は好ましくありません。
つまり、過酷な業務と大きなリスクが待っているという訳です。

では、なぜ過酷な業務をやり抜こうとする人が存在するのか。

これもまた、リスクの高さ故です。
リスクのアップサイドを現実にする自信があるか/ないか。
アップサイドの自信があるからこそ、過酷な業務をやり抜こうとするのです。
そして、諦めなかった者が、アップサイド=成功の島、を手に入れるのです。

注1)
リスクの高低とは、ウマく行った場合のアップサイドも、ウマく行かなかった場合のダウンサイドも大きい・・・つまり、アップサイドとダウンサイドの「幅」の大小を、リスクの高低と表現します。

2012年3月28日 板倉雄一郎