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板倉雄一郎事務所のひとびと 第4回「エピソード」

(毎週火・木・土曜日は、パートナーエッセイにお付き合いください。)

皆様こんにちは。パートナーの橋口寛です。

当ウェブサイトにおける「タモリ倶楽部」的位置づけである
「板倉雄一郎事務所のひとびと」のコーナー。

今回は、思い切って石野雄一氏を取り上げることにしました。
しかし、この決断をしてすぐに、
私はそれを後悔することになりました。


石野雄一氏についてのエッセイを書き始めてすぐに、
私は壁にぶち当たった。

ここに書けることが少なすぎるのだ。

実際のところ、板倉雄一郎事務所のひとびとの中で、
石野氏ほど、エピソード豊かな人はいない。
しかし、そのエピソードのほとんどが、
公共の場ではとても語れないことばかりなのである。

当ウェブサイトの「深夜枠」であるこのコーナーでさえも・・・。

そんなわけで、これから書く内容は、彼にまつわるエピソードの中から
「公表できるもの」
だけを選りすぐったものであることを、どうかご理解いただきたい。

石野氏は、『道具としてのファイナンス』の著者である。

東京三菱銀行を経て、米国のビジネススクールでMBAを取得、
帰国後、日産自動車財務部でキャッシュマネジメントやリスクマネジメントなどを行ったのち、独立した。

この経歴からも分かるとおり、
彼は、ファイナンスに関する専門家である。
当事務所の合宿セミナーでは、
2コマ目の「企業価値創造メカニズムとファイナンス理論」
という大層な名前のコマを担当している。

板倉雄一郎事務所に参画する前から、
企業向けの研修などを行っていた石野氏の講義は、
実にプロフェッショナルなものである。

これまでの実務経験に基づく、理論と実務両面からの説明などは、
本当に説得力がある。

しかし。。。。
率直に申し上げると、少々くどい。。。
(多くの受講生の方々は、それを「ねちっこい」と表現している)


標準的な人間であれば1分間で説明できるような内容を、
石野氏は3分ほどかけて説明するのである。

「つまり、、、ここの部分が、、、赤!!、、、レッドですね!!」

言うまでもないことだが、赤とレッドは、重複している。
誰が「一人日英対訳」をしろと言ったのか?
しかも、なぜそこまで“ためる”必要があるのか?

あまりのショックに、
私は彼がどういう文脈で上記発言をしたのかさえ、覚えていない。

彼のコマは80分の長さがあるが、
「正味の内容は10分ほどで、70分ほどは、“ねちっこプレミアム”ではないか」
という噂がささやかれるのも、むべなるかな、である。

また、石野氏は、セミナーの中で時々驚くようなことを発言する。

曰く、
「減価償却の概念を理解するのに、私は銀行に入ってから五年くらいかかりました。やっぱり難しいですからね?あれは。あはは」

受講生の方々の間で、
「この講師、大丈夫か?」
という不安のゲージが突然振れる一瞬である。
さすがに五年はかかりすぎである。

曰く、
「私は、MBAをとってから簿記二級受験したんですよ。
(ためて)・・・・・結果はなんと・・・・玉砕!!あはは!!
バランスシートの左右がバランスしないんですよ!!あはは!!」

このエピソードは、本当なのか?

代表以下、板倉事務所のメンバー一同の額に
「ちびまる子ちゃん」並みの斜線が一斉に入ったのを
私はたしかに見た気がする。

「私がウンウン唸っている横で、高校生みたいな兄ちゃんがさっさと解き終わって、教室を出て行くんですよ。
ムカツクー!!みたいな!!あはは!!」

このディテール感。。。この話、きっとほんとなんだ。。。

受講生の方々の間で、
不安のゲージが振り切れる一瞬である。
簿記二級落ちるMBAって。。。

この時、代表以下、板倉事務所メンバー一同が、
まるで「ちびまる子ちゃん」において、
おじいちゃんの「ともぞう」がおかしな言動をし始めた時のような
表情、フェイスをしていたのが、私は忘れられない。

って、気づいたら、例えがものすごくねちっこくなっているんですけど・・・。

いろいろ書いてしまったが、
こんな驚くべきエピソードの数々も、
すべては「場を和ませよう」という石野氏の想いの発露であると、
私は信じている。

というか、信じたい。

信じさせて、お願い。

2006年12月1日  橋口寛
ご意見ご感想、お待ちしています!

PS
石野氏に関する「ここでは公表できないエピソード」をどうしても知りたいという方は、「ご意見ご感想」欄より問い合わせください(笑)。
ただし、18歳以上に限らせていただきます。

次回パートナーエッセイは、12月5日(火)に、Shimoda氏が担当します。

板倉雄一郎事務所のひとびと 第3回 「ナチュラル」