板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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板倉雄一郎事務所のひとびと 第3回「ナチュラル」

(毎週火・木・土曜日は、パートナーエッセイにお付き合いください。)

皆様こんにちは。パートナーの橋口寛です。

板倉雄一郎事務所ウェブサイトの「深夜枠」である、「板倉雄一郎事務所のひとびと」。

第三回目である今回は、紅一点のC.Kunimoto氏を取り上げてみたいと思います。


C.Kunimoto氏(以下K女史)は、板倉雄一郎事務所唯一の女性メンバーである。
京都出身の京おんなだ。


合宿セミナーでは、一日目の朝9:00にスタートする、オプショナルのコマ
「エクセル・モデリング講座」
を担当している。

二日間の合宿セミナーの中で、初日の朝というのは、最も雰囲気が固い。
まだ受講生同士も打ち溶け合っていないし、
どんな雰囲気でセミナーが進んでいくのかもわからないのだから、当然である。

一日目の午後ともなると、もうだいぶ雰囲気は和やかになっているのだが、
初日の朝は、いつも固いのだ。
私などは、
「初日の朝一番の講師でなくて、良かったなあ」
と、思わず思ってしまうほどである。

しかし、、、K女史は、まったく気にしない。
極めてナチュラルな存在である(言い換えると「天然」)K女史は、
固い雰囲気などものともせず、マイペースで講義を進めていく。

K女史の最初のトピックは、
「足し算」だ。

「皆さん。足し算は分かりますか??」
K女史の問いかけに、受講生が一斉に混乱する様子が伝わってくる。
「こいつ、俺をナめてるのか?」
という殺気を漂わせる人が9割。
「これは、何かの禅問答ではないか?」
と、身構える人が1割。

当然、禅問答ではない。

K女史の講義はやがて、
「引き算」
「掛け算」
「割り算」
へと進む。

にこにことナチュラルに話しかけるK女史の様子は、
園児を前にした保母のようでもあり、
「何かのプレイ」をする、プロの方のようでもある。

この頃になると、教室に、
「あきらめ」にも似た雰囲気と、一種恍惚とした雰囲気とが混在するようになる。

K女史の講義はさらに進む。
「ぺき乗の計算」
「CAGRの計算」・・・・。

さっきまで、「足し算」だったのに、もう「CAGR」である。
日本史の授業であれば、「稲作の誕生」から「大正デモクラシー」までを10分でやってしまう感じだ。

K女史はつづける。
「CAGRについての式を今から説明しますね?。
でも、なぜこの式になるのかについては、橋口のコマで説明します」

(え?そこも一緒に説明してよ。)
と私はつぶやく。

しかし、そこはいつも説明してくれない。
ナチュラルなK女史は、「なぜ?」を説明するのが、嫌いなようだ。


しかし、受講生が最も混乱するのは、K女史が次のような一言を発する時である。

「では、ここから日本語で説明しますね?」

会場中に、
「??今まで何語を聞いていたんだ俺達は?」
という空気が満ちる。

K女史は、気にしない。
今までどおり、日本語で説明しつづけ、
「ここから日本語」の謎は、最後まで明かされることはないのである。

そんなナチュラル(天然系)なK女史。
男所帯の板倉雄一郎事務所における、極めて貴重な存在なのだ。

2006年11月18日  橋口寛
ご意見ご感想、お待ちしています!

次回パートナーエッセイは、11月21日(火)に、Shimoda氏が担当します。

板倉雄一郎事務所のひとびと 第2回 「うなずき王子」

PS:現在オープンセミナーレディースデイの受講募集を行っております。
   詳しくは、こちらから。
   皆様の参加を心よりお待ちしております。