板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURA's EYE

枠組みにとらわれない柔軟な視点を
一般的には、商品原価が上昇しても、直ちに商品販売価格に転嫁できません。
そんな事をしたら販売数量が減少して、利益「率」を維持できても、売上&利益の「絶対額」が落ち込む可能性が高いからです。

でもね、商品原価の上昇分を、ヘーキで商品販売価格に転嫁できて、顧客もそれを受け入れる「不思議な」業種というのはあるものです。
例えば地域独占の電力会社がそうですが、他にもいくつか例があります。
もし、安倍政権の思惑通りのインフレになるとすれば、株式投資において有利なのは、以上の様な「商品原価上昇を商品販売価格に転嫁しても顧客がおかしい!って思わない不思議なセクターに属する企業」です。
何ががそれに当たるのかは、書きません(笑)

デフレからインフレへのトレンド変化が実現できたとしても、経済全体が一緒にインフレになるのではなく、たとえば給与水準が後回しになるなど、インフレ格差が生じるのは間違いありません。ご注意を。

2013年1月22日 板倉雄一郎

(補足1)
インフレ時に投資してはならないのは、固定金利の債券です。
同時に、インフレ時の資金調達で有利なのは、固定金利の融資です。
逆に言えば、インフレ時に投資すべきは変動金利の債券、もしくは、株式などのイクイティーです。
同時に、インフレ時の資金調達で不利なのは、変動金利の融資です。

(補足2)
インフレ時に金利上昇するのは、インフレに不利な債券が売られ、株式のようなイクイティーに資金が回るからです。
債券が売られ、債券価格が下落すれば、債券利回り(利率ではない)が上昇します。

(補足3)
以上の投資スクリーニングは、経済成長を伴うインフレになろうが、経済成長を伴わないインフレ(スタグフレーション)になろうが有効です。
この国(日本)には、ありえないぐらいバカバカしい問題が山ほどある。
で、「脱出しよう!」などと呼びかけるバカが居る。
冗談じゃない、バカバカしい問題のほとんどは、日本人(国全体)にあるのではなく、役人の利権欲しさにあるのだ。
皆が政治に関心を持てば解決できるのだ。

国家公務員の新卒採用は35%「も」減だそうで、同時に「老人」はそのままのさばるらしい。馬鹿者め!
金融に関する法整備は、通信に関する事よりガラパゴス化だ。墓場まで利権を抱えて行け、馬鹿者め!
パチンコの両替はオッケーなのに、カジノはダメだとさ。警察利権以外の何者でもない。馬鹿者め!
こいつらの報酬のために、日本国債は発行され、挙げ句の果てに「国の借金」だなとど、ふざけた名称までつける始末。馬鹿者め!
この国全体に借金などありはしない。
それどころか、世界有数の「純債権国」だ!
税で食っている連中が、ろくな仕事もせずに利権ばかり食いアサリ、それでも足りないから将来への付け回しをした結果が国債残高だ
それを「国の借金=国民全体の借金」だなどとでっち上げる役人が国賊でなくて一体なんだと言うのだ。

いくら言っても、搾取されている側(一般国民)には通じない。
通じないから、いつまでも搾取される。
はぁ〜〜〜〜

しつこいようだが、国民皆確定申告制にして、国民が気づかなければならない。

参考エッセイ:【税とは】

他の先進国との比較においても、政府財政(国家財政ではない)においても、将来的に消費税を増税せざるを得ないことは明らかです。

しかし、その前に、消費税に限らず、税の本当の意味を言及したいと思います。

 

税とは、ルックスルーすれば、官に属する方々と、民に属する方々の間での「お金のぶんどり合い」に過ぎません。

この場合の官に属する方々とは、売上高の大部分を公共投資に依存している民間企業(例えばゼネコン)なども含みます。

また、官の仕業のすべてが悪だということでも、もちろんありません。

私たちは、官であれ民であれ、道路を始めとする官によって(税によって)作られたインフラを利用している訳ですから。

明確な「線引き」は非常に難しいですけれど、何れにしても、官と民の配分のぶんどり合いに過ぎません。

 

従って、官は増税を望みますし、民は減税を望みます。

さて、この国の経済状況から鑑みた、労働力提供と所得の相対的関係はどうでしょうか?

僕は明らかに・・・

 

「民間の所得水準」<「官の労働力提供」<「民の労働力提供」<「官の所得水準」

 

だと思います。

官の労働力提供が如何にずさんであるかは、例えば、年金データーベース管理一つとっても明らかでしょう。

民間生命保険会社が、社会保険庁の様なずさんな仕事をしていたら、即倒産です。

 

以上から、納税者の理解が得られた上での税制改革の優先順位は・・・

1、官の所得の減額(または、官の労働力提供の増大)

2、経済成長のための公共投資(特に震災復興)

3、消費税率を中心にした総選挙

4、3の結果としての増税。

 

以上であるべきです。


2012年4月3日 板倉雄一郎


PS:

源泉徴収制とは、戦争のためにお金を集めようとする仕組み。
当時の日本帝国政府が、ナチスドイツの制度を真似たもの
イイカゲンに、やめようぜ!
オリンパス事件に添えて・・・

床屋に訪ねれば「切った方がいい」と答えるに決まっている。
誰でもわかる事だ。

?本当に誰でもわかる事か?
企業の監査は、それが内部監査役であれ、外部監査役であれ、その報酬の出所は、監査される側の企業だ。
これじゃガバナンスなんて働くわけが無い。
監査法人や、それを構成する会計士のすべてが「善人」である保証などどこにも無いのだ。
オリンパスのケースが証明しているではないか!

ではどうすれば良いか・・・
数年も前から僕は具体的解決策を提案している。
とても簡単な事だ。

東証なりの「上場市場運営者」が、株式上場企業から監査費用を一次的に預かり、上場市場運営者が当該企業の監査法人を「勝手に」決めれば良いのだ。
そうすれば、監査法人の「直接の」クライアントは、監査すべき株式上場企業ではなく、上場市場運営者になる。

どうだ、簡単だ。
その上、全体の経費は変わらないか、むしろ競争原理によって安くなる。
なぜやらない?
アホだからか?
いや違う「本当の監査」を、誰もが怖がっているのだ。
それじゃダメなのだ。


2011年11月10日 板倉雄一郎
今回の新規事業は、発案から僅か6ヶ月、プロジェクトの正式発足からは4ヶ月で、Version1のグローバル・リリースにこぎ着けそうだ。
それが出来た理由は、これまでを振り返れば、過去の様々な「努力」にある。

「人材」
板倉雄一郎事務所・企業価値評価・合宿セミナーを過去に30回以上行い、収入も頂いたが、同時に900名を超える卒業生ネットワークを構築できていたこと。
新規事業のメンバーの大部分は、同セミナーの卒業生だ。
だから「企業とは何か」「株価の根拠は何か」といった事をわざわざ説明する必要が無いメンバーばかりを集める事が出来た。
しかも同セミナーの卒業生の職種は多岐に渡り、今回のプロジェクトでも、法律家、発明家、技術者、起業家、プロモーション、マネージメントと、各分野のプロフェッショナルばかりだ。

「プロジェクト進行」
これは言わずもがな、二十歳で創業したゲームソフト会社以降、最後に失敗するハイパーネットまで、数え上げたらきりがない程の事業を立ち上げてきた。
成功したものもあるし、大失敗したものもある。
そのいずれもが、僕の経験値となっている。
特にハイパーネットでの世界展開の経験は、現在の事業を考える上で当初からグローバル展開を念頭にする事に貢献している。
ただし当時は「インターナショナル」であったが、今回は「グローバル」だ。
概念が全く異なる。

「お金」
これも言わずもがな、これまでの様々なビジネスがもたらした「少々の蓄財」のおかげだ。
ただし「どれほど持っているか」と「いかほど使うか」は、全く相関が無い。
仮にどんだけ持っていたとしても、効率の良い方法でしかお金は使わない。
これも、合宿セミナーを実施しながら、自らが学んだことだ。

つまり、僕は、自分が「脳みその中に持つ知識と経験」、自分の「人間関係」、自分の「お金」といったリソースを使う事によって、早期立ち上げに至る。

過去のあらゆる努力は、将来、意外なところで非常に役に立つ物である。

もし、今日現在、多くの価値ある知識や経験を持っていないのなら、今日から始めればいい。
目先の事にばかり囚われていたのでは、人生の時間がもったいない

2011年10月26日 板倉雄一郎

以上、facebookへの投稿から引用。

PS:
このところ、ほぼ毎日、facebookに投稿しています。
もしご興味があれば、facebookから「板倉雄一郎」を探していただき「フィード購読」(←Twitterのフォローな感じ)していただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。
ジョブスの言葉は素晴らしい。
誰が何と言おうと素晴らしい。
「ジョブスの価値は彼の哲学にある」という人も多い。

しかし、敢えて言うが、彼と同様の言葉を表現している人は、彼だけではないし、恐らく彼と同様の哲学を持った人は世界中に沢山居る。
なのに彼の言葉は、他の誰が表現するより世界中の多くの人を魅了する。

なぜか・・・

言わずもがなだが、彼には様々な困難を克服し、時価総額世界一という企業「Apple」を育て上げた【実績】があるからに他ならない。
決して、短期的な金融マジックによる時価総額経営などではない。
Appleの顧客を含む、全ての利害関係者に何らかのハッピーを
もたらした上での、時価総額世界第一位だ。

ジョブスの言葉に感嘆し、インスパイアされ、その気持ちを表現する人は、極めて多い。
しかし、それ「だけ」じゃ意味が無い。
彼が魅せてくれた生き様、彼が表現してくれた彼の想い、それらを分けていただいた我々が、現実の生き方や事業遂行に生かしてこそ、彼への恩返しが出来るというものだ。

誰が何と言おうと、彼はアントレプレナーなのだ。
チャレンジし続けた事こそ、彼の本当の価値なのだ。

===以下は独り言程度に読んでください===

そして、僕も元来アントレプレナーだ。

僕の場合、ジョブスの死ではなく、3.11がきっかけとなったが、あらゆる想いを【自身の事業】につぎ込む事にした。
勿論、結果は、やってみなければ分からない。
市場に投入してみなければ、正否は分からない。
けれど、だからこそやる意味がある。

コケたら、笑い者だ。
「チャレンジの価値」が分からない者にどれほど笑われてもかまわない。
だから、そんな事はどうでもいい。
チャレンジしている事、それ自体が大切な事なのだ。

2011年10月9日 板倉雄一郎

ある革新的アイデアを思いついたとき、同じようなアイデアを同じ時に思いつく人は、恐らく世界に1万人は居る。

アイデアを思いついた人の中で・・・

大部分は、アイデアを思いついた事だけに満足し、その可能性に気が付かない。

内1000人は、ブログやSNSを通じてアイデアをシェアし、少々の賞賛に満足する。

内100人ぐらいはアイデアを事業化する可能性を探る。

内30人ぐらいは、具現化にたどり着くが、多くはアイデアに起因しない原因で失敗する。

残った10人ぐらいが成功の島に取り付くが、小銭程度で当初の夢を売り払う。

最後に3人ぐらいが成功の島を手に入れる。


成功の島を手に入れた3人とそれ以外の決定的違いは、


事業を遂行しようとする起業家の【意思】の違いに他ならない。

 

僕はハイパーネットの倒産以降、様々な(自分が思うところの)革新的な事業アイデアを思いついてきた。

しかし、実現できた革新的アイデアは一つもない上に、革新的アイデアを思いついた数年後、何処かの誰かがそれを実現し、成功を収めるのを端で見ているだけだった。

 

Googleのアドワーズ・・・これはハイパーシステムの特許を見れば自明。

SNS・・・どの企業とは言わないが、僕が2000年にSNSについて講演した事からアイデアを得て起業し成功した起業家も居る。

ここから先は、言わないでおく^^

 

誠に残念な事に、僕が思いつく革新的アイデアを実現するには、僕独りでは無理だから、どうしても周囲の協力が必要になる。

そして、どの革新的アイデアも、アイデアを思いついた時点では、周囲の誰も理解してくれなかった。

この14年間、実現できた事は、少なくとも僕の中では割と平凡なアイデアだけだった。

少なくともハイパーネットで実現したような革新さ、規模、は実現できなかった。

 

けどね、今は違う。

僕の革新的アイデアを理解できる天才連中が周囲に居る。

さらに、それをネット上で実現する技術を持つ仲間が複数居る。

その上、世界のネット環境は、そのチャンスを増大させている。

 

振り返れば、この14年間は、以上の「環境を待つ事」、そして、「互いに尊敬し合える仲間を創る事」のための期間だったのではないかと思う。

 

僕は、2011年3月11日を境に、いくつもの重要な事に気が付いた・・・

 

1、知識や経験、そして湧き出るアイデアにレバレッジをかけていなかった事。

 

知識や経験を、そのままテキストで吐き出しているうちは、レバレッジが効いたとしてもせいぜい「コピーライツ(著作権による印税)」の範囲に過ぎない。

最近であれば、良くて電子書籍や有料メルマガの範囲でしかない。

しかし、知識や経験、そしてアイデアを、一旦「事業に落とし込む」という選択をすれば、最大限のレバレッジが効く。

勿論、その分のリスク(アップサイドも、ダウンサイドも)発生するが、そこはそれこそ知識と経験をフルに生かし「ダウンサイド限定&アップサイド(理論的に)無限大」のビジネスモデルを構築すればいい事だ。

 

2、偉そうな事ばかり呟くだけで「実績」が無い事。

 

世には起業などしたこともなく、起業家でもないのに「起業家論」を表現する人さえ居る。

僕は、こういった方々を「アダルトビデオを1000本観て机上の研究を積み上げた童貞君」と揶揄しているが、下手すると僕自身がそうなっているのではないかという危機感を感じた。

これを僕自身が顕著に感じたのは、2010年秋から2011年初頭まで板倉雄一郎事務所の活動として行った「起業塾」。

起業塾のセミナーでは、僕が思うところの起業論をスピーチするものの、どこか自信が無い。スピーチに魂が籠らない。

あっ、そっか! 自分が起業してないからだな。

起業塾を実行して、初めてその事に気が付いたという情けない事態を招いた。

 

3、このままじゃ人生がつまらない。

 

金儲けだけなら、少々身に付いた金融とファイナンス理論のおかげで、お金を転がしていれば、少なくとも生活はできる。

ブラックスワンがいつも出てくる昨今であれば、機を見計らったオプション取引によって「ダウンサイド限定&アップサイド無限大」のモデルは維持できる。

しかし、人生がつまらない。

信頼でき、尊敬できるチームで事業に勤しむ「あの感動と興奮」は、お金を転がすだけ、生活費に困らないだけ、では得られない。

何しろ、僕には、どういうわけか、水道の蛇口をひねったかのように次々に事業アイデアが浮かび上がる。

それを「リスクを取って」実現しないで、一体何のための人生なのだ!

 

以上のような事に震災後の鬱状態の中で気が付いたとたん、いきなりエンジンがかかり、しかもレッドゾーンまで振り切れんばかりになったというわけです。

 

すると、不思議な事に、僕の夢を実現するために必要な人材が、特に声を上げているわけでもないのに、集まってくる。

それも、この上なく才能があり、信頼でき、そして尊敬できる者ばかりが集まってくる。

10年来の友人だが、これまで一度も仕事上の関係を持った事が無い人が「たまたま」僕が実現しようとする事業の中核技術の「ど真ん中」の人間であったり。

僕が思いつく、ソーシャルネットアイデアをPCやスマホ上で「ホイホイ」創ってしまう若き天才エンジニアであったり。

僕が構想する「ネットとは何か」を、僕が伝えるまでもなく、既にブログなどで発表している、これまた若き天才であったり。

(とまれ、これ以上書くとまずい(笑))

 

まあ要するに「チャンス到来」なのである。

 

勿論、そうは言っても、事業は「やってみなければ分からない」。

そして、最後まで事業を遂行する「意思」を継続できなければ、せっかく僕に何らかの価値を見いだしてくれて集まったチームに迷惑と損害を与えかねない。

けれど、だからこそ「やる意味」があるのだと思う。

 

ハイパーネットの倒産から早14年、振り返れば、以上のような「環境づくり」「環境待ち」のための時間だったのだと、今改めて思う。

 

さあ「本業」に復帰だ。

僕は、根っからの「起業家」。

思い起こせば小学生の頃から、自分の小遣いは自分のアイデアを「小事業」として実現して稼いできた。

あと3年で50だ。

そろそろ「小事業でお小遣い稼ぎ」は、卒業しなくちゃ^^


「・・・人生はやがて確かに終わると感じた。

 言葉の前に走り出す、いつも遠くを見ている。

 いいわけしていないか、怒りを忘れていないか。

 弱いから立ち向かえる。悲しいから優しくなれる・・・

 誰のものでも、だれのためでもない、かけがえの無い、この僕の人生。」

 words by Kazumasa Oda.「風の坂道」より。

 

2011年7月31日 板倉雄一郎

副題「既得権者は成長を拒む」

中国高速鉄道事故を受け、様々な報道、ネット上の情報発信が続いています。
これらを見て思う事は、

「中国民間は、経済的にも文化的にも成長しているが、中国共産党の対応は時代錯誤」

同じ国の国民、同じ民族であるにも関わらず、この違いは何かと言えば、

「既得権者と非既得権者」の違いではないでしょうか。

もっと正確に表現すれば、

「既得権者は、変化や成長を好まない」

と言えるのだと思います。

さて、このような現象は、中国に限らず(中国が際立っているに過ぎず)大なり小なり、どこの国にも存在します。
例えば、日本の今であれば「電力利権」なるものも一つの象徴的なケースでしょう。

大切な事は、このような現実を「どう捉え」「どう生かすか」だと思います。

たとえばファブレス。
半導体に限らず、生産工場設備という資産をバランスシート上に持つ大手企業が市場を席巻し、生産工場設備の増設による市場占有率拡大を進めているうちは、莫大な資本を持つ大手企業の優位性が「一見」確保されているように見えます。
しかし、生産設備など一切持たないがマーケティングに優れたベンチャーが、生産工場設備を持つ企業と、成果物を利用したいクライアントの間に入り、
「御社の都合に合致する低価格生産が可能な工場をご紹介します」
といったサービスを展開した場合、契約の主導権が生産工場設備を持つ大手企業からベンチャーに移行するというケースが発生する事は歴史を見ても明らかです。
この場合、多額の生産設備投資を消化するために比較的高い生産価格を提示した企業の生産工場設備は稼働率が低くなり、バランスシート上では「資産」ですが、本質的には「負債」となります。

この例のように、ベンチャーの切り口次第では、既得権者(この場合は莫大な資本を必要とする生産工場設備を持つ企業)の資産を「お荷物」に転化できるわけです。

「既得権者が既得権を守ろうと設備に頼る姿勢」があるからこそ、ベンチャーが成長するチャンスがあるわけです。
これをポジティブに捉えればベンチャーの成功機会であり、突き詰めればベンチャーのレーゾンデートル(存在意義)というわけです。
結果として、人類は成長する。

競合他社より「ちょいと優れた機能」を提供しようとする企業を、僕の定義ではベンチャーと呼びません。
また、金融マジックによって既得権者を敵対的に買収しようとする行為も、僕の定義ではベンチャーと呼べません(笑・なんのことですかね)
あくまで上記のような「イノベーション」を事業を通じて具現化する企業をベンチャーと呼びます。(あくまで僕の定義に過ぎませんが)

どこの国でも、どの時代でも、人類は、

「既得権者から新しいアイデアによって既得権を奪う闘争」

によって成長する事を繰り返しているのだと思います。
また、この「既得権の奪い合い」こそ、人類の成長の源泉であると思います。

そして、今のベンチャーは、成功と共に、いずれ既得権者となり、新しいベンチャーにその座を脅かされることになるのでしょう。
僕は「それで良いのだ」と思います。

以上から、既に多くの市場占有率を確保しているにもかかわらず、チャレンジを続ける企業こそ「エクセレントカンパニー」と呼ぶのだと思います。

2011年7月27日 板倉雄一郎

PS:
以上から、ただただ「金融マジックによる既得権の取得」など、全くベンチャーなどではないという過去の僕の一連の主張の趣旨がお分かり頂けるのではないかと思います。
そんなのが「起業家の夢だ」などと多くの起業家志望の方々に思ってほしくなかったのです。
(↑ なんのことだかお分かりですよね^^)

PS-2:
また余計な事を書きますが(笑)
恋愛だって、彼氏彼女を奪おうとする他人が居るからこそ、ダイナミックな恋愛になり、愛が深まるという見方もできると思います。

PS^3:
最近facebookをメインにしています。
「友達リクエスト」は、条件さえ整えば承認させていただいています。
よろしくお願いいたします。

条件1:プロフィールが公開されているか、「友達リクエスト」の際にDMにてディスクローズがある事。
条件2:「ウォール」が公開されている事。
条件3:「実名」であること。(これは確認のしようがないのですけれど)
条件4:「共通の友達」が複数居る事。
です。
生意気ですいません。
何か重大な事故や問題が「発生した後」に、その解決のために貢献した人物は、世間から注目を浴び賞賛されるでしょう。

しかし、何か重大な事故や問題が「発生しないよう」に、貢献した人物は、世間から注目を浴びる事は少なく、また賞賛される機会も少ないのではないでしょうか。
その人物のおかげで重大な事故や問題が「発生しなかった」というのに。

たとえば、混雑する駅のホームから線路に転落しそうな人の腕を掴んで、線路に落ちないようにした人の場合、賞賛される事など恐らくありませんし、下手すると助けられた人からも迷惑がられる場合があると予測します。
しかし、ホームに誤って転落した人を、列車がくる前に助け上げた人は、周囲からも、場合によってはマスメディア上でも賞賛される場合はありますよね。

このように、助ける人が居た場合と居なかった場合の「比較」が容易ではないケースでは、助けた人を高く評価する事はありませんが、もし、ある程度の「比較」が可能な場合は、助けた人が高く評価される場合もあるではないでしょうか。

割と「比較」できる事象が、今回の中国の痛ましい高速列車事故だと思います。
過去の様々な経緯・・・
中国の高速列車の「ハードウェア」が日本の新幹線「はやて」を参考に作られている事。
この技術を含むか含まないか知りませんが、中国が中国高速列車の特許を出願している事。
日本が新幹線網を敷く期間に比べ、中国は極めて短期間に日本の新幹線総延長を遥かに超える長さの建築を急いでいる事。
これらが結果として日本の新幹線と中国の高速鉄道の「比較」を容易にしていると思います。

その結果、50年以上に渡り死亡事故を起こしていない日本の新幹線が、世界から高く評価されることになるのだろうと思います。

つまり「比較」ができる場合、初めて「日本の技術力」のセールスポイントを強くアピールできるのではないか、と思うわけです。

かといって、今回の事故のような事を「積極的に起こす」わけにいきませんから、世界のバイサイドの意思決定者が理解できる「想定問題」や「想定事故」を、少なくともシミュレーションの上で起こし「比較」し、日本の技術の本質的価値をアピールするしか無い・・・という、プレゼンテーションとしては、ちと弱い方法しかとれないところが残念ではありますが。

このように「プレゼンの弱さ」という問題はあるのですが、もし「比較」によって、隠れた貢献者の評価が高まる可能性が上がるとすれば、問題や事故を未然に防ぐという効果だけではなく、隠れた貢献者に「なろうとする人」が増え、なお一層の「日本の技術力を磨く環境」を構築できるのではないでしょうか。

その結果、日本の技術力は、これまで以上に「高く売れる」。
日本が「高く」売るべきは「モノ」ではなく、モノを作ったり運用したりする「システム」である事が、これまで以上に浮き彫りになったと思います。

以上は、世界の中で相対的に縮小する日本経済を再生させる上で、欧米の価値観を真似る事だけに頼るのではなく、日本独特の得意な方法で再生させる一つの方法だと思います。

2011年7月26日 板倉雄一郎

PS:
中国の列車事故の被害者の方々のご冥福をお祈りいたします。

PS^2:
中国のネット掲示板に、
「中国は日本の新幹線をパクって無いことが証明された」
というブラックジョークがあるとの報道を見かけました。
(2011年7月25日テレビ朝日「スーパーモーニング」)

様々な意味を含んだ、中国人による投稿ですね。
これをどう捉えるかは、様々な意見があろうかとおもいますので、差し控えます。
巷にある商品やサービスを「自己主張」で分けると、
「自己主張系」と「顧客に媚びる系」にわけられると思います。

アップルなどのような「ライフスタイル提案」という自己主張と、
日系企業の特にケータイやスマホのような「機能詰め込み型」という顧客に媚びる系と対比すればわかりやすいかと思います。

TVCFなどで見る最近の日系企業が提供するスマホは、それはそれは「これでもかぁ!」と「従来の機能」を詰め込んだ機種が目立つように感じます。

お財布機能あり、高機能カメラあり、タッチパネルもあるがプッシュボタンもあり、ワンセグあり、スマホだがi-modeメールもあり、アンドロイドアプリもあるがi-modeアプリもあり、一部機種には「それが特徴なのだ!」ということで万歩計やゴルフのスイングチェックもあり、Wi-Fiも赤外線もあるがBluetoothもあり、とにかくなんでもあり。

確かに全ての顧客の「調査上の」リクエストに応えた場合の正しい答えだと言えなくもありませんし、これらの機能の網羅性を購入の理由にする方も少なからずいらっしゃると思います。

しかし・・・

1、そんなケータイは「どこの企業でも作れる」わけですから競争優位性は見つけにくい。

2、沢山の機能を組み込んだは良いが、ユーザーインターフェイスという最も大切なデザインに優れた機種を見た事が無い・・・つまり購入条件をまんべんなく機能として提供しているが、購入後に結局使いにくく、中長期的に顧客を逃す可能性もある。

3、新しい機能を追加し続けなければ商品価値が時間経過とともに減少するから、次々に新商品を提供し続けなければならない・・・つまり開発費が継続的に大きくなる。

つまり、商品やサービスを提供する企業が「一体何をしたいのかさっぱり分からない」という傾向が見て取れます。
一つ分かる事は「お金儲けがしたいのね」だけです(笑)

他方、自己主張型は、例えばアップルであれば「なるほどライフスタイル提案がしたいのね」と、その企業が顧客に対して何をしたいのかが割と明確です。

幸い、その提案が顧客に受け入れられれば
「あの機能も無いし、この機能もないけど、でもカッコいいから欲しい!」という、その商品を使う事による自らの「新しいライフスタイルを買う」という付加価値を提供できるのだと思います。

その結果、
1、ブランド・ロイヤルティーの高い顧客を創造できる。
2、その結果、割と高額の付加価値料を請求する事ができる。
3、その結果、多大な営業キャッシュフローを手に入れる事ができる。
4、その結果、十分な投資キャッシュフローを割く事ができる。
5、と同時に、何に投資キャッシュフローをつぎ込むべきか自明である。

つまり、顧客を含む当該企業の成長が期待できるというわけです。

なんだかいい事だらけですよね。

しかし、どんなスタイルの経営にもリスクはあります。
先に「その提案が顧客に受け入れられれば」と註釈した通り、自己主張の強い企業が生み出す商品は、すなわち「エッジが立っている」わけですから、もしそれが顧客に受け入れられなければ、多大な損失を被りますし、下手すると倒産する可能性もかなり高い確率であります。

つまり、自己主張型はリスクが高く、顧客に媚びる系はリスクが小さい。

いつも断っている事ですが、「リスク」とは「不確実性」を意味します。
ウマく行った場合のアップサイドも大きいが、
ウマく行かなかった場合のダウンサイドも​大きい。

どちらのスタイルが「優れた経営」であるかは、実は良く分からないのです。

しかし、自己主張型というリスクテイク方式をポジティブに捉えれば、そのエッジの立った提案が顧客に受け入れられれば、ブランドロイヤルティーの高い顧客に恵まれることになり、それは将来に渡り、比較的安定した成長を期待でき、結果としてローリスク・ハイリターンの成長を得られる可能性があると言えます。

また、顧客に媚びる系というリスクヘッジ方式をネガティブに捉えれば、大失敗したり倒産したりするような事は無いにしても、将来に渡り、ひたすら「媚びる人」を演じ続けなければならないという問題を排除できないわけです。

どちらが優れた経営であるかは、このように「見方」、つまり経営者が「何をしたいのか」に依存するわけですが、一つ最も主張したい事は、

「日本企業には、リスクテイクの姿勢が少なすぎる」

ということです。

集団合議を最重要とし、誰かエッジの立ったワガママ君を排除する傾向がその根底にあるのだと思います。
「あの馬鹿」ばかりでは困ったことになりますが、
「あの馬鹿にやらせてみよう」の要素をもっと採用すべきではないでしょうか。

足下のリスクから逃げてばかりいれば、リスクの貯金ができてしまい、将来のある時点で貯まったリスクが顕在化するというリスクを忘れてはならないのだと思います。

はっきりお断りしておきますが、僕は「日本企業も日本もダメ!」と主張したいのではないのです。日本企業が持つ技術力を、もっと上手に生かそうではないか!と主張しています。
また、アップルの真似をすべきだ!と主張しているのではないのです。
アップルのような企業を創りたければ、アップルの真似をしない事なのです。
それがアップルがアップルたる所以ですから。

日本企業は、日本企業らしい方向性を見つけなければならないのです。
このままじゃ、東南アジアに間違いなく負けてしまいます。


2011年7月21日 板倉雄一郎

PS:
エッジの立った個人に委ねるケースとしてアップルを取り上げた記事・・・

PS^2:
金融システム的にも、日本は未だにイクイテイーよりデッドに頼る傾向が強いですよね。
これも「あの馬鹿にやらせる可能性」を排除する、決して小さくない原因です。


PS^3:
比喩が適切かどうか分かりませんが、AKB48の「愛実」は、CGによる「いいとこ寄せ集め」だから、確かに「奇麗」だと感じますが、いわゆる「そそられる魅力」は感じません。
「愛実」のように「奇麗」ならまだ良いですが、ただただ便利機能を寄せ集めただけでは奇麗にさえならないのではないでしょうか。

PS^4:
まだ完成していない段階ですが【Google+】を見ていると、「あれ?Googleも媚びる系に突入?」と感じなくもありません。

PS^5:
どんな企業も、規模の拡大と共に、いずれは「媚びる系」に移行して行くのですけれど、規模が拡大しても「自己主張系」を貫いているところが、アップルのスゴイところだと僕は感じます。
長期金利(←市場原理で動く)と、
短期金利(←政策的に設定)のス​プレッド(開き)が大きくなると、誰が儲かるって、そりゃ銀行で​す。

短期金利(←預金金利)と、長期金利(長期国債​利回り/利率ではありません)が開けば開くほど、
銀行とっての資本調達コスト(=預​金金利)と、
投下資本利益率(=リスク回避で国債運用)」のスプレ​ッドが「ほぼリスクフリー」で開くわけです。

エコノミック・プロフィット(またはEVA)=
(投下資本利益率ー資本調達コスト)*投下資本
ですから、
投下資本利益率 > 資本調達コスト
であればあるほど、儲かるわけです。

勿論、国債に「何かあったら」銀行どころか国全体がおかしくなっ​てしまいますが、そうならないかぎり、以上のようになります。

だから「ずるい!」ってわけでもありません。

信用拡大(=経済規模拡大)のためには、金融機関のバランスシートが良い事が「必要​条件」ですから。

けれど、必要条件が満たせても、金融機関から見た「投資先(融資先)」が見​当たらなければ、ただただ金融機関が儲けておしまいになってしま​うのですけれど。

僕は、以上のような政策的な経済対策に「頼りすぎてはいけない」と思っています。
なぜなら、以上の場合の金融機関の「ほぼ」リスクフリーの儲けは、預金者の機会損失とイコールだからです。
つまり経済を根本的に支える「消費」に、低金利のおかげで陰りが出る可能性が高いと思うからです。
さらに推測すれば、金融機関にとって、

「預金を国債運用すればリスクフリーで儲かるのに、わざわざリスクの高い民間企業や個人に貸し付けるのはバカバカしい」

というバイアスがかかる可能性も否定できないと思います。
あくまで個人的な考えに過ぎませんけれど。

では、どうすれば経済成長に繋がるのか・・・

僕のこれまた個人的な意見は、様々な経済的な理屈(というかへ理屈)を俯瞰し、「国民全体の将来への成長【期待】を政治的に作る事」以外に無いのだと思います。

人は、足下の経済状況がどうであるかより、将来に対する成長期待によって消費や投資を行う傾向にあります。
例えば、この日本でも、高齢者より若年層の方が「今のお金はないのに借金してでも消費する」という傾向がありますし、東南アジアに目を向ければ、その傾向はかなり顕著です。
東南アジアには「将来の成長」を信じている若年層が沢山居ますから。

経済政策とは、国民全体の勢いの「後押し」に過ぎないと僕は思います。

注意)低金利政策そのものを否定しているのではありません。経済政策に頼りすぎるのは良くないという意味のエッセイです。

2011年7月20日 板倉雄一郎


PS:
政策なんかより「なでしこジャパンの感動的な勝利」の方が経済成長に対して100倍貢献すると思います。
短期的にはお祭り気分の消費として、長期的には現在の子供達に元気を与えた事によって。

PS^2:
為替への影響を言う人が居ますが、為替は金利だけで動くわけではありませんから。

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