米金融安定化法案が下院で否決されたことを受けて、米株式相場は「過去最大の下げ幅」となりました。
ここ数週間は、「米政府、議会の動き」が(日本の株式相場も含め)市場の動向を支配することになるでしょう。
まさに、「リスク(=不確実性)が極めて高い期間」の到来といったところでしょうか。
(米時間)2008年9月29日は、後に、「なんとかマンデー」と呼ばれる日になるのでしょう。
「リスクが高い」=「ものすごく上げるかもしれないし、ものすごく下げるかもしれない」
少なくとも短期では、そういえますが、長期(現在から3年ほどの期間)については、「米ドルのダイリューション」にて記述したとおりになるでしょう。
公的資金を注入しようが、しなかろうが、米国経済という「枠組み」の中では、「一つの家庭内で、父ちゃんが母ちゃんにお金を貸すとか貸さないとか」ということに過ぎず、「家計全体」で見れば、基本的に何にも変わらないわけですから。
(ただし、「父ちゃんが母ちゃんに金を貸す」という行為によって、様々な企業や家計のデフォルトリスクを『先送り』することができることによって、心理が改善し、景気の下支えになる可能性は十分にあります。)
しかし、長期的に観れば、米経済の「生産性」にすべて依存することになります。
短期的には、金融安定化法案の「修正法案」の採決がどうなるか・・・10日間以内に何らかの結論が出るのではないでしょうか。
2008年9月30日
PS:
今回のサプライズは読めませんでした。
先週金曜日、よっぽど、11,500円あたりのN225プットオプションを買おうと思いましたが、想定できるリスクが大きすぎて手を出せませんでした。
がっくり・・・
でも、市場価格のボラティリティは、常に、価値のボラティリティより高いです。
「一生の内一度出会えるかどうか」というチャンス「価格 << 価値」の状態が確実に近づいていると感じます。
不謹慎ですが、なんだか興奮します(笑)
一つ参考までに・・・
ウォーレン・バフェット氏が生まれたのは、1930年。
まさに、大恐慌の真っ只中でした。
(もちろん、赤ちゃんの頃から投資家だったわけではないですけどね(笑))
PS^2:
米議会の評決は、僕をして、「アメリカの底堅さ(または、右に行き過ぎればちゃんと左に戻すバランス)」を失っていないと思わせるのに十分でした。