板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURA’s EYE 「実体経済?」

(本日、特にネタなしにつき、どうでもいい徒然です)

<実体経済>

「実体経済は、出遅れている」とか、
「株価は上昇局面にあるが、実体経済の推移が・・・」とか、
メディアで良く使われますよね。

この言葉を聴くたびに・・・

「じゃあ、資本市場は経済実態ではないのか!」とか、
「実態の定義ってなんだよ!」とか、思うわけです。

当たり前ですが、資本市場のお金の動き、価格の変動は、実体経済そのものです。
特に近年は、一般個人の資本市場への参加が当たり前ですし、その個人が投資利回りの如何が消費行動に影響を与えるわけですから、益々もって、資本市場の動向は、実体経済そのものです。

仮に個人が資本市場に参加していなかったとしても、資本市場の価格変動は、投資対象の将来キャッシュフローと金利(・・・バリュエーション上は将来キャッシュフローの割引率)が最も重要な因数ですし、その因数は、いわゆる実体経済の動向によって左右されるわけですから、この場合も実体経済から資本市場を分離することは不可能です。

なんでまた、「実態経済」なんていうアホな言葉が出回るのでしょうか・・・

「川上」、「川下」と分ければ合理的だと思います。

<評価する/しない>

よく、世論調査などで、「評価する/しない」という調査が行われますよね。

過去にも書いたことがありますが、この言葉ほどアホな表現は他に無いと思います。

正しくは、「~を高く評価する/しない」、や、「良く評価する/しない」です。

「評価する/しない」では、「価値を測るか/測らないか」という意味であって、それはすなわち、「関心があるか/無いか」ということとほぼ同義だと思います。

それでも、NHKをはじめとするマスメディアは、このアホな表現を当たり前のように使っています。

正しくは、「否定的に思う/思わない」、や、「肯定的に思う/思わない」、または、「賛成する/反対する」と表現すべきだと思います。

<愛している/欲しい/好きだ>

これら恋愛に使われる言葉も、結構イイカゲンに使われていると感じます。

僕の感覚的な統計値ですが、「愛している」は、多くの場合、「欲しい」ということを意味する場合が多いように思いますし、「好きだ」と言われて「愛されている」と誤解する場合も多いと思います。

僕は、「愛している」という言葉を使う条件として、「自分のインサイドに相手を入れる想い」だと勝手に解釈しています。

たとえば、大病を患い、完治するために1億のコストが必要だとした場合、それが自分自身の大病であれば、「お金より寿命」と考えますよね。

だって死んじゃったらお金なんて何の意味も無いですから。

で、1億を支払うはずですが、それが恋愛相手や家族の場合であっても、自分自身の場合とほぼ同等に、「お金より相手の存在」と思えて、且つ、実際にそのコストを負担できる場合において、初めて「愛している」といえるのではないかと思うのです。

この場合は、敢えてわかりやすく「お金」を持ち出しましたが、もちろんお金に換わる「何か」でもかまいませんが、とにかく自分にできる最大限のことを惜しみなく提供するという行為が伴わないと予測される場合に、「愛している」とは言えないと思うのです。

<でも日本語の文化って・・・>

とはいえ、そんな厳密な定義なくしても、日本語文化って、ちゃんと相手に本意が伝わる場合が多いですよね(笑)

それが、ガラパゴス日本の「国内」においては。

だから、グローバルには、通用しないんですよね。

それが、グローバル経済においても、日本の弱点の一つだと思います。

 

2010年4月15日 板倉雄一郎

 

PS:

あー間違いなく、資本市場からインフレが始まります。
インフレは、すなわち貨幣価値の減少を意味します。

その意味で、欲しいモノがたくさんありすぎます。

PS^2:

明日は所用により、エッセイを書く時間がありませんので、本日中に・・・

「良い週末を!」

18日(日曜日)は、久々のオープンセミナーです。
皆様にお会いすることを楽しみにしています。
どうぞよろしくお願いいたします。





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