板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURA’s EYE 「オープンセミナーランナップ」

先週末(2009年10月4日)は、久々のオープンセミナーでした。
あまりにも久々でしたから企画した当初、「本当に集まるんかいな?」、と結構不安でした。
(メディアにも出演していないし、新しい本も書いてないし、エッセイもサボりがちだしでしたから)
が、蓋を開いてみたらほぼ満席でした。

「ああ、よかったぁ~」

お集まりいただいた方々、本当にありがとうございました。

第一部の僕のソロ講演のテーマは、「不確実性の高まりと将来予測」

要するに、不確実性が高まっている状況では、下手に経済や企業業績を予測することより、予測不能な事態が発生したときにアップサイドが取れるポジション(←投資ポジション、業務ポジション、生活ポジション)を採ることが合理的だ、といった話。

「予測通りになったときに初めて利益が出る」とか、
「計画通りに事業が進んだときに初めて成長できる」とか、
そういった「前提」に基づいた投資や事業活動は常に「正確な予測」を必要としますが、そもそも予測が非常に難しい状況では、予測と異なった事態が発生した場合に、それがダウンサイドであれば損失限定、アップサイドであれば(理論的には)利益無限大というポジションを取ることが合理的だと思うわけです。
これに気がつくと、そもそも予測困難な状況で予測しようとする「苦痛」や「不安」から開放され、効率の良い運用や事業が可能になるというわけです。

資産運用上のポジションばかりではなく、日々の仕事の構築においても、生活設計においても、この考え方は、今後益々価値を増すのではないかと思います。

第二部の僕と森パートナー(弁護士)の質疑応答形式では、森パートナーより事前に用意された、「恐らく皆が聞きたいであろう経済や政治に関する質問」、に対して僕と森パートナーがそれぞれの「意見」を述べる内容でした。

投資における部分についての僕の総論は、(いつも言ってることですが)、

「どんな時代であっても、自分が理解でき、自信を持てる投資以外はやるべきではない」

といったことです。
表現を変えれば、「メディアや他人の『うまい話』ではなく、自分が思うところの『うまい話』にだけリスクを取る」というスタンスを維持することが大切だということです。

この考え、どんな時代にも通用すると僕は思います。
実は、このところ、僕自身はあまり良く理解できない投資話に3件ほど『乗ってしまって』、失敗しています(へへへ)。
この割と小さな失敗から、上記の考えを改めて認識したというわけです。

 

オプションの「懇親会」では、以前より参加者が少なかったものの、少なかったからこそ和気藹々と楽しい時間を過ごすことができました。

 

さて、合宿形式から(DVDによる予習をご提供することによって)1日形式に変更した企業価値評価セミナーですが、次回の開催は、10月31日(土曜日)の予定です。
募集は、今週末(2009年10月10日ごろ)に開始いたしますので、ご興味のある方は是非お申し込みください。
一日形式にした関係で当日は、早朝からセミナーを開始し、軽い夕食をはさんで21時過ぎまでセミナーを継続する予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

2009年10月5日 板倉雄一郎

 

PS:
久々のセミナーは、こんな僕でも、最初の「5分」は緊張しました(笑)
でも、やっぱりセミナー楽しいです。
たった一人で、パソコンに向かって文章書いたり、数字をいじくったりすることに比べ、生身の人間とのコミュニケーションは、当たり前ですが楽しいです。
これを機会に、需要さえあれば、セミナーを継続したいと思う次第です。





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