板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURA’s EYE 「夢や希望」

タイトルからして小学校の道徳の時間のような感じですが、まさにそんな感じです。

例えば株価の場合、当該企業の将来業績予測に対し市場が大きな期待を持てば上昇しますが、市場が悲観的であれば下落します。
つまり株価は未来から今にやってきているという訳です。

例えばお金の使い方の場合、どれほど手元にお金があっても、今後の収入に不安があればお金を使うことを躊躇しますし、また、手元にお金が全然なくても、今後の収入に自信があれば負債を負ってまで消費や投資に振り向けることができる傾向にあると僕は思います。
あくまで僕以外の人の行動については推測に過ぎませんけれど。

例えば体調の場合、健常者であったとしても将来に対する不安から体調を崩したり、場合によっては自殺したりすることもある一方で、何らかの健康上の問題を抱えている人でも、パラリンピックに出場するまでにスポーツに勤しんだり、ドクター・ホーキングのように、脳みその中だけで宇宙と時間を旅する人も居ます。

これらに共通するのは、未来をどのように評価するかという今の姿勢が、今と未来を誘導するということになろうかと思います。
ここでいう「評価」とは、どれほど客観性を意識しても、どれほど理屈に頼ったとしても、それほど数字に置き換えて考えたとしても、評価者本人の評価時点の気分、体調、思想、思い込みなどに大きく影響されることを忘れてはいけません。
(このことは、現在ケーススタディーをやっているので、そのうち詳しく書きます。ある情報をどのように分析したかを理論的に説明できたとしても、そこにはストレスや思い込みが大きく影響しているという私的な実験結果です。)

未来は、常に不確実(=リスク)です。
どんな立場の人でも確実な未来を手にしている人は居ません。
だとすれば、未来にどのような見込みを持とうが、どのような夢を持とうが、どのような希望を持とうが、少なくとも今の時点では、正解も不正解も無いということになります。

「未来は予測するものではなく、我々の言動によって創りあげるものだ。」

とつくづく思います。

未来に希望を持てず悲観的に考えると、今の健康や精神状態が悪くなります。
今の健康や精神状態が悪くなれば、良い仕事もできませんし、良い恋愛もできません。
すると回帰的に考えれば、未来は「当人が悲観的に予測した通り」の悪い結果になる場合が多いでしょう。

未来に希望を持ち楽観的に考えれば、今の健康や精神状態が良くなります。
今の健康や精神状態が良くなれば、良い仕事ができるでしょうし、良い恋愛もできるでしょう。
この場合の「良い」とは、本人の精神状態がいっそう良くなることを意味します。
すると回帰的に考えれば、未来は「当人が楽観的に予測した通り」の良い結果になる「可能性が高まる」と思います。

未来を悲観的に捉えるか、楽観的に捉えるか、
未来に希望を持つか、不安を持つか、
どれも今の自分に与えられた「自由」です。
しかし選択した今の思考は、未来に大きな影響を与えます。

最後に総括して道徳の時間のようなことを書きます・・・

未来に夢や希望を持ちましょう。
あなたの夢ってなんですか?
もしかして忘れてしまっていませんか?

2010年10月8日 板倉雄一郎


PS:
私的なことで恐縮ですが、つい最近ちょっとしたきっかけで、「この数年間、自分がネガティブ思考に陥っている」ということに気がつきました。
自分の将来のダウンサイドリスクばかりに意識が集中していたように今では思います。
ネガティブ思考に陥っていることに気がつかないでいる間は、問題が生じるたびに、どこに問題の原因があるのかと探しまわります。
環境や他人に責を帰したり、自分の言動を思い起こして反省したりと。

でも、自分自身がネガティブ思考に陥っているだけだ!と気がつくと、とたんに未来に希望を持つことができるようになります。
すると、足下の死活問題は、単なる「解決すべき問題」に変化します。
問題そのものになんの変化も無いというのに。

そして実現可能な解決方法が次々に浮かび、自然と行動に移すようになります。

今の言動が未来を創り、未来が今の姿勢に影響を与える。
そして、今、未来をどのように捉えるかは、今の自由。

エクセルでこのようなことを数式化すると「条件循環しています」とエラーを返されますが、僕らができる「値入力」は、過去でも未来でもなく今でしかないですから、条件循環エラーにはならない訳です。





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