板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURA’s EYE 「それ本当に不景気のせい?」

「えーと、今期は世界的な景気後退の影響を当社も受け、業績が芳しくなく・・・」

3月末決算企業の業績が発表される季節がもうしばらくしてやってきます。
上記のような「ご挨拶」が付く発表が続くことになろうかと思いますが・・・

それって本当に不景気「だけ」が原因なのでしょうか。

資金繰りが付かない、
売上が伸びずに在庫が積みあってしまう、
販売が見込めないので開発を中断せざるを得ず多額の損失が発生する、
などなど。

今なら、なんでもかんでも、「不景気のおかげで」と、業績不振の犯人を不景気に仕立て上げることで、利害関係者を「ある程度」納得させることができてしまう傾向を、「ずるく」、利用している場面も結構あるのではないでしょうか。

確かに、不景気の影響が「良くも悪くも」業績に影響しない企業や個人など居ないと思います。
しかし、継続可能な事業を行うためには、すべて不景気のせいにするのではなく、少なくとも、「どれほどが不景気のせいで、どれほどが経営そのもののせいなのか」、についての議論はされるべきだと思います。

うまくいかない原因を、環境のせいにするのは簡単ですからね。
それが、不景気の悪循環を止められない原因だったりするのではないでしょうか。

「政府よ助けてくれ!」
「金融機関よ助けてくれ!」
「俺のせいじゃない、不景気のせいなんだ!」

2009年3月27日 板倉雄一郎

PS:
春・・・引越し話が多いですよね。
「弟が進学で東京に引っ越してくるから、今週末は忙しいの」とか、
「(自分が)来週引越しだから、バタバタしてるの」とか、
実は逃げられてるんでしょうかね(笑)

そういや、僕自身も、「今月は決算で忙しい」、とか言ってたりします。
決算なんて、僕の事務所には無いんですけれどね(笑)

そんなことより、この春の「お引越し」だとか「契約更新」だとかによって、家賃が更改された上での「不動産賃貸料統計」を見てみたいものですね。




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