板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURA’s EYE 「投資の心構え」

最近、投資や投機活動、すなわち資産運用において、「してはならない」ことを整理しています。

結論から書けば・・・

1、思い込まない。

2、願わない。

3、興奮しない。

そして、

4、計画を立てない。

思い込むと、あらゆるニュースを「自らの都合の良い見込み」に解釈してしまいがちです。
特に経済を分析する場合、あらゆるニュースは、評価者のバイアスによって良い材料にも悪い材料にも、いかようにも解釈できてしまいます。

ポジションを持っていて、且つレバレッジを効かせていてたりすると、つい、願ってしまいます。
願ってしまうと、客観的に見て非合理的なポジションを維持してしまい、結果として実損失になってしまいます。

興奮すると、特に利益が出た状態で興奮すると、「もっともっと!」とリスクヘッジを忘れ、投資額がそのリスクに対して大きくなって、結果、やはり実損失になってしまいます。

計画を立てると、市場がその計画を満たせる状態でなくても、計画を実現しようと無理をします。
無理は何事にもマイナスに働きます。

 

そのためには・・・

1、予測が外れた場合にも、生活を毀損するほどのダメージにならない範囲の余剰資金を運用する。

ここだ!と思った投資対象があった場合、純資産の50%を投資するのは良しとしても、純資産の300%(←つまりレバレッジ)を投資するのは止めるべきです。

ちなみに僕は、投資額全額を損失したとしても、「あらら、まぁ勉強になりました!」と思える範囲でしか投資しません。

2、生活の「固定費」を可能な限り小さく維持する。

贅沢するな!なんていうつもりはありません。
それが「変動費(←いつでも止められる、または、収入に応じて変化させられる経費)」であるならば、使いたいときにバンバン使ってよいと思います。
しかしそれが慢性的(←つまり固定的経費)となるならば、止めた方がいいです。
やたらと保険に入ったり、身の丈に合っていない住居で暮らしたり、モテたいがために自分を大きく見せたりしなければ、生活費って意外と小さいものです。

ちなみに僕の生活固定費は、年収600万円の平凡なサラリーマンの生活固定費程度です。
(もちろん、「変動費」は、極めて大きい「時期」がありますが)

3、ある程度の流動性を常に確保する。

欲を出して、ベンチャー企業に純資産の30%を投資するなんてことは間違ってもやりません。
「流動性」をある程度確保できない資産運用はすべきではありません。

(バフェットほどの見極め力があれば話は別です。)

ちなみに僕は大の車好きですが、トヨタやメルセデスは買っても、マセラッティやアストンマーチン(のように買った次の日に市場価格が半額になってしまうような車)は、(極めて魅力的ではありますが)買いません。
流動性の高さもまた、極めて重要な要素だと思います。

 

これから先数年間は、投資に向き合う心構えを習得するにはもってこいの時期だと予測します。
いくつかの失敗から多くを学び、いくつかの成功から資産を成す。

そんな環境が目の前にあることに感謝できる人が成功できるのではないかと思います。

2008年11月10日 板倉雄一郎

PS:
風邪、なかなか治りません。
もうかれこれ3週間になります。
ここまで長引くと、極めてイラつきます。
こういうときは、相場に向かいません。絶対に損するから(笑)

風邪が長引く原因は、極めて明確です。
ちょいと調子が良くなると、すぐに遊びに行ってしまうからです(笑)
そしてまたぶり返してしまうわけです。

あーーーもぉーーーー





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