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ITAKURA’s EYE 「強い動機、弱い動機」

大変私的なことで恐縮ですが、このところ、先日のエッセイで書いた「(自らの)基本ソフトの手入れ」を追求していて、「カラダのメンテナンス」に凝っています。

まずは禁煙・・・

どうやら今回は成功です。4月28日の禁煙開始から20日以上経過し、極度の禁断症状は治まり、「吸いたい」という気持ちはほとんど無くなりました。ただし、これまでの30年間続けてきた喫煙タイミング・・・それは人との待ち合わせ場所に早めに着いた時や食事の後、そして後述する思考実験時・・・に、「さてタバコでも吸うか」と、つい思ってしまうことがあります。その直後に、「そうだやめたんだっけ」と思い直せば吸いたい衝動はすぐに無くなる程度ではあります。

禁煙すると、食べ物が美味しく感じますから、口がさびしいことと合わせ、結構太ります。既に3kg太ってしまいました。禁煙した結果メタボになって健康リスクが増大したのでは意味無いですから、禁断症状が治まった今週からダイエットプログラムにも挑戦しようと思います。

それと、活動的にもなりました。なんだか動きたくてたまらない感じで、春の陽気も手伝って、せっせと庭仕事だとか(笑)、長距離の散歩だとかに出かけるようになりました。それを延長してジム活動によるダイエットにもつなげたいと思う次第です。

そして、なんといっても、一番の「カラダの変化」は・・・なんというか、つまり、そのぉ、これまでも十分「元気」だったのですが、それ以上に「元気」なのです(笑・・・わかりますよね?)。この部分が禁煙して最も「よかったぁ!」と思える部分で、且つ、禁煙を続けられる最も大きなインセンティブではないかと思うわけです。

何度と無く失敗してきた禁煙を、今回に限って成功できたのは、ゴールデンウィークという仕事をしない期間に禁煙を始めたことが大きな原因の一つですが、もう一つの大きな原因こそ、禁煙によって「元気」になった部分をご利用いただける相手に恵まれたことです(←なんのこっちゃい)

つまり、何をするにも「インセンティブ効果」を利用しない手は無いということになろうかと思います。

どんな禁煙方法であれ、結局は禁煙しようとする「意思」がそうさせるわけですから、禁煙する上での考え方が、

禁煙する⇒健康に良いとか対人関係での喫煙による損失回避

といった「ダウンサイドリスクの回避」であるだけなら、なかなか成功しないと思うわけです。

しかし、

禁煙する⇒女の子にモテる!

といった「アップサイドリスクの可能性」というインセンティブがあれば、成功の可能性は極めて高くなるのではないでしょうか。

インセンティブ効果は、当たり前ですが、あらゆることに適用可能だと思います。

仕事であれば、

仕事をする⇒現在の生活水準の維持

はダウンサイドリスク防止に過ぎませんが、

仕事をする⇒お金になる⇒かっこええクルマを買って、かわいい女の子とお食事して、一流ホテルで××する!

となれば、かなりのインセンティブになりますよね(笑)

で、以上のような、

インセンティブ効果による行動⇒成功し実証

を、「繰り返している」と、次第に「ダウンサイドリスクの回避」だけの「弱い動機」でも、ちゃんとカラダが動くようになると感じています。

その一つが、禁煙に続き続けているカラダのメンテナンスです。

昨日は、逆流性食道炎の検査を兼ねて胃のピロリ菌検査のために胃カメラを飲んできました。

胃が痛いとか潰瘍があるとか、明らかな症状があるわけでは無いのに、将来の胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍そして胃がんといったダウンサイドリスクの回避のために、その大きな原因であるところのピロリ菌の検査と(ピロリ菌感染があった場合の)除菌を行おうとするものです。

これまで何度と無く飲んできた胃カメラですが、今回ほど長時間に渡って「おえ~~~~っ」を続けたのは初めてでした。その上、ピロリ菌検査のために胃壁の一部を3箇所ほど、胃カメラ先端に突き出たピンセットのようなもので、つまんでは「プチっ」と採取する過程をディスプレイで見るのは、あまり気分の良いモノではありませんでした。だって、痛くは無いけれど、胃袋が引っ張られるのがわかるし、その上胃壁を採取したところからは血が出るし・・・

それ自体にインセンティブが無いどころか、単に辛いことですし、その上、将来のダウンサイドリスクは、あくまでリスクなのであって、一生顕在化しないかもしれないことですから、わざわざ辛い思いをして、わざわざお金払ってまでやろうとするようなことではないですよね。

なのに、インセンティブ効果の積み上げという「強い動機」の積み上げは、将来のダウンサイドリスクの回避という「弱い動機」であっても、カラダが動くようになるのだなぁと思う次第です。

つまり、

明確なインセンティブがある「強い動機」に基づく行為を成功させ、実証を積み上げると、ダウンサイドリスク回避という不確実で「弱い動機」に基づいた行為も実現可能になる。

と思うわけです。

そして、ダウンサイドが顕在化し、「ものすごく後悔する」のは、「弱い動機」に基づく行為を怠る結果ではないでしょうか。

 

2010年5月18日 板倉雄一郎

 

PS:

エッセイ執筆頻度を「わざわざ」落としています。
本文中でも書いたとおり、思考実験が伴う行為は、まだ完全にニコチンが抜けていない体をして、ニコチンを欲しがらせるので、どうかご容赦ください。

ただし、「実践・企業価値評価シリーズ1日セミナー」の開催日である5月30日までには、計算上、しっかりニコチンが体から抜け、万全の体調と万全の脳みそで望みますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(ただし、太っていますけれど・・・)

まだまだ十分な御席がございますが、合宿セミナー形式から1日セミナー形式に変更したことによって、受講される方々には事前配布するDVDによる予習をお願いしているので、予習のリードタイムを考えれば、今週中のお申し込みが最適だと思います。

ファイナンスやバリュエーションの知識を一つ一つ、「なるほどぉ~~~!」と、「理解したときの気持ちよさ」を積み上げているうちに、財務資料に軽く目を通すだけで、その企業が投資に値するか否かがわかるようになる程のビジネス通になれるものです(ニコニコ)

それは結構気持ちいいし、お金になる知識です。

ご興味のある方は、こちらの詳細をお読み頂いた上でお申し込みください。

楽しいセミナー漬け1日を、パートナー一同、楽しみいしています。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

PS^2:

やっとこさクレジットカード決済の準備が今週中には整いそうです。
完了次第、この場でお知らせいたします。





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