板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURA’s EYE 「週末の徒然形式私見」

世の中、問題の当事者の発言が時間経過と共に二転三転するケースが多いですよね。

そんな二転三転する言動が、当初の問題そのものの範囲を超えて、当事者の人格に対して否定的な世論が広がったり、疑惑が拡大したりするのではないかと思います。

「やっちまいましたぁ! ごめんなさい!」

とやったほうが、その後の長い人生を考えれば良いと思うのですが。

なんだか、消化不良のままの幕引きは気持ち悪いです。

 

<政治とカネ>

政治資金規正法って、お金の「入り」を規制する法律であることは知っていましたが、「出(←使い道)」については全く関知しないどころか、その詳細(収支報告書)を当の政治家がチェックしていなければ、何でもあり、なんですね、知りませんでした。

ある企業が脱税行為を行い、その企業の代表取締役が・・・

「すいません。会計資料を見ていなかったので知りませんでした。
 脱税の指示は一切していません。
 会計担当が勝手にやったことです。」

と逃れたら、政治の場合とどんな違いになるのか比較してみるのも面白いと思います。

まあ、今に始まったことではありません・・・というより小沢一郎氏は、ある意味旧態自由民主党の最後の政治家なのかもしれませんけれど。

やはり、これまでの同氏の釈明が、二転三転していることが、同氏の人格にまでネガティブな印象を与えてしまう結果に大きく貢献しているのではないでしょうか。

 

<トヨタ・リコール問題>

一晩明けたら、プリウスのブレーキ制御の不具合が、リコール話に発展していました。

リコールは、企業体質の「一つの結果」ですが、誰だってミスを犯すわけですから、大切なことは、リコールそのものより、そんな結果に繋がらないような体質への今後の改善と、リカバリーの姿勢にあると思うわけです。

トヨタの一連のリコール問題については、そのリカバリー対応が後手後手になっているのが気がかりです。

これも、問題そのものの範囲を超えて、ブランドイメージにまでネガティブな印象を与えてしまう結果になってしまう行為だと思います。

 

それにしても、リコール費用が、たった一つのアクセルペダル部品の不具合だけでも2000億円近くになるというのですから、ヒュージ!

部品共有化のダウンサイドリスクの表れですね。

 

アクセルペダルの問題部品は、米国企業が供給したモノらしいのですが、もしトヨタが、

「これは、下請け企業の問題です!」

なぁ~んて、政治家流に言ったとしたら、とんでもない騒ぎになりますよね。

または、「米国と中国の陰謀だ!」、などと民主党流にトヨタの関係者が言ったとしたら、それこそ自動車戦争に発展しますよね。

もちろん、言うわけ無いですけれど。政治じゃないから(笑)

 

余談ですが、ファイナンス的なことで、ちょっと気になる表現をメディアで見つけました・・・

「トヨタは、数千億円の品質保証引当金を積んでいるので・・・」

これ、会計上の話であって、キャッシュフローには大きな影響を与えるわけですから、言ってもしょうがない話なんですけれど。

 

<朝青龍引退>

もったいないですね。

これも、事件の当初から、「やっちまいました。すいません。」と釈明していれば、(引退という結果に変わりは無いのかもしれませんが)、朝青龍の「やんちゃキャラ」、および、当事者同士の示談によって、当初の事件の範囲内で収まった事件だったと思うのですけれど。

 

<国家財政と消費税率>

「今後4年間(←次の衆院選まで)は、消費税率引き上げはしません!」

という公約も、現状の国家財政とその見通しから考えれば、二転三転することになるのでしょう。

だって、そうじゃなければまずいもの。

 

 

なんでかなぁ?

なんで、二転三転しなければならないような事態に自らを追い込んでしまうのでしょうかね。

「今のポジション」が、品格以上に大切なんですかね・・・

そうだとすれば、利権に群がる人間と変わらなくなってしまうと思うのですが。

誰だって、間違いを犯したり、失敗したりするものですから、(もちろん、そうならないことが一番良いのですが)、そうなってしまった時に、「やってしまいました!ごめんなさい!」、って素直に認めるところから良識あるリカバリーがスタートするのだと思いますけれど。

その方が、観ている側も気持ちが良いと思うのですけれど。

 

いつものように、僕は、以上のような偉そうなことを言えた立場では無いですけれど、つい言いたくなってしまうのです。お許しください。

 

2010年2月5日 板倉雄一郎

 

PS:

女:「あなた浮気してたでしょ!」

男:「んなわけないだろ! 彼女とは一緒にご飯食べてただけだよ」

女:「私の友達が、あなたと彼女がホテルから出てきたところを見たんだよ!」

男:「えっ、いやぁ、マッ・マッサージしてただけだよ」

女:「はぁ?」

男:「いや、入れてはいないよ」

女:「はぁ?」

男:「いや、先っちょだけだよ」

女:「はぁ?」

男:「いや、出してはいないよ本当だよ!」

女」「やっぱ、やったんじゃん!」

男:「あれっ?」

 

こと男女間においては、下手なイイワケなどせず、嘘を貫いた方がよろしいようで。

良い週末を! 





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