板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURA’s EYE 「実践・起業塾ランナップ」

先週末(2011年2月5~6日)は「板倉雄一郎の実践・起業塾」のDay-1&2でした。

初めてのカリキュラムでしたが、セミナー事業そのものを継続して行ってきたおかげで、塾それ自体は滞り無く行うことができました。
参加頂いた受講生の方々へ、この場を借りてお礼を申し上げます。

2日間お楽しみ様でした! ありがとうございました。


今回参加頂いた方々の顔ぶれは・・・

既にご自身で起業~経営されていて、経営効率の向上やジャンプアップの手がかりを求めている方。

親族の経営する企業を引き継ぎ、経営変革を行おうとしている方。

現在、サラリーマンをされていて、今後の「選択肢」として起業を加えようとする方。

起業ではなく、起業を支援する側としてベンチャーキャピタルで活動されている方。

起業準備としてビジネススクールに通う傍ら、知識や経験の幅を広げるために受講された方。

そして、ご自身が各地域で起業塾のような活動を予定している方。
(こういった方々の受講を板倉雄一郎事務所は以前から否定していません)

などでした。

意外だったのは、現在、国内のビジネススクールに通われている方が2名(このお二人は同じビジネススクールに通われていて、偶然、今回の塾で顔を合わせたということでした)、そして、米ビジネススクールを卒業された方(つまりMBA)が2名いらしたことでした。

過去に30回以上開催し、900名近い卒業生を輩出した「実践・企業価値評価セミナー」の受講生の顔ぶれも、その数パーセントにMBAがいらしたことを考えると、板倉雄一郎事務所が提供する知識や体験は、一般的なビジネススクールが提供する内容の「簡易抜粋」ではないことがわかります。
「わかります」というのは主催者の発言としておかしいかもしれませんが、パートナーにはMBAが居ても、僕自身はビジネススクールに通ったことが無いので、やってみて初めて「わかります」となってしまうわけです。


塾後のアンケート調査結果(受講生の内、お一人を除き、ほとんど全てのカリキュラムにおいて5段階評価中4以上という評価を頂きました)、および、主催者の感触としては、概ね成功だったと思うのですが、いくつかの課題も見つかりました。

いくつか見つかった課題の中で最も重要なことは、起業~経営の「どの段階にカリキュラムの焦点を当てるか」です。

極端な例を挙げれば、スモールスタートアップの準備をされている方と、親族の経営する企業を引き継いだ方では、学習すべきカリキュラムに「共通の点もあるが、異なる部分もある」わけです。
私たちは、というか僕は、これを上手にカリキュラムで解決できていなかったと反省しています。
今後、起業塾を開催するとすれば「経営ステージの区別」、「経営スタイルの区別」はどうしても必要になるということに改めて気が付いた次第です。

「事業が持つリスク度合い、と、事業資源のリスク許容度の一致」というテーマは、全ての事業ステージ、全ての事業規模、全ての事業スタイルに共通する概念であることは間違いないのですが、一旦カリキュラムに落とし込むとなると、やはり「どれかのケースに絞った説明」が必要になり、そのケースが受講者それぞれの現実に合っていない場合も発生するということになろうかと思います。

「それぞれのステージ、規模、スタイルでカリキュラムを分けりゃいいじゃん!」

という方向で拡充すると、その究極は経営大学院、つまり、

「ビジネススクールに行けばいいじゃん!」

ってことになってしまって、起業塾という事業そのものの否定に繋がってしまうわけです。

ああ、難しい。

この問題が解決するまで「第2回」は行わない予定です。

以上のように、主催者としても、成果もあり、課題もあり、出会いもあり、学びもありの2日間でした。
今週末には、石野雄一氏による「経営シミュレーションゲーム」のDay-3があります。
こちらも楽しみです。

取り急ぎ【板倉雄一郎の実践・起業塾】Day-1 ,2のランナップでした。

2011年2月8日 板倉雄一郎


【お知らせ】
塾後のアンケート調査から、いくつかの感想を「匿名&ネガ/ポジの両方」を専用ページに記載予定です。
記載後、この場でお知らせいたします。

なお、本文に書いた通り、第2回開催は全く未定です。





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