GMの(GM経営者が言うところの)リカバリー策が米国政府に提出されました。
縮小解散というか、分解ばらばらセールというか、まあ、ぶっちゃけ、事実上の破綻だと思います。
企業としてのGMの継続性ではなく、利害関係者、とりわけ従業員(全米自動車労組UAW)、(米国政府やFRBを含む)債権者との「折り合い」をどうつけるか、が今後の焦点になるのだろうと思います。
だって、潰れちゃうかもしれない企業の車、買わないでしょ。
だから、再建って無理だと思いますし、延命のためのコストも馬鹿にならないですし、GMを延命しても、米国民が「希望」を持てるわけじゃないと思いますから。
対岸の火事のわけないですよね。
日本企業においても、不動産業などで監査法人から「継続性に関するコメント(Going Concern)」が点けられるケースがちらほら出てきています。
コメント点けられると、途端に資金調達できなくなって即破綻になるケースが、特に現在の経済状態では多くなってくるでしょう。
このところ、少し回復していた日経平均株価も、GM救済策に対する失望が「間接的に」下げ相場へと影響を与えています。
皆さんご存知の通り、日本企業の大部分は3月末決算です。
この3月~5月(GW前)あたりまでの「突然の悪いニュース」に、サプライズし過ぎないようにしたいですよね。
脅かすわけではないですが、恐らく、「額」、「件数」共に未曾有ってことになるのではないでしょうか。
「会社四季報」が薄くなるように思います。
2009年2月18日 板倉雄一郎
PS:
この春の「税収」、一体どれほど落ち込むんでしょうかね。
バラマキをやるにしても、「数字」ばかり見たバラマキではなく、経営者や消費者の心理を刺激して、「元気になる政策」が今最も大切だと思うんですけれどね。
結局のところ、経済は人々の心が動かすわけですから。