板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURA’s EYE 「実体経済減速鮮明」

表題の通り、実体経済の世界的な減速傾向(は、誰でもわかっていたことですが)を示す数値が次々に発表されています。

多くの場合「市場予測より悪い」数値になっているようで、再び世界各国の株価が下落しています。

日本株においては、輸出ビジネスモデルが中心であるがゆえに何より「為替」の影響が大きいですよね。

ところが、「円が売られる要因」がほとんど見当たらず、
「欧米各国の追加利下げ」や、
「日米欧&新興国の(市場予測以上の)経済減速」や、
「欧米の公的資金注入(←それらの国の通貨ダイリューション)」や、
「円金利はこれ以上下げられない状態」などを考えると、更なる「円高」の可能性が高いと思います。

世界経済に大きく依存する日本企業のビジネスモデルは、世界の「ある地域の経済減速」は、「他の地域へのビジネス・シフト」によって回避することができる利点がありますが、ここまで「世界中が調子悪い」となれば、日本企業の業績に与えるダメージを回避する方法が見当たらないです。

が!

「生活必需」や、「低エミッション」などの「低付加価値商品」を提供している企業の業績は、悪化していないどころか過去最高益の場合もちらほらあり、
今こそ、個別企業のバリュエーション&投資、が役に立つ情勢だと確信しています。

「それでも調子がいい企業」を探し、「いくらだったら買いか?」をしっかり見極める知識や経験がめちゃくちゃ役に立つわけですね。

しっかりバリュエーション!

2008年11月7日 板倉雄一郎





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