板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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号外「床屋に髪の毛を切るべきかを聞いてはならない」

オリンパス事件に添えて・・・

床屋に訪ねれば「切った方がいい」と答えるに決まっている。
誰でもわかる事だ。

?本当に誰でもわかる事か?
企業の監査は、それが内部監査役であれ、外部監査役であれ、その報酬の出所は、監査される側の企業だ。
これじゃガバナンスなんて働くわけが無い。
監査法人や、それを構成する会計士のすべてが「善人」である保証などどこにも無いのだ。
オリンパスのケースが証明しているではないか!

ではどうすれば良いか・・・
数年も前から僕は具体的解決策を提案している。
とても簡単な事だ。

東証なりの「上場市場運営者」が、株式上場企業から監査費用を一次的に預かり、上場市場運営者が当該企業の監査法人を「勝手に」決めれば良いのだ。
そうすれば、監査法人の「直接の」クライアントは、監査すべき株式上場企業ではなく、上場市場運営者になる。

どうだ、簡単だ。
その上、全体の経費は変わらないか、むしろ競争原理によって安くなる。
なぜやらない?
アホだからか?
いや違う「本当の監査」を、誰もが怖がっているのだ。
それじゃダメなのだ。


2011年11月10日 板倉雄一郎




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