<Take and Nothing>
リーマンショック以降の日本って、それ以前にも増して、他者から経済的な支援、援助、交付を継続的に受けることに対する躊躇、遠慮、恥を感じることの無い人間が増えたように思います。
国家と国民の関係においても、企業と被雇用者の関係においても、男と女の関係においても。
自ら何らかの価値を提供し、その見返りに何らかの価値を頂けるのであれば頂く、というあるべき順番は思いっきり崩れ、「まず私が大変だから何かくれ」から取引の順番がスタートするようになったと感じます。
理想を、Give and Given だと大多数の人が考えることだとすれば、現実は、
Give and Take を通り越し、Take and Give も通り越し、Take and Nothing になりつつあるとでも表現すればよいでしょうか。
この「精神的なデフレ」は、バラマキや垂れ流しを認め、ちまちま予算を仕分けたり、死に体企業を助けたり、支払のリスケによる企業延命を立法化したりでは、解決しないと思います。
JFKが大統領就任演説で言った言葉・・・
「国が自分達に何をしてくれるかではなく自分達が国に何をできるのかを考えて欲しい」
は、「きれいごとのドラマ」の話に過ぎないと思う人が多いのではないでしょうか。
確かに「きれいごと」に聞こえなくも無いですが、このきれいごとが現実でなければ国家は存続できないわけですからね。
<増資ラッシュ>
増資ラッシュが続いています。
自己資本比率が上昇すれば、そりゃ経営は楽になります。
「金融機関の自己資本比率規制を厳しくすべきだ!」という世界潮流は、正に金融機関にとって非常に都合が良い。
ただでさえ、彼らの資本調達コストが政策的に低められ(←それは預金者からの実質的搾取ですが)、構造的に儲かる環境に居る上に、先頭切って市場から莫大なお金を集められる。
市場では、ダイリューション懸念から金融株が売られ、また、そもそも資金が彼らに吸い取られることによる需給バランスによる株価下落も見られますが、僕は、金融機関の株価は恐らく半年ぐらいで持ち直すのではないかと思います。
あくまで予測ですが、その根拠は書いた様に、「基本的に儲かる構造と環境と政策だから」、です。
で、集めたお金は、本来お金の必要の無い企業や個人(←財務状態の良い先)にしか貸し出されないから、運用面でもちゃんと儲かる。
国内がダメなら海外に出て行けばいい。
工場作る必要なんて無いから、他国への展開は比較的容易ですから。
融資や投資とは本来、「先にカネを出して、後から回収」(←将来のキャッシュフローを現在のカネで買うこと)」ですから、彼らの儲けは、景気循環の最後にあるはずなのに、リーマンショック後の世界の金融機関は、他の産業を出し抜き真っ先に回復しています(笑)
金融機関の社会における役割ってナンだっけ?
と首をかしげるようなストーリーです。
もちろんそれは、放っておけば必ず儲かる構造(←調達運用のスプレッドの広さ)に加え、バランスシートの資産価値変動による業績上昇に過ぎませんけれど、スージの見栄えが悪くなったときのイイワケと解決手段、スージの見栄えが良くなったときのイイワケと対策、どちらの場合も政府を動かし必ず彼らにとって都合のよい政策に持ち込むのが上手だからやっぱり儲かる。
アップサイドのほとんど無い融資業務は、平時には儲かるが、何かあったらダウンサイドが顔を出し、平時に稼いだ以上の損失を出す・・・はずですが、ダウンサイドは政府や中央銀行や場合によっては市場が助けてくれるからやっぱり悪くない立ち居地です。
いいなぁ銀行や証券会社・・・でも金融庁が厳しくて新規参入なんて現実的に無理。
ちゃんちゃん。
<100億なきゃだめでしょ>
ある上場金融企業のトップの話・・・
「10億とかじゃだめでしょ。純金融資産で100億もってからじゃないと何もできないよ」
ああ遠い・・・
<血液型>
先日のお食事会(2*2)で知り合った女性(割と良い大学を卒業し、この春から社会人のAB型)と仲良くなり、彼女をお行儀良く送る車の中では話が弾み、次のデートの約束をした。
でもちょっと気になることがあった。
食事の最中に血液型の話になり、彼女達は僕の血液型を勝手にB型だといい始めた。
どーでもいいことだと思っていた僕は、次の話題に進んだ。彼女たちの推測を放置したかったわけではないが、「僕はO型だよ」、と言いそびれた。
彼女を送り、帰宅後に電話をした。
デートの打ち合わせ、話が弾んだ。
話のついでに、「ところで僕はO型だよ」、と伝えた。
その瞬間から彼女の態度が急変し、
「私にとって血液型はとても重要なの! 血液入れ替えて出直してきて!!!」
と強い調子で言われた(笑・・・笑うしかないモンね)
お食事ご馳走して、それなりの車で自宅まで送って、で、血液型のことで文句を言われる・・・
これほど失礼な話は無いと思う。
怒りなど通り越して、僕の脳みそはフリーズ。
東京の夜には、変な人に出くわすことが多い。
けれど、自分の血液型が原因でサイテーな気分になるのは生まれて初めて。
ちなみにこの彼女が就職した先は、某メガバンクで個人営業担当。
営業のときにも顧客の血液型チェックするんですかね。
「血液型占い」まで登場する日本ってどうなんですかね?
血液型で今日の運勢を占うっていうんですよ!
ふぅ・・・・
かく言う僕の脳みそにも、「AB型は変な人が多い」なんていう経験値が積みあがってしまうのですけれど(笑)
そんなことより、そのお食事会のお店、「ホルモン稲田(目黒)」は、「焼肉ジャンボ(篠崎、白金)」と同じ肉屋の系列で「安い美味い」。
ジャンボ同様裏メニューがあるので試したけれど、一皿1000円台のフツーのメニューでぜんぜん満足できます。
めちゃくちゃお勧めです。
で、同席した友人に彼女とのやり取りを話したら・・・
「ふざけた女だねぇ、でも板さん、B型ってことにしとけばよかったんじゃない」
だってさ(笑・・・上には上が居るものです)
今日はこんなところで。
2009年11月20日 板倉雄一郎