板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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ITAKURA’s EYE 「男と女の需給ギャップ」

「婚活」なる言葉が巷で言われています。
婚活支援サービスも次々に現れているようですが、多くは、「男性無料、女性高額」と、その需給ギャップを如実にあらわしています。

結婚したいと思う女性が増えることは、少子高齢化に歯止めをかける一つの要因になる可能性があるわけですから、それ自体はよろしいことだと思います。
けれど、彼女達の婚活動機は、「恐らく」、子供が欲しいとか、幸せな家庭を築きたいとかのような健全な動機というより、不景気=雇用不安=収入不安を、自分より経済的に豊かな男性と結婚することにより払拭するという動機に思えてなりません。

一方の男性はというと、不景気=雇用不安=収入不安は女性同様にあるわけですから、当然ながら「生活の固定費は最小限に抑えたい」となるわけで、生活固定費が明らかに増大する「専業主婦形態の結婚」は、先延ばしにしたいと考えるわけですよね。
その上、「草食男子」の増加ですから、まとまるものもまとまらないとなるわけです。

かくして、「男と女の需給ギャップ」が生まれるというわけです。

では、「肉食狩猟民族系」の僕のような男にとって、「ウハウハ」なのかといえば、決してそんなことはありません。
彼女達が、結婚による生活安定を求めているとすれば、うかつに手を出してしまうと面倒なことに発展する可能性が高いわけですから、より慎重に行動しなければならず、結果として、肉食狩猟民族の需要も満たされないということになるわけです。

結婚まで行かなくても、ちょいとお金の匂いがする男性に対して、「生活支援」を暗に求める女性も、このところ急増しています。(←実感)
それも、家賃の一部だとか、アクセサリーのプレゼントのような「小さな」要求ではなく、月に〇〇〇万円なんていう(ここで金額を明記すると読者にドン引きされるような金額)のも珍しくありません。

もちろん、そんなお金、僕は出しません。

「もったいない」という理由もありますが、もっと本質的な理由は、そんな娼婦感性の女性とお付き合いしたいと思わないからであり、できれば、自らのタレント(能力)を社会に対して直接提供することによって経済的に自立している女性が好みだからです。

巷の需給ギャップの改善について、思うところがあります・・・

たとえば、仕事を首になったとか、
たとえば、少子高齢化社会の中で両親の世話のためにキャッシュフローを割かなければとか、
たとえば、経営者の場合、事業のキャッシュフローが減少し、有利子負債が増えたとか、
つまり、「以前に比べ使えるお金が少なくなったこと」を原因として、女性との付き合いを止めるとか、彼女に振られたとかいう現象があるわけですが、これらについて僕は以下のように思うわけです・・・

「お金が無いあなたに興味が無いのではなく、お金が無いことによって卑屈になっているあなたを嫌いになった」

と彼女達は訴えているのではないでしょうか。

彼女達が、「お金がなければ付ってくれないだろう」と、多くの男性諸君が勝手に思い、卑屈になって、元気を失っている男が多すぎると思うわけです。

男性のそういった思考が、女性をして、「やっぱお金持ちじゃないとね」という思考をさせているのではないかと思うわけです。

良くも悪くも、女性は「受身」です。
たとえば、デートの際、クロージングに至る場合と、そうで無い場合の「もっとも大きな違い」は、男である自分自身の「ノリ(?)」や「執念(?)」、つまり目の前の彼女に対する想いに依存すると経験的に感じています。
彼女に対して、「この子は、簡単にクロージングできるような女性ではない」と、男性が勝手に思い込めば、その想いが彼女に伝わり、本来簡単にクロージングできる性格の女性であっても、男性の「勝手な願望」に沿うように行動する傾向がありますし、その逆もまた現実にあります。

「今の僕には経済的な余裕が無いから・・・」と、男性が消極的であれば、彼女達もそれに合わせて、「お友達で居ましょうね」なんて反応をするわけです。

以前のエッセイで、「エロさの経済価値」について書いたことがあります。
実際、企業の「売上」の大部分は生活のための「実需」によるものがほとんどですが、企業の「利益」の大部分は男と女の関係における『実需』によります。
(この「エロさ」という表現を、単に「エロさ=セックス」と理解される行間の読めない方にはがっかりしてしまいますけれど。)

つまり、不景気のスパイラルとは、金融危機によって発生した不景気によって人々が元気を失い、その結果が実体経済の不景気を加速するという循環によって起こるわけであって、その元気の源は、誰がなんと言おうと「男が女を求める活動」に依存するのだと思います。

したがって、現在各国で行われているバラマキ(←それはすなわち個人や個別企業のリスクを、国家全体へ転化するだけの行為)だけでは、なんとも解決のしようがないというわけです。

男性諸君が元気に女性を追い求めるようにならなければ、本格的な景気回復は無い。

かなり極端かも知れませんが、僕はそう思います。

今、手元にお金がなくたっていいじゃないですか!
元気があれば何でもできる!(笑)
元気があれば、将来キャッシュフローへの期待が高まります。すると不思議と元気になります。そして病気にもなりにくくなります。

自分を信じましょうよ。
そして、元気に女性を追い求めましょうよ。

頼るべきは、政府じゃない、帰属する企業じゃない、自分自身しかないんですよ。

英雄色を好む。
これ、英雄になったから色を好むんじゃないんですよ。
色を好むから英雄になったんじゃないでしょうかね。

2009年4月13日 板倉雄一郎

PS:
かくいう僕も凹む判断をすることがあります・・・
最近、ルックス的にも、雰囲気的にも、僕とのコミュニケーション的にも、なんにしても満足できるぴったり女性に出逢い、デートを重ねました。
かなり気に入ったところで、彼女の生活実態を聞いてドン引きしてしまいました。
僕にはそんな金額は払えない(笑・・・というかそんなお金の使い方をする女性とは価値観が合わない)し、そもそも援助交際が目的では無いですから。
(恋愛の結果として、多少の援助するのはありですし、そもそもお食事代やホテル代だって、まあ男性が支払ますからね。)
仕方なく、彼女との交際を辞退しました。

何事にも限度ってのがありますからねぇ・・・トホホ。

PS^2:
実施された景気対策の効果について・・・
たとえば、高速道路の利用者が増えたとか、旅行する人が増えたとか、正の側面を取り上げて「よしよし」と表現する識者や政治家が居ますが・・・

景気対策のための費用 < 景気対策によるGDP押し上げ効果

であるかどうかが重要なわけであって、そうでなかったら、通貨価値下落、長期金利上昇、将来の税負担と、悪いことばかりになってしまうわけです。

通貨価値については、各国の通貨価値すべてが減少していますから、為替には大きく影響していませんが、経済が反転浮揚するときには、適度で無いインフレになる可能性は十分に高いと思いますし、国債増発予測による長期金利上昇は既に始まって居ますし、どれほど経済に疎くても将来の税負担は感じているわけです。

テクニカルに解決できるほど簡単な不景気ではないと思います。
だってね・・・国債発行して得られたキャッシュをバラマキする行為って、「人が汗水たらして努力する行為」じゃなくて、単なる「手続き」に過ぎないじゃないですか。
そんなテクニカルな方法で経済が浮揚するとすれば、それは一時的なことに過ぎなくて、その「ツケ」の方が大きいに決まってるじゃないですか。
ちょいと前に、株式分割さえすれば時価総額が増大する、なんていう間抜けな経営者がたくさん居ましたが、あれとさほど変わりません。
問題の先送りはできても、その分、解決しなければならない「ツケ」は増える一方です。
そのツケを、将来、どうやって解決するかなんてことを、だれも考えていないですから。
バラマキをやるなら、ヴィジョンを明確にし、そのヴィジョンに則った「成長分野」にフォーカスしなければ、ツケの方が大きくなってしまうわけです。
だれかれ構わず救えばいい、というわけでは無いんです。
(僕は、バラマキそれ自体を否定しているわけではありません。)

本質的には、人々が元気にならなければ、人々が将来に対して希望をもてるようにならなければ、いくら手元にお金があっても、使わないわけですからね。

PS^3:
それでも多額のバラマキは、それなりに効果があると思います。
で、こんなことを書いている僕は、「アイツは経済がわかっていない」なんて、近い将来言われることになるんでしょう(笑)
だって、短期的には良い傾向になるでしょうから。
でも、間違いなくそのツケがボディーブローになる将来があるはずです。

ちゃんちゃん。

PS^4:
「男性諸君よ女性を追い求めよ!」なるセミナーやろうかな・・・

この一文に対する読者からの反応が大きければ、実際にやります。

タイトルは・・

「お食事会の王様」でもいいですし(笑)、
「つまるところ自分次第」でもいいですけれど・・・キット反応無いですよね。
もちろん、やる以上は、これまでの時間と資金と情熱を投下した結果の経験値をシェアするわけですから、有料ですけれど。





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