板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

企業価値評価・経済・金融の仕組み・株式投資を分かりやすく解説。理解を促進するためのDVDや書籍も取り扱う板倉雄一郎事務所Webサイト

feed  RSS   feed  Atom
ホーム >  エッセイ >  ITAKURA's EYE  > ITAKURA’s EYE 「週末の徒然(リスクの天秤など)」

ITAKURA’s EYE 「週末の徒然(リスクの天秤など)」

書きたいことをiPadのメモに書き込んでいったら、結構な量になってしまったので、その中の一部について、それぞれを短く、週末の徒然とさせていただきます・・・

<リスクの天秤>

iPadをはじめとする新世代電子デバイスによる、様々な業界の変化について考えていると、「リスクの天秤」がいつも頭の中にあることに気がつきます。

たとえば、電子書籍などの「紙に比べコピーの容易な新メディアのリスク」について・・・

コピーされるリスクを恐れ新メディアに対応しないことによって発生するであろう販売機会損失というダウンサイドリスクと、新メディアに対応したこによって著作がコピーされた場合の販売機会損失というダウンサイドリスクのどちらが大きいか、とか、それぞれの場合のアップサイドの違いはどれほどか、とか。

つまり、簡単な話、「怖がって先に進まないか、勇気を出して先に進むか」って違いというわけです(笑)

悩みどころですが、僕の経験上では、「勇気を出して進む」を選んだ場合の方が楽しい思い出だったりします^^



<車載用iPad Dock!>

先日のエッセイで軽く提案させていただいた・・・

1、iPadを車の中で固定でき、
2、Dockコネクタによって、iPadの充電、車速情報のiPadへの送信、iPhoneの場合のハンズフリーセットに対応、
3、それらを利用するためのiPadアプリケーションのAppStoreによる配布

は、結構行けると思ってます。
この後紹介するロンドンでのiシリーズの普及に関するレポートにあるように、諸外国ではすでにカーナビメーカーがiシリーズ用のアプリを開発→販売しているようですしね。

で、「車内にどうやってこていするか」、について考えてみたのですが、当初は、「あらゆる車種に対応した個別の商品を作らなければならない」と思っていたのですが、DINコンソール・・・カーナビやカーオーディオなどの収納スペース規格・・・にそういった機器をはめ込むということにすれば、あらゆる車種に対応する商品を、「たった一つのラインナップ」で実現できますよね。
もちろん、iPadがDINサイズに収まるはずも無いので、DINコンソールには固定器具と通信ケーブルがあるだけで、実際にiPadを固定するのは、DINから突き出た「ユニバーサルジョイントの上の」iPad固定用のフレーム。
そうすれば、ユニバーサルジョイントのおかげで、あらゆる角度に調整→固定できるということで、利用者にとっても便利で、製造者にとってもコストダウンになるしってことで。

以上、カー部品メーカーへの提案でした。
SONYが、「本来競合商品を有するはずの」Apple製iシリーズ用のオーディオ商品をだしているところなんか観ると、SONYから、かっこいいのがでるといいですよね^^


<iPadの意外な効能(笑)>

このところ、ランチで飲食店を利用するとき、ついつい、iPadを持っていきます。
オーダーした料理が届く間、iPadをいじったりします。
それまで何度か僕が座っているテーブルに、水を持ってきたり、オーダーを取に来たウェイトレスが、3度目ぐらいにテーブルに来た時に言います・・・

「iPadいいですねぇ! 私も欲しいんですぅ~~^^」

な感じで。

iPadの使い道・・・僕が想定していた以上にありそうです(笑)

そうそう、その場で連絡先を聞いてしまうアプリってどうですかね(笑)


<海外の事情>

当事務所プレミアクラブメーリングでは、この2週間、iシリーズに関する話題で、過去最高の盛り上がり中ですが(笑)、メンバーの中には海外在住の方もいらっしゃって、その中のお一人からのメールの抜粋を引用します・・・

カーナビの代わりにというお話もありましたが、こちらでも、大手カーナビ会社の tomtomをはじめ、各社以前から iphoneアプリだしてたようですし(僕は、こっちでは車のらないので、使ったことないですが)民放はじめ、BBCも全て、iPhone、iPadでTVが見れますし、新聞も、FT、Gurdian、Independence、等ほとんどがアプリをだしているという状況で、iPhone(iPad)が完全に(僕の)生活に密着してます。

(とはいえ、なんといっても、外国人の僕にとって、iPhoneやMacをはじめ、Apple製品を買う一番重要なポイントは、「ロンドンで買っても、最初から日本語完全対応」ってことですが。
アラビア語から、ロシア語から何でも最初から入ってますからねー。
こんなの他の携帯電話には存在しないので、日本語メールを読みたかった僕にはiPhone以外のチョイスが無かったというだけなんですが。。。)


ということです。
なんだか東京って遅れてませんか?
「リスクの天秤」が、彼らとは異なるのでしょうか。


<在庫リスク&流通コストの大きさ>

iPadのアプリケーション・・・特にゲームソフト・・・を毎日AppStoreで観て、買って、ダウンロードして、遊んでいて思うのですが・・・

「どれもこれも安い!!!」

のです。
GameLoftという会社が提供するゲームなんて、115円!とかで、立派なRPGやシミュレーションゲームなどを提供してくれていて、本当に感謝です^^
他の会社の提供するゲームでも、高くて1000円程度。
これまでのパッケージソフトの価格って、一体なんだったんでしょうね!

なんだったって、それはつまり・・・

1、物理的なパッケージの材料費(=在庫リスク費用)
2、流通費

などとなるわけですが、これ、ようするに、顧客が本来求めているモノと直接関係の無いこと(=人)への配分のために、顧客が多くの支払いをしていた、ということの表れですよね。

僕、個人的には、コンテンツホルダーであり、デジタルコンテンツ利用者ですから、コンテンツとそれを求める人が経済的に最短距離に居ることは非常に良いことなのですが、経済全体としてみれば、デジタル化によって必要では無くなる分野に帰属する方々のデジタル化による収入減が経済全体に与える影響は、決して小さくないと、思います。
けれど、だからといって、正当な市場競争を妨げたほうが良い、という結論に至るべきではないと思います。


2010年7月9日 板倉雄一郎


PS:
天気予報が全く当たらない今日この頃ですが、読者の皆様も良い週末を!

僕は、天気がよければ、Ferrari F458italiaが納車された友人と共に、ドライブ・グルメ・ランチに出かける予定です^^
新しいフェラーリ、楽しみ^^^^
どういうわけか、所有しようとは思わないんだけれど。昔と違って。




エッセイカテゴリ

ITAKURA's EYEインデックス