板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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KISS第13号「ネットとは?」

まずは、お知らせからです。
(お知らせぐらい読んでくださいよ・・・コンテンツ無料陳列なのですから(笑))

当事務所主催「実践・企業価値評価シリーズ」合宿セミナーの次回日程が決定いたしました。
3月19日(土曜日)〜20日(日曜日)です。
なお、翌21日(月曜日)は休日ですので、ひたすら楽しく、ひたすら疲れるセミナーには、是非この機会に。
レジャーなんて、いつでも行けるでしょ。
セミナー受講申込を開始いたしましたので、詳しくは、左フレームにある「実践・企業価値評価シリーズ」をクリック!
自分に自信を持つ投資(または経営)に、経済価値評価は、絶対必須です。
当たり前ですが、経済価値評価が出来ない人にとって、投資や経営は「博打」に過ぎませんからね。
この案内を出す前に、すでに数人から申込がありました。
ありがとうございます。
一生モノの知識と経験を!
っていうか、楽しいですよ。ホント。

ちょっと本題の前にオマケです。
セミナーを受講すると、たとえば以下の文章の意味が極めてクリアーに理解できるようになります。

ライブドアによるニッポン放送買収騒動を起源に、『企業価値の増大』という言葉が、メディアでたびたび使われるようになりましたが、その言葉を使っている人たちは、それがどうやって生み出されるのか、知っているのでしょうか?
企業価値の増大とは、当該企業が生み出す『将来キャッシュフローの増大』、もしくは、当該企業の『WACC低減』によって、初めて達成されるわけです。
しかし、このような議論は、メディアでは、ほとんどされていません。

以上は、セミナー卒業生にとっては、とってもクリアーですよね!
もちろん、こんな言葉が理解できるようになるだけではなく、しっかり理論株価の算出ができるようになり、よって、企業の様々なオペレーションが、どのように企業価値に影響するのかも、クリアーになります。
これからの社会、経済価値に対する理解なくして、個人の成功は難しいでしょう。
もしあなたが、芸術家なら、話は別ですが・・・

それでは、本題「インターネットとは?」です。

このところ、ライブドアによるニッポン放送の買収騒動が、「ネットとテレビの融合」みたいな話しに展開しています。
フジテレビはフジテレビで、「我々も(ネットを)やっているのだ!」と豪語するし、
堀江君は、「ネットとテレビの融合によるシナジー」を、(少なくとも僕の目には)買収のイイワケとして、使っています。
ところで、両者にお伺いしたいのですが、ネットって何ですか?
フジテレビの回答は、「ホームページです」(爆笑)で、
堀江の回答は、「金儲けの手段」と言うことなのかな?(笑)

僕の意見は、以下のとおりです・・・・・

一時期、ネットの出現による業務効率アップという側面を捉えて、「産業革命の再来」と表現する方がたくさん居ました。
僕に言わせれば、アホな意見です。
確かに、ネットによって業務効率はアップしたでしょう。
しかし、ある事象の一局面が、他の何かに似ているからという単純な理由で、それとするのでは、幼稚過ぎてお話しになりません。
それなら、自動車とキャスターはどちらも車輪がついているから、「自動車は、キャスター以来の発明だ」などと言っていることと同じです。
大切なのは、「そのモノの出現によって、社会にどのような変化がもたらされたのか」という視点です。

結論から書きましょう・・・
もし、ネットの出現と社会への浸透が、社会にもたらす影響について、過去の何かに似ているとすれば、それは、産業革命などではなく、グーデンベルグの活版印刷の発明による革命です。

活版印刷は、「聖書の印刷」を目的として、グーデンベルグによって発明されました。
もちろん、活版印刷は、当初の目的であるところの聖書の増刷に貢献したわけですが、それ以外にも社会に大きなインパクトを与えました。
「そうか! カンタンに本を印刷できるなら、僕も何か書いてみよう!」という人が現れたのです。
結果、印刷されるのは、聖書にとどまることなく、様々な書籍が発表されることになったというわけです。
この現象は、現在の「ブログ」による情報発信者の増加に似ていませんか?
僕は、以上のような考えを1995年時点で持っていたので、ブログの出現を、1995年当時に、正確に予言していました。
(詳しくは「社長失格」を参照ください。)

ネットの出現以前、個人の表現は、その手段が限られていました。
作家でもない限り、個人の表現を広く一般に知らしめる手段は、せいぜい専門雑誌の「読者欄」がいいところで、ついでに、偶然出会うTV中継の後ろで「ガッツポーズ」をするぐらいしかなかったわけです。
ところが、ネットの出現によって、個人の表現は、その環境さえ整っていれば、世界中のあらゆるところから表現することが出来るようになり、同時に、世界中のあらゆるところから、個人の表現にアクセスすることができるようになったわけです。
ブログの出現それ自体は、簡易WEB構築という「機能」に過ぎません。
ですが、ネットの社会に与える本質的なインパクトを、最も簡単な手法で実現したという意味で、柔道のような技ですね(笑)
普及して当然です。

ネットの出現によって、それ以前では、「経済力」や、「知名度」が表現の範囲を限定したいたのに対して、現在では、経済力にほぼ無縁に、個人の表現が可能になったのです。
知名度は、その方の提供する価値に依存するようになりました。
(不動産の値段が、収益還元法によって算出されるようになったことと似ていますよね。)

以上から、様々な示唆が得られますが、僕は、こう思うのです・・・・(ちょっと発展的ですが)

「ネットは、それ自体が、誰かによる支配を拒んでいる。」

つまり、誰かによって、支配されてしまえば、それはもうネットではなくなってしまうというわけです。
これまで、たくさんの企業や企業家が、ネットの支配に奔走しました。
しかし、誰一人として、それを独り占めすることに成功していません。
誰かがネット上の独占的地位を築きそうになると、すぐさま、他の誰かによって、逆襲されてきました。
今後も、争奪戦は、愚か者が居る限り、続くでしょう。
そして、金と情報が飛び交い、「兵どもが夢の跡」。

僕は最近、昔と違い、メディアの取材に応じなくなりました。
「目立つと損をする」などという、臆病者になったわけではありません。
臆病どころか、このWEBのおかげで、メディアに出るときには遠慮していた発言を、どんどんストレートに表現できるようになったとさえ思います。
もう、僕にとって、大手メディアは、さほど重要ではなくなったのです。
(というより、ある大手メディアの記者の方が、このWEBのエッセイを参考に、ホリエモンや村上さんに対する質問を作り上げているという事実すらあります。
僕の文章に価値があると思うなら、どんどん参考にしてください。)
価値ある情報を提供していれば、価値ある人々が訪問してくれる。
継続的に価値を提供していれば、どんどん訪問してくれる人々が増えてくる。
だからと言って、「数」を追う必要も無い。

ネットは、皆がそれぞれの表現のために使うインフラに過ぎません。
価値を生み出し提供できるのは、人間そのものであり、ネットそれ自体ではないのです。

大手メディアとネットをくっつけただけで、新たな価値が生まれるなどと、寝ぼけた戦略(?笑)を言い出す若者(あえて経営者とは表現しません)が居るようです。
そんなものが仮に生まれたとしても、その効果を得るために、既存株主を犠牲にした上で800億円調達し、つぎ込むのは、馬鹿げています。
何度も書いていることですが、シナジーを得るためには、買収などせずに、単に提携で十分ですからね。
まあ、自己実現のためのイイワケに過ぎないのでしょうけれど。
その自己実現自体も、(おそらく)他人に唆されて、かる〜い気持ちで乗ってしまったのでしょうから、怪しいですけどね。

株式投資とは本来、投資先企業の価値創造のお手伝いをする代わりに、分け前をキャピタルゲインなり、インカムゲインで頂くという性質のものであるはずです。
同時に、投資家の金を預かる経営者の最も重要な仕事は、
「株主資本の管理」であり、
よって、「株主の便益を最大化すること」以外のなにものでもないはずです。

板倉雄一郎 2005年2月24日

PS:
ところで、ホリエモンの、・・・
「(ニッポン放送の)大規模な増資は、株主の利益を阻害している」とかを途中から聞いていたら、
「あら、ホリエモンも反省したのね」などと勘違いしてしまいましたよ(と言うのは冗談です)
どちらもやっていること、かわりませんね。
本日の日本経済新聞3面一番下に、「専門家の見方」として、上村達男さん(早稲田大学法学部教授)の意見が、僕の意見とほぼ同一ですね。





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