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KISS 第58号「判断、など、もろもろ」

今日のエッセイは、もろもろです。

<判断>

人は、右か左か、行くか行かないか、やるかやらないか、迷うことがあります。
しこたま悩んだ挙句、それでも迷うのは、なぜでしょうか?
それは、「どちらでも大差ない」から、悩むのです。
どちらかハッキリしていること・・・
たとえば、空から自動車が落ちてきた場合、人は、ほとんど迷わず、逃げます。
「そこに留まれば死んでしまうことが明らか」だから、迷わないのです。
散々、思考をめぐらせた挙句、それでも迷うと言うことなら、
どちらでも良いと言うことです。
サイコロ振って、出た目で決めてしまえばよいのです。
「それじゃ、なんだか、納得いかない」と思うのであれば、
「楽しそうな道」を選べばよいのです。
楽しくないことで、良い結果など、得られるはずはありません。
「すばらしい人材」は、楽しそうにやっている人の下に集まるのです。

<有価証券報告書 虚偽記載 課徴金導入>

という記事が、本日(2005年4月22日)の日本経済新聞一面中央にあります。
あ・た・り・ま・え・です。
「なぜ今頃なのか?」を記事として書いていただくことによって、初めて日本経済新聞らしい記事になるのですが・・・

<買収防衛索、株主総会承認求める>

という記事が、本日(2005年4月22日)の日本経済新聞一面トップにあります。
あ・た・り・ま・え・です。
何も説明は要らないはずです。
しかし、株主総会承認の他に、「社外取締役」によるチェックでもOKらしい。
これじゃ、なんの意味も無い。
だって、インチキ社外取締役(=実は執行役からの独立性がなかったり、独立性があっても、ただのアホウ)を据える事だって出来るわけですからね。

<企業の過剰買収防衛策のへ警鐘>

東京証券取引所が、過剰買収防衛索について、批判するのは、当たり前です。
彼らの収益は、煩雑に株式の売買が行われることによって、成り立つわけですから。
しかしながら、東証の立場を抜きにしても、株式の「流動性」は、投資家から見ても、非常に大切なことですから、「株式市場の鎖国」は、いけません。
そもそも、鎖国したいのなら、上場してはいけません。
企業は、経営者のためにあるのではないのです。
利害関係者のためにあるのです。
企業は、モノではなく、仕組みなのです。

<IMF報告・インフレ目標、日銀に導入促す>

だそうですが、これも、当たり前です。
ですが、インフレにすること自体はカンタンなことです。
しかし、「適度なインフレ」を保つことは、原子炉の制御棒をいじくるほど、簡単なことではありません。
何せ、マクロ経済は、「実験」出来ませんから。

<USEN、日活買収へ>

(本日の日本経済新聞11面)
賢いです。
少なくとも、民放テレビ局のコンテンツより、映画会社のコンテンツの方が、遥かに著作権関係が簡素です。
フジサンケイグループの何がほしいか?っと問われれば、間違いなく「ポニーキャニオン」と、僕なら答えます。フジテレビではありません。
日活の古い名作が、ネットで配信されるのを楽しみにしています。

<投下資本利益率(ROIC)>

が、本日の日本経済新聞11面に、「SBI北尾氏に聞く」というタイトルの記事内で使われています。
日本経済新聞で、ROICの表示を見るのは、珍しいです。
KISS第54号「フジテレビ&ライブドア和解」でも参考にしましたか?(笑)

経済や経営は、「専門用語」を覚えることでは、理解できません。
「価値創造」と、「金の流れ」を掴むことによって、初めて理解できます。
頭の中で、「価値の増え方」と、「金の流れ」を、映像で考えましょう。

2005年4月22日 板倉雄一郎 

PS:
本日は、パット・メセニーのコンサートの最終日です。
東京国際フォーラムだそうです。
行くか行かないか、迷いませんでした。
既に観ているということもありますが、
彼の魅力に触れるには、「会場がでかすぎ」だからです。
ブルーノート東京なら、迷わず行ったでしょう。





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