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KISS 第118号「民主主義の問題」

「民主主義は問題だらけだが、代替手段が見つからない」
とはよく言ったものです。

今回の衆議院総選挙の争点は、年金改革であれ、郵政民営化「法案」の是非であれ、経済活性化対策であれ、税であれ、つまるところ「経済問題」なわけです。
で、その経済問題を誰にどのように解決していただくか・・・を、「経済の仕組み」をよく知らない大多数の有権者が選ぶわけです。
よく知らないから、「郵政民営化」と、「郵政民営化『法案』」の区別も付かないし、区別が付いたところで、その法案が施行された場合、誰にとってどのような経済的変化が発生するのかについてもわからないわけです。
で、結局、「今より良くなりそう」な、「改革」と芸能人(笑)に有権者は飛びつくわけです。

メディアの報道を見てください。
一部の経済誌などは詳しく数字を使って解説している場合もありますが、多くの有権者が接する一般誌やテレビ番組などでは、ライブドア騒動の時と同様、「戦術」についてのゴシップばかりではないでしょうか?

理想論ではありますが・・・
経済活動であれば、世間から尊敬される人物の持つ資産が、尊敬される度合いに応じて大きいということになれば、「カネが欲しければ社会に対する価値提供をがんばろう!」ってことになると思います。
(現在は、「カネを持っていることが尊敬の理由」だったりして本末転倒です。)
これと同様に、実現可能で、合理的な政策を提示する者が、票を集めるような選挙にならなければ、単なる美人投票になってしまいますよね。
株式投資ではないのですから、美人投票の意味はほとんどありませんから。

金額にすれば、高々数万円のフランス料理でも、コースの説明を聞いてから注文の判断をするでしょ?
でもなぁ?、結局、「店」の単位でしか選べないんだよね。

2005年9月7日 板倉雄一郎

PS:
9月開催・合宿セミナーは、あと、数席空きがあります。
ご興味のある方は、是非この機会に。
DCF法を学ぶと、学習は可能な限り早い時期、若い年齢で行ったほうが効果的であることがお分かりいただけると思います。

PS^2:
座っていると、まだ少しだけ、尾骶骨がいたいのです。
ホント長引きます。
尾骶骨って、普段意識しないのですが、とても大切なんですね。

PS^3:
本日は、YES?PROJECTの会合があるのですが、僕は他の場所で同時間に講演なので出席できません。
ベンチャー経営者が聴衆のようです。
楽しんでまいります。





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