板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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会計ばなし 第10回「続ける。とにかく続ける」

(毎週火・木・土曜日は、パートナーエッセイにお付き合いください。)

みなさんこんにちは。パートナーの大橋です。

先週末は第24回の企業価値評価セミナーの開催でした。
2年半の活動を経て現行形式でのセミナーは最終でこれからは不定期開催となります。
節目です。
「会計ばなし」からは少々離れますが
今回はその節目で思ったことを書きたいと思います。
(そっちのほうが良かったりして(笑)

毎回セミナーの最後に、
板倉さんがグループワークの講評をする時間がある。
話を聞きながら、2年半のことを振りかえっていた。

いつもならば新しい言葉や話に気付きを覚えるところだが、
今回ばかりはいつも聞き慣れたセミナー後の復習方法についての部分を聞きながら思った。

続けることは実に尊い。

再受講の感想でよく聞かれることのひとつに
「前回受講よりもパワーアップしている」
というのがある。

確かに講師となるパートナーは新しいトピックを織り込んだり、
それぞれ工夫を凝らして取り組んできた。
しかしパワーアップしていると感じる本当の理由は
とにかく続けてきたことにあるのではないかと思っている。

繰り返し続けることによって醸し出される本格感というものがあるのではないだろうか。

セミナー終了後はいつものように打ち上げへと繰り出す。
二日間の受講を終えたばかりで疲れきっているはずの
卒業生が一番にこやかになる瞬間である。
やり遂げたという満足と、
これからだという決意とで
充実した気と男子比率の高い、男臭さに(笑)満ちた空間になる。
そしてあっという間に意気投合。

これも繰り返し見てきた光景であるが、思った。

もう既にグループだ。

会計的に考えれば、
受講生はセミナー代を支払って知識を得る。
板倉雄一郎事務所は知識を提供してセミナー代を受け取る。
これにて取引はおしまいで実質的には資本関係は結ばれない。

企業によっては顧客と良好な関係を気付いて継続的に
取引が続くことがある。素晴らしいと思う。

しかし我々は顧客と売り手という関係なんてあっという間に超えて、
あたかも連結対象グループのようになる。
打ち上げの意気投合している風景だけを指して言っているのではない。

受講生はセミナーで手に入れた知識や考え方を活かして
無形の資産価値を増大させる。

個人が増幅させた価値を繋ぎあわせていくことで
更なる価値を生み出す。
そうやって繋ぎ合わさったコミュニティーがいくつも自然発生的に
生まれている。
ボランタリーに個がグループのために動き始める。

One for ALL, ALL for One

先日、最近大阪在住の卒業生がスタートさせた関西の集まりに足を運んだ。
卒業生同士としては始めての顔合わせも多数であったが打ち解けあうのにまるで時間を要さない。

1時間ほど遅れて到着した僕にはみんなが前からの知り合いのように見えた。
そして卒業生自作のバリュエーションシートについて皆で
ディスカッションをしているのである。
個が持ち寄った価値をみなで高める。
すごい!と思った。
すっかり飲み会がスタートしていると思っていたら
良い意味で裏切られてしまった(笑

そしてその時参加していた22人のうち8人には週末のセミナーで
再会しているのだから嬉しい限りだ。

さてさて、
こういったパワーのあるコミュニティーを創りだすには、
信念を持ち、時間をかけて活動を続けることが必要であることを
身をもって体験してきた。

2年半ぐらいで何をと思う方もいるかもしれない。
しかしこの2年半がなければその先の5年も10年もない。
節目ではあったけれどこれで終わりではない。

続けるということはなんと尊いことなのだろうか。
週明け月曜にUPされた今回のセミナー集合写真を見ながら
再びそれを思う。
同時にこれからのグループの価値増大に思いを馳せる。

2007年3月17日 N.Ohashi
ご意見ご感想、お待ちしております!
PS
毎回思うことですが、皆さんとの出会いは本当にありがたい。
出会った数だけどんどんと皆さんとの間にエピソードが生まれます。
今後ともよろしくお願いします。

次回のパートナーエッセイは3月20日(火)に石野さんが担当します。

バックナンバー
会計ばなし 第9回「会計はつまらない…のか?」