板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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セミナー卒業生のその後 第2回「各地の勉強会」

こんにちは。
パートナーの渋谷です。

先週の土曜日に大阪近郊の卒業生が集まって、企業価値評価の勉強会と、飲み会をセットで行う会合があり、僕も一卒業生として参加させていただきました。

関西人の集まりらしく「関西板倉会」というベタな名前がつけられている(笑)その会は、大体2月に一度のペースで開催されるのですが、今回でもう7回目となります。

その関西板倉会は当事務所が主催するものではなく、卒業生の間で自然発生的に行うようになったものです。

その経緯は、ある卒業生の方が地元の大阪近郊で「飲み会をやろう」と、卒業生メーリングリストで提案しました。すると別の方から、どうせ折角集まるなら、ついでに何らかの「勉強会」も一緒に行って、「さらに有意義な場にしよう」という意見が出されました。

そうするうちに、20名を越える参加者が次々と集まり、第1回目を開催することになったのですが、第7回目の今回まで、常に20名前後の方が参加されています。

会場はある方が会員になっている会員制スペースを使わせていただいてる関係で、リーズナブルな価格でゆったりと広く、落ち着ける環境で勉強会ができたり、また毎回ある方から、私有のプロシェクターなどの必要機材をご提供いただいていたりと、本当に皆で協力し合って、和気あいあいとした楽しい雰囲気の場になっています。


今回の勉強会のお題は、小松製作所でした。


今回プレゼンの立候補をいただいたのは、関西の某大手電器メーカーM社に勤務する若手の方です。

コマツのIRに様々な質問をすることも含め、ホームページや有価証券報告書などあらゆる情報ソースを利用して、会社の経営内容を深く分析していただき、素晴らしいプレゼンテーションをしていただきました。

(過去の勉強会での対象企業は、ダイキン、シマノ、国際石油開発帝石ホールディングス、フューチャーアーキテクト、ドリームインキュベータ、横河ブリッジなどです。)

その後、質疑応答や皆での議論に移る訳ですが、現在資源価格の高騰、世界的な資源開発の活発化によって、非常に業績がいい当社に関して、
・ コマツの好業績は経営手腕によるものか、それとも外部環境のお陰か?
・ V字回復の前に1000人のリストラを行っているが、その是非は?
・ 経営にITを活用するのは当たり前だが、コマツは特にITを活用する姿勢がみられる
・ 資源価格高騰は長期的に続くのか、それともバブルなのか?
など、今回も非常に高度で有意義な議論が展開されました。

高度な議論ができる理由として、皆が高い志をもって意欲的に学習に取り組んで参加しているのは言うまでもないですが、さらに様々な業種のプロフェッショナルの方や、様々なバックグランドの方が参加しており、それぞれがその持てる知識を活用しての議論となるためというのも、その一因だと思われます。

例えばこれまでの参加者の職業・勤務先の例を挙げると、会社経営者、大手通信会社幹部、家電メーカー、電子部品メーカー、重工メーカー、鉄鋼メーカー、金融・保険関係、電力会社、ベンチャーキャピタル、医師など、多岐にわたります。


このようにほぼ毎回、評価対象のお題を事前に決めて、立候補者がその対象企業を調査・分析してその内容をプレゼンテーションし、そしてその企業の経営内容についてや、投資対象になるかどうかなど、皆で熱く、楽しく議論を行います。

ひとしきり議論が終われば、その後はさらに楽しい飲み会の始まりです。

この場では勉強会とはまた違ったリラックスした雰囲気で、政治経済や社会問題、そして趣味や遊びなどに話題をさらに広げたり、また酒も入る関係で「随分と軟らかい話題」になったりもします(笑)。


また勉強会の中身は、さらに日々進化しています。


当初の頃と比べると、企業価値評価の内容もより深くなってきており、本質的なプレゼン及び議論となってきていることより、参加者の皆の知識レベルが着実に上がって来ていると肌で感じます。

さらに次回以降、個別企業価値評価に関する議論だけではなく、「バフェットからの手紙」に関する勉強を行おうという話がある参加者から提案されました。

具体的には、各章の難解な部分や深い示唆が得られる部分などを抜き出して、誰かが解説したり、さらに議論を行い、皆で解き明かしていく事により、更に理解を深めていこうというもので、それも今後の勉強会で行っていくこととなりました。

この本については、読まれた方はお分かりだと思いますが、前提知識がなければきっと「ちんぷんかんぷん」で、全く訳がわからないと思います。
しかしそれなりの知識がついてくれば、理解できる部分が増えていき、さらに知識の向上と共に、何度読み返しても必ず新しい発見があるというような、物凄ぉ?く奥の深い本です。

(余談ですが、バフェットからの手紙の監訳者も当事務所セミナーを受講いただいており、当事務所卒業生コミュニティのメンバーとして、お付き合いいただいております。)


今回、関西地区での勉強会・飲み会について紹介いたしましたが、そのような会は関西だけではありません。

東京では、「10バガーズ(10倍株)」と名づけられた、投資勉強会・懇親会が、ある卒業生の音頭のもとに開催されていますし、広島や札幌でも少人数ながら、同様の会が開催されています。

それらの会は自主的な勉強会ですので、当然ながら当事務所がお金をいただくものではなく、会場費や飲食費の実費のみで運営されているものです。

このような、当事務所卒業生のコミュニティにご興味のある方は、まず共通のファイナンス知識と、共通言語を得ていただくため、最後の合宿形式となる現在募集中のセミナーへのご参加を、是非ご検討下さい。

2008年4月8日  T.Shibuya
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