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「懲りないくん」2001年4月1日号

今週はパーティーパーティーまたパーティー。
春は人間の発情期なのだろう。
それでは、はじまり、はじまり。

3月25日(日曜日)

犬に起こされ、起床~散歩。
「懲りないくん」執筆するが、完成しない。
遊んでばかりだなぁ~っと反省。

午後、プール&スパ。
日曜とあって、お客が多い~泳げない。
某有名女優とサウナでご一緒させて頂く。
「ホテルの一室で、有名女優と一緒に汗をかく」
という表現は誤解を招くが間違いではない。

19時、「21世紀の春を祝う会」というパーティーに出席のため、
広尾は旧満州鉄道ゆかりの
大変優雅なたたずまいの家屋型レストラン「羽澤ガーデン」。
古い大邸宅を思わせる「玉砂利」の車寄せに車を止め、
建物に入る。
手をかけた古い木造の建築物の匂いに包まれる。
古い家で育った僕にとっては、懐かしい匂い。
普段、オリエンタルな料理を食べさせるこのお店は、
ガーデン、テーブルレストラン、シガーバー、
ソファーが置かれた談話室などが、
それぞれ余裕のスペースで存在する。 

「板倉さんは、どなたといらっしゃったのですか?」と聞かれる。
「えっ?一人ですけど」と僕は答える。
そういえば、パーティーに複数で出かける事は、ごくまれだ。
主義でも決め事でもなく、行けば必ず誰か知り合いに会うから、
誘う必要が無い。
たまには「カップルでお越しください」なんてパーティーにも
行って見たいけど、きっと相手の女性に迷惑をかける事になる。
「あの子、板倉さんなんかと付き合ってるのよ」ってな感じで。
だからやめとこ。
100名ほどの参加者の中で、10名程の男女友人知人。
ただしかし、僕は人の名前を覚えるのが、不得意。
数名でミーティングしていても、数分で名前を忘れる始末。
右脳の記憶力、つまり、印象、映像、匂い、
そのときの自分の感情などは極めて正確に記憶できる替わり、
左脳の記憶力、つまり、数字、文字、言語などは全然だめ。
きっと何度も相手に対して、不快な思いをさせている。
何とか訓練したいものです。

振舞われる料理に期待したが、残念。
少なくともパーティー用に用意された料理は「?」と言う感じ。
今度、ディナーに来て見ようと思う。
ワインは、いつもの「デリバリーワインドットコム」の酒井氏による
ブルゴーニュ産ピノノアールと
カリフォルニア産カベルネソービニョン。
いつも家で飲んでるのと同じ。
適当に飲んで、適当に食べて、適当に話して、
何人かの知り合いを増やす。
22時過ぎ、一人寂しく、原宿へ帰宅。

3月26日(月曜日)

「前橋商工会議所」での講演のため、
東京駅より「たにがわ」で高崎、普通電車で「前橋」。
途中、締め切り過ぎてる「懲りないくん」の原稿。
講演テーマは「IT革命とビジネスチャンス」。
僕は講演の内容を事前に用意しない。
その代わり普段の生活で「話しのパッケージ」を用意する。
見聞きした事に対して感じた事を、
文章にして1000文字から5000文字程度のパッケージにして
頭の中にファイルする。
パッケージの数は多分数百。
講演当日、講演テーマと聴衆の雰囲気で、
いくつかのパッケージを選んで時系列にメモを取る。
つまり、音楽で言うところの「即興演奏」。
タイトルが「調」というわけ。
講演は楽しい。特に質疑応答が楽しい。
のはずなんだが、この日は主催者の一人が一番前の席に陣取り、
話をはじめる前から「居眠り」。
壇上から見る風景は、当然近くが一番大きく見える。
だから、僕の視界のほとんどは、この「居眠り主催者」が占める。
「春眠暁を覚えず」なのはわかる。
講演会で居眠りする方が居るのは慣れてる。
だがしかし、「主催者」が「一番前の席」で「居眠り」なんてのは
150回以上講演してる僕でも初めての経験。
この人、昼食での打ち合わせで、
僕に「バナー広告」の説明をしていた人。
95年以降、ネットマーケティング関連の説明を、
それもバナー広告の説明を僕にした人は彼がはじめて。
貴重な存在である。

同じ経路で東京駅~原宿の自宅。
お腹がすいたが食事の予定は無し。
こんな時、得意の「ピザーラお届け!」
僕は「カレーモントレー」が大好き。

20時、どこのパーティーでも出くわす、
公認会計士で経済産業省に出向の江口弥寿氏から依頼された
コンサルミーティング。
容姿からは想像できない仕事をして居る彼、
夜の社交界ではとっても相性の会う一人。
今回は江口氏の知人のビジネスモデル。
僕は何時でも、親身に、丁寧に、自分の意見を言う。
そして、相手は気分を悪くする。
だって、ほとんど「これはいける!」って思う
ビジネスプランが無いんだもん。

21時、「ジャパンオルタネーティブ」の会合。
江口氏も参加して、経済産業省が多くなったこの会合、
情報通信に関する公平競争実現に向けていくつかの提言。
提出された、郵政省改め自治省の「通信政策」を読んで、
「なるほど、彼らもしっかりやってるじゃん」と安心。

24時、犬に合いたくなり、首都高で船橋の実家。
メールチェック~就寝。

3月27日(火曜日)

春!
快晴!
おまけに予定無し!

こんなときはワンワンサービスデー!
雄太(ゴールデン5歳)と明(スタンダックス4歳)を車に乗せ、
一路千葉県は九十九里浜。
僕は小学生の頃、夏休みのほとんどをこの海で過ごした。
父親が友人と「海の家」と「民宿」を経営していたからだ。
駐車場から、波打ち際まで直線で200メートルは続く砂浜。
左右は視界の届く限界まで砂浜が広がる。
「月のぉ~砂漠を~」で始まる、(曲名忘れた)曲を生んだ地。
波は荒く、「みお」という危険な引潮がある。
サーファーご用達の海だ。
渋滞とナンパと芋荒いと狭くゴミだらけの湘南海岸なんて、
ここに比べたら、、、、はっきり言おう「海じゃない」
でもサザンの曲は好き。
空には新東京国際空港着陸態勢の飛行機が
止まっているかのようにゆっくりと、次々に飛来する。
波と風の音しか聞こえない。
籠から飛び出した鳥のように走り回る息子たち。
乗馬中の馬を追いかける。
海に飛び込み、2匹でじゃれる。
そんな姿を、ただ眺めるだけで幸せだ。

15時、船橋の実家へ戻り、ワンワンシャンプー。
砂だらけになったシートと
鼻水だらけのウインドウを元に戻すため洗車。
さらに、散歩。

20時、PCワーク。

22時、早めに就寝。

3月28日(水曜日)

朝からプール&スパ。
船橋に戻り書類整理。
読者サービスのため原宿に戻るはずが、とんでもない渋滞。
結局予定をキャンセル。

16時、インキュベート先NA社とミーティング。
聞けば聞くほど、この会社GOOD。

18時、30日の講演予定の主催者とミーティング。

20時、ナレッジパークという会社主催の
「社会人と学生の出会いパーティー」に参加のため、
青山一丁目。
この手のパーティー、主催者の意向がどうであれ、
結局、男女の出会いを求める輩で占められる。
もちろん僕も例外ではないが。
いつものパーティー常連数人と挨拶。
食事が無い、酒が渋滞で飲めない、おまけに狭い。
と言う事で、偶然(というか良くあることだが)会った、
電通テレビ局NB氏、江口氏、カンクロウ君、
元JJ専属モデルTA嬢とその女性友達と共に
神宮外苑は「66」に場所を移してお食事会。
後に、先のパーティーから参加者増加。
24時まで、お食事と恋愛談義。
初対面ばかりのお食事会と異なり、
既知のメンバーとのお食事会は会話が楽しい。

原宿に戻り、原稿、就寝。

3月29日(木曜日)

9時、プール&スパ。目が覚める。
10時過ぎ、2月の下関河豚ツアーに続き、
またもや「広島の暴君」K氏発案の食の旅のため、
同伴者で昨日もお食事会参加のTA嬢と共に、
一路静岡県清水。
楽しい春のオープンドライブ!
のはずが、雨と年度末の大渋滞。
予定の時間を1時間以上もオーバーして到着した、
僕のお勧め新橋「第三春美」にK氏対抗の清水「末広鮨」には、
昼間から完全に出来上がったK氏と
僕のビジネスパートナー工藤徳郎が、
あんぐりと口を開けて待っていた。
「遅いよぉー」という苦情を聞きつつ、
「平目とそのえんがわ」、「鯵」、「みる貝」などをつまむ。
このお店、とにかくネタがでかく厚い。
絞めてからの熟成時間が足りないせいか、
新鮮さと歯ごたえは良いのだが、味わいや風味に欠ける。
が、さすが日本一の「まぐろ」の水揚げ高の地。
「マグロの背油」は「歯」がその存在を否定されるほどの
食感と味わい。

ロジスティックスが発達した現在、
「産地が最高」という神話は崩れ、
地理的条件より、経済的な条件が食の良し悪しを決定する。
やはり鮨ネタとメディアネタは「築地」が独占か。

三々五々解散。
再び雨の東名高速を東京へ。
そのまま首都高3号渋谷線に入る予定が、大渋滞。
仕方なく用賀で降りて246。
ここも大渋滞。
TA嬢を天王洲に送る頃には、激疲れ。
原宿に戻り、PCワーク。
早めに就寝。

3月30日(金曜日)

朝から、NM嬢とプールでデートの予定のため、
彼女の住む神谷町に向かうも、呼び出し音に応答無し。
数十分待つが、連絡無し。
仕方なく、一人でプール&スパ。

12時、株式会社ディスコの学生向け講演会出席のため、
プールから5分の東京ビックサイト。
「ビジネスクリエーター」というお題目のパネルトーク。
「痛快経済学」やソニーの役員就任で一橋大学教授を解雇され、
現在は三和総研理事長および多摩大学の教授を努める、
中谷巌氏をはじめとするパネリストと共に、
学生1000人相手に講演。
僕と中谷氏の意見はほぼ同じ。

NM嬢から電話。
「板チャンごめん、寝過ごした」と予想通りのイイワケ。
そういえば、数週間前にも、
IS嬢に同じような理由でキャンセルがあった。
二人の共通点は「学生」。
特に意味はありません。

原宿に戻り、フォーマルに着替え、
18時過ぎ、誕生日パーティーに出席のため、
胡蝶蘭をまじえた花束を調達、
恵比寿のフレンチレストラン「モナリザ」。
僕は、毎年3月30日、呼ばれなくても予定を開けて置く。
大作家であり、株の神様である、
邱永漢先生の誕生日パーティーがあるからだ。
今回は77回目。
僕は「社長失格」が売れた事によって、邱さんの目に止まり、
この会に呼ばれ始めて3年目。
毎年呼んで頂いて感謝。
参加者は、経済界の大御所、有名作家などなど40名ほど。
ほぼ日寄稿者の一人である末永徹氏が初参加で僕の隣。
フレンチとワインと楽しい食事を堪能した後
タバコを吸いたくなる。
するとどうするか、
重度のニコチン中毒者を探して、
赤信号をみんなで渡る作戦に出る。
そうです、糸井重里氏の隣に陣取り、二人でぷかぷか。
ああ幸せ。

毎年9時過ぎには御開になるこのパーティー、
今年に限っては、和やかな雰囲気の元、
邱さんのパーティーは永遠続く。
やばい~どうしよう。
と言うのも、例年を想定して後の約束が2件。
幸い、皆さん盛り上がっているので、数人に挨拶して、
先にお暇。

22時過ぎ、羽澤ガーデンに程近い、
英国大使館職員自宅のホームパーティー。

23時過ぎ、麻布十番は「ルネス」で、
某雑誌読者モデルのパーティー。
またもやパーティー常連10名ほどに出くわす。

26時過ぎ、原宿に戻り、今日締め切りの
「月間ビジネススパe+B」の連載原稿。
が、全然進まない。

3月31日(土曜日)

朝、原稿と格闘しているうちに寝てしまった事を知る。
やばい。
しかし、朝はなぜかタイプが進む。
あっという間に完成~送信。

12時過ぎ、プール&スパ。

17時、原宿に戻り月例の「クラブ一期一会」パーティー。
高々100平米のスペースに、100人以上の来場者。
男女比は50:50。
16時会場。
18時、今日も大盛況!
20時、田中康夫氏登場、名刺交換の行列。
21時、TA嬢登場、これまたJJ読者女性に大人気。
23時、お開き。
早い時間から、
学生スタッフによる手作り料理が振舞われたおかげで、
お開きまで帰る人が居なかった。
主催者としては大変満足。
次回は、4月21日。

自分の部屋に戻り就寝。

と言う事で今週は、
パーティー&お食事会、計7本。
講演2本。
原稿2本。
単行本原稿も進む。
ワンワンサービスも実施。
インキュベート案件も良好。
が、気が付いたらデートは1本だけ。

来週はデートいっぱいしたい。
春だから。

板倉 雄一郎

先週の間違いとお詫び。
牛島氏は、経済産業省ではなく、内閣府でした。
ごめんなさい。





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