板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

企業価値評価・経済・金融の仕組み・株式投資を分かりやすく解説。理解を促進するためのDVDや書籍も取り扱う板倉雄一郎事務所Webサイト

feed  RSS   feed  Atom
ホーム >  エッセイ >  懲りないくん  > 「懲りないくん」2002年5月31日号(68)

「懲りないくん」2002年5月31日号(68)

ネットで週。

5月25日(土曜日)

13:00
鳥取の名手足立慶氏とビジネスミーティング。
足立氏の質問の多くは、現在当社の投資先の
ビジネス展開の方法に関するもの。
「ビジネスモデル」だとか「知的所有権」という
カタカナによる机上の話より、
実際のビジネスオペレーションに興味があるらしい。
さすが、ビジネス一家の御曹司とあって、
ビジネスの本質を理解していると見える。

「パワーポイント」を使って、カタカナを満載して、
見た目にきれいなプレゼンテーションを展開する
若手起業家が多く見受けられるが、
結局のところ、実際の日々の業務執行が、
ビジネスの成否を分けるということを、
起業志望者も起業家も理解して欲しい。

14:00
とあるケータイビジネスモデルのプレゼンを受ける。
7月発売の「ベンチャー学」(仮題)でも
書いていることだが、「機能」の差をもって、
ビジネスモデルだと勘違いしている人が多い。

ビジネスモデルとは、金儲けのための
根幹となる金や経営資源の「流れ」であって、
商品の機能の差では絶対にない。
たとえば「ほぼ日」を例に取れば、
毎日更新される「コンテンツ」は、
読者が直接受け取る「商品」ではあるが、
ビジネスモデルではない。
この場合のビジネスモデルは、
ウザったく、効果の低い「バナー広告」を
極力避けながらも、運営を継続できる
その独特のシステムのことを指す。
このシステムとは、
多くの寄稿者と「ほぼ日」が継続的に関係を持つ
原稿料や情報提供料に依存しない工夫であり、
ニュース性にあふれた、新しいコンテンツを、
継続的に収集掲載するための工夫である。
もちろん、僕は外部の人間だから、
以上の具体的で詳しい工夫やシステムを
知っているわけではないし、
現在の「かたち」が、
「ほぼ日」ビジネスモデルの全てではないだろう。
そして、机上のビジネスモデルを
継続的な成功とさせるのは、他でもなく
運営者の「遊び心」であり
「楽しむ姿勢」だったりする。

今回のプレゼンテーションも、
ご多分にもれず、既存他社の商品に、
ちょっとだけ「毛」の生えた機能の差に終始。

16:00
「ラブコン」収録のため、文化放送。
今回は、とある都銀受付嬢2名。
収録後、「板倉さん、合コンで会いましたよねぇ」と
のたまうのだが、最初に言ってよね。
そういえば、1年ほど前に会ったっけ。

20:00
T嬢と共に、彼女の知人経営による、
広尾は「SORA」にてディナー。
このお店、外から見たら一見「ヘアサロン」。
で中ではバーと
イタリアンぽい料理を食べさせてくれる。
そして、昼間にはカフェとなる不思議なお店。
広尾あたりの散歩の前後に
このカジュアルさはオススメです。

5月26日(日曜日)

13:00
T嬢と雄太、明の2匹を連れ、一路九十九里浜へ。
前にも書いたことだけど、
「湘南海岸」が都心から行ける海だと思っている方々。
(ナンパ目当てでなければ)是非一度、
この海を試してみてください。
砂浜が広い、水がきれい、波が高い、人気がまばら、
都心から車で一時間でアクセスできる、本当の海。
僕のオススメは「本須賀海岸」。

17:30
東金市は、
いきつけのイタリアンリストランテ「BOUN」
この辺で、
しっかりしたイタリアンを楽しめるのは、
僕が知っている限りこの店だけ。
九十九里においでの際は、是非とも。
めちゃくちゃまっとうなイタ飯です。

彼女をドライブに誘って、横浜~湘南なんてのも、
もちろん無難なコースではあるけれど、
たまには、他の人がしないコースもね。

5月27日(月曜日)

トピックなし。

5月28日(火曜日)

15:00
久しぶりに「2年後プロジェクト」改め、
「来年プロジェクト」のミーティング。

19:00
「プロジェクトM」ミーティング。

5月29日(水曜日)

09:00
慶應義塾大学大学院ビジネススクールにて講演のため、
アークヒルズは「アカデミーヒルズ」。

ビジネススクールの講演は「楽」。
たとえば、「デットファイナンス」といえば、
いちいち「間接金融による融資」だとか
説明しなくて済む。

質疑応答が長引き、予定を30分も延長。

12:30
とある著名経営者の要望に答え、
表参道はダイヤモンドホール内
「セブンシーズ」にてランチ。
この日は、
「シーバス(=スズキ)」のムニエル緑黄色野菜添え。
夏の間はシーバスオイシイです。
冬に食べちゃだめだよ、全然おいしくないからね。
「シー」がつかないのは、どんな季節でも
全然おいしくないけどね。

16:30
なんだかとってもおもろいアイデアの吹き出す
特許マニア氏とのミーティング。
ネット音楽配信を、
現状の法律をまったく変えずに実現する手法に
いたく感激。
もちろん全世界に特許出願済み。
早速、インキュベートに取り掛かる。
今回のインキュベート手法は、
これまで、当社を訪問していただいた
いくつかの企業のミキシング。
たとえば
「技術は優秀」の企業と
「ビジネスモデルだけ」の企業と、
「製品センスは良い」の企業を、
一つの商品カテゴリーで結びつけるってこと。
まさに年間を通した「神経衰弱」なんだけど、
これもビジネスのコアコンピタンスを
即座に見つけ、記憶に留めておくからできること。
さて、どうなりますか。

20:00
T嬢とディナーのため、
麻布はステーキハウス「一位」。
僕は通い始めて、かれこれ15年になるが、
いつも変わらず安定した食材と味。
しっとり落ち着いて食べられるお店だから、
(ちょっと高いけど)
「決め」で使ってくださいまし。
僕の経験上「その後」の実績は非常に高いお店です。

5月30日(木曜日)

ポストを開ければ、続々と「返信はがき」の山。
で、いくつかのことに気がつく。

1、「ご出席」とか「~行」とかの消し方。
  なんだけど、一般的には「=」で消すよね。
  でも「寿」という文字で消す方も何人か居る。
  初めて知った。

2、それでも、「行」や「御」を消さぬ人。
  主催者が言うことではないことは、
  重々承知なのだが、
  これができない人が、極稀に居るようだ。
  それも、決まって40を過ぎた独身の方々。
  う~ん、やっぱ結婚って、
  社会生活上、必要なのか?
  それとも、だから結婚できないのか?
  いやいや、そんな習慣どうでもよいことなのか?

3、「ご出席」の「ご」を消して、
  「喜んで」を前に書いて、
  「させていただきます」を「出席」の後に書く。
  実は、これが常識とは、知らなかった。

以上は、大したことでは確かにない。
しかし、
やってみなければ気がつかないこと、
やってみることで新しい発見をすること、
やはり短い人生、
同じところでクルクル、同じ事を繰り返すことは、
もったいないと思う次第です。

次行こう!ねっ皆さん。
やってみよう!ねぇ皆さん。

5月31日(金曜日)

16:00
新たに執行役員に就任したIT関連企業のミーティング。
最近、「顧問」とか「外部取締役」の仕事が増える。

で、移動中面白いことに気がついた。
僕のラップトップはIBM Think Pad S30なのだが、
このモデル、Wireless LANを内蔵していて、
この制御ソフトが、
自動的に受信可能なアクセスポイントを探し出す機能を持つ。
で、原宿から「ファイアー通り」を通って、
渋谷は桜ヶ丘に向かうまでの間、
タクシーにて移動PCをしていたら、
ほぼ各信号毎に、
「利用できるワイアレスネットワークが
一つ以上存在します」
ってなメッセージが表示される。
で、モノは試しと、接続を試みると、
見事LAN接続確立!

Wireless LANの普及も実感するが、
「鍵」をかけていない人も非常に多いことに気がつく。
そして、これをビジネスにしようとする企業もある。
共産主義ではないが、
この手のインフラを共有する社会って、
もう目の前なのだよね。

それにしても、使ってええのかいな?
そして、もし犯罪となるのなら、何罪が適用になる?

20:00
元パーの数人と食事~カラオケ~深夜まで。

ということでまた来週。
カラオケ後でのどが痛い。

板倉 雄一郎
Copyright c 2001-2002 Yuichiro ITAKURA
All rights reserved.





エッセイカテゴリ

懲りないくんインデックス