板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

企業価値評価・経済・金融の仕組み・株式投資を分かりやすく解説。理解を促進するためのDVDや書籍も取り扱う板倉雄一郎事務所Webサイト

feed  RSS   feed  Atom
ホーム >  エッセイ >  懲りないくん  > 「懲りないくん」2002年2月15日号(54)

「懲りないくん」2002年2月15日号(54)

懲りないくんは、最近おとなしいで週。

2月8日(金曜日)

昨日に引き続き地方講演のため、
いつものようにBMW東京高輪支店に車を預け、
泉岳寺~京急(20分)~羽田、
羽田空港~NH593(1時間+)~松山空港(愛媛)、
松山空港~伊予リムジンバス(20分)~松山駅、
松山駅~JR(特急と書いてあるが、
四国は電化されていない路線ばかりなので、
ディーゼル車両で90分)~宇和島駅、
宇和島駅~主催者の車(5分)~会場。
と、ああ遠い。

19時、「ベンチャー学」のお話で2時間。

ホテルにて「ひとり映画鑑賞」は、
ペイパービューのAV。
特別見たいわけでもないのに、つい見てしまう。
これ、中学、高校時代の名残ね。
「今なら、特別なものが見れる!」なんて、
思うのかなぁ~。
中学時代の「11PM」、音量を最小限にして、
準備(?)万端で見ていたときの、
あの刺激はよかったなぁ~。

2月9日(土曜日)

9時、復路につく。

飛行機は速い。
日本のどこでも東京からなら大体1時間強で着く。
それに最近は運賃も安い。
キャンペーン中なら1万円しない。
東京で、梱包用の空気入りビニールを
「プチプチ」潰す様なデートに飽きてきたので、
これからは、地方に行こう!~かな?

たとえば・・・・
日曜日午後、天候は晴。
都内某所でのパーティーにいつものように出かける。
会場で最初に目に付いた、一見お嬢様風の女性に声をかける。
色白で、肩ほどまで伸びた髪は、
ほんのり茶色がかったストレート。
背筋をピンと伸ばして、ゆっくり歩くその様は、
薄手の白いワンピースと彼女の髪が、
彼女に纏わり着きながら、流れているようだ。
「彼女だ!」いつものように、その瞬間の美しさに、
その後の自分の行動を想像し、自分を高揚させる。
「この後、お食事でもいかがですか?」
軽い挨拶の後、僕はさっさと次のステップへと彼女を誘う。
「ちょうどおなかが減ってたの。」
彼女をナビシートに誘い、首都高を飛ばす。
エキゾーストノートが心地よい。
時より目線を前方からそらし、彼女の表情を確かめる。
彼女も、彼女の髪が初夏の風に踊っている感触を
楽しんでいるようだ。
「どこにいくの?」という彼女の不安げな質問に、
「水炊きでも食べようかなと思って」と、
近所のラーメン屋にでも行くような態度で答える。
彼女が怖がらない程度にドライビングを楽しみ、
着いた先は「羽田空港」。
パーティー会場を出るときのほんの僅かな、
彼女の居ない隙に、モバイルで予約しておいた
「羽田~福岡」のチケットを手に入れる。

なんて、これ以上書いてたら止まらないので、
やめます。
まあ要するに、恋愛における楽しみの多くは、
「心の振幅」を如何に作り上げるかだと思っているので、
その小道具として、車や飛行機、そして
「近所のラーメン屋」的感覚で望む、地方の美食店は、
結構役に立つのではないかな。

などと自分の心を想像の世界で遊ばせているうちに、
14時、やっとこさ東京に戻り、実家の船橋へ。

2月10日(日曜日)

朝、犬の散歩5Km。
しかし、2日連続の地方出張のせいか、
風邪でもないのに、やたらと体が重い。
なので寝る。

懲りないくんを書く理由を前回書いたが、
その後、それが頭から離れない。
「あの、回答で本当にいいのか?」
「あれが、本当に僕の思っている理由なのか?」
嘘を書いたつもりは無いのだが、
自分で書いたその理由に、どうもしっくりこなかった。
政治、経済、恋愛、仕事、メディア、遊び・・・。
それらを一人の行動を通して伝えるという行為は、
自らの価値観や行動規範に一貫性があることを、
伝えたいと思っているのではないか?
と思える。
そして、その行為の目的は、こういうことではないだろうか?
「俺たちで何かしようぜ!」
価値観に共感できる人間が集まって、何か始める。
事業でも、NPOでもNGOでも、
はたまた単なる意見交換でも、手段は何でも良い。
とにかく一緒に、第一歩を踏み出す。
そんな、淡い期待を読者に対して持っているのではないかと、
自己分析。

2月11日(月曜日)

12時、墓参りのため、千葉県は大網市。
疲れたり、忙しすぎたり、迷ったり、失敗したり、
嬉しかったり、幸せだったりすると、
僕は墓参りに出かける。
そして、報告したり、聞いたり、お願いしたり、
もちろん、掃除と花を飾りも、する。
日常生活で自身の「尺」が乱れ、
自分のポジションが揺らぎ始めたことを感じると、
その乱れた「尺」を元に戻すために行く。
そんな感じだろうか?

14時、実家に引き返し、犬の散歩。

このところ、デートが無い。
理由は簡単、女性に積極的に連絡しなくなったからだ。
そして、連絡しなくなった理由も簡単、
「特別な出会い」などという、これまた幻想のだが、
そんなものが来ないか、待ちの姿勢で居るからだ。
きっと、それでは何も始まらない。
でも、そんな姿勢も、
たまには、その姿勢そのものを楽しめる。

2月12日(火曜日)

「かつまペットクリニック」からの電話。
犬のおできの細胞検査の結果を聞かされる。
結果は、「初期段階の悪性」。
転移の可能性は、早期発見と治療のため、低いという。
が、力が抜ける。

彼らと一緒に過ごす。
犬も人間も、病気が無くてもいずれは逝く。
逝くことに着目せず、それまでの時間に着目したい。

原宿に移動

18時、ラジオ番組企画打ち合わせ。
正式に決まったら、この場でもお知らせします。

19時、ベンチャー関係やってるとよくある話だが、
資金繰りにこまった会社の相談に乗る。

2月13日(水曜日)

13時、読者HL嬢とランチのため、
表参道は「ボエム」。

僕は、読者と直接会うことはめったにしないが、
彼女のランチの誘いが、スマートだったせいか、
珍しく、気軽に応じた。

後日、「合コン」をする約束。

再び船橋の実家へ。

2月14日(木曜日)

朝から原稿。
5月発売予定の単行本の締め切りが近づいてきたので、
暇さえあれば原稿。
逆に言えば、暇が無ければ書かないということか?
それでも何とか2月中には完成予定。

終日、犬と過ごす。

ということで、懲りないくんは、
何かに懲りたわけではないの。
変化を期待して、変化を呼ぶようにしているのでした。

板倉 雄一郎
Copyright c 2001-2002 Yuichiro ITAKURA
All rights reserved.





エッセイカテゴリ

懲りないくんインデックス