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「懲りないくん」2001年8月5日号(27)

7月29日(日曜日)

選挙、政治といえば、テレビ朝日は「田原総一郎」。
僕個人的には、彼を好きではない。
司会者のくせに、話しの整理より、自己主張が多く、
都合が悪くなると、別の話題に切り替える。
そして、経済にはかなりオンチ。
こう見えるのは、果たして僕だけだろうか?
まぁ、視聴率確保には最適かもしれないが。

自民圧勝なのだが、小泉首相は、これまで一体何をしたのか、
政治オンチの僕に、誰か教えてほしい。

7月30日(月曜日)

日曜日のデートを止む無くキャンセルしたEM嬢より
苦情のメールを頂く。

男と女に限らず、人間関係とは、難しいものだ。
それぞれの人間関係が確立され、
相手に対するスタンスを得られた状況で、
初めて本当の相手の姿が見えるもの。
それまでは、お互い良い部分を見せようとするから、
男女間の関係に至る前に、可能な限り相手を知ったところで、
男女間の関係になった上での、相手の言動をどう捉えるかは、
全く別次元の事に思えてならない。
だから最終的には、試してみるしかないのだろうか。
それでも、数回のデートで、それきりの相手が多い事を、
僕は好んで居るわけではない。
残念なことである。

都合が悪くなった事を伝えると、
どんな用事で都合が悪くなったのかを聞きたがる人が居る。
また一方で、自分の都合が悪い具体的理由を
伝えたがる人も居る。。
さらに言えば、予定をキャンセルされて、
どれほどの経済的、物理的、精神的被害を被ったかを
訴える人が居る。

自分がどれほど大切にされているかを図りたいのだろうか、
そして、自分がどれほど相手を大切にしているかを、
伝えたいのだろうか?
どちらにしても、都合が悪いに変わりは無いのに。

僕の場合は、相手の女性が都合が悪くなった事を知れば、
当然、残念だと思う。
そして、残念であることは伝える。
しかし、なぜ都合が悪くなったのかを聞きはしないし、
仮に、一人10万円のフレンチレストランと
パークハイヤットのスウィートを予約していても、
「それじゃ、また今度、楽しみにしているね」と言うだろう。

そもそも、他人との約束なんてものは、
それが成された時から、
1、 他の予定を消化できる可能性を無くす(機会損失)
2、 その予定が、相手の都合でキャンセルされ途方にくれる。
というリスクが常に付きまとう。
だから、自己リスクは常に認識して、
自己が消化できるリスクの範囲での行動にするべきだと思う。
そうすれば、都合の悪くなった相手に、
罵声を飛ばすことも避けられるし、
自分の気分も必要以上に悪くならない。

とまぁ、エラソーに書いたものの、よく考えたら、
僕が予定をキャンセルした悪者でした。
ごめんなさい。
以後、気をつけます。です。はい。

話はぶっ飛ぶが、
欧米の会社の雇用の場合、
数週間で実績がクリアできなければ、直ちにクビを言い渡す。
それは、一見会社側の身勝手に見えるだろうし、
実際そうなのかもしれない。
しかし一方で、この会社が、
この雇用者に合わなかったのだから、
双方の時間の無駄を省くべく、
さっさと首を言い渡す姿勢に、僕は共感する。
違った場所で、違った人や組織との関係の方が、
その人に多くの幸せをもたらす可能性を、
否定しない行動だから、好きなのだ。

実際、僕はコンサルティングの依頼を受けると、
最初に条件を提示する。
その条件とは「報酬に見合わないと判断したら、
直ちに、首を言い渡してください」と。
時間は人生で、最大、最貴重なリソースなのだ。

7月31日(火曜日)

昼夜逆転のはずが、どうにも体が言うことを聞かない。
船橋の実家に居れば、朝は犬に起こされる。
原宿の自宅に居れば、つい誰かと「映画鑑賞」してしまう。
つまりは、意思が弱いということなのだが、
それでも、新しい本の原稿は、どんどん書いてます。

14時、「スパ然」。
久しぶりのプールは、季節柄ゲストが非常に多い。
なので、ぜんぜん泳げない。

18時、先週のお食事会で、
僕を嫌いになったはずのSZ嬢と、
なぜかデートのため「第三春美」。

皆の前では、嫌いなふり、
そして個別に連絡取ると、即デートOK。
このパターンは良くあることだが、どこか日本の金融機関の
行動パターンに似ていると思うのは、僕だけかしら。

フレンチの得意な彼女に、流行ったCFのコピーやら、
口説く台詞などの伝授を受ける。
しかし、フレンチは発音が難しい。
僕はやっぱりイタリアンがええわ。

21時、首都高ドライブ~自宅。
「イングリッシュペイシェント」をSZ嬢と共に鑑賞。

23時、明日から京都に「焼き物ツアー」に出かけるという
彼女を自宅まで「お行儀良く」送る。

SZ嬢には、なぜか手が出せない。
彼女のお父様が、某省のトップである事や、
フランス人とのハーフである事など、全く関係なく、
とにかく、手が出せない。
きっと、「口説くけど、襲わないから」という
いつもの僕の台詞を、
100%信用しているような姿勢が、原因だろう。

朝まで原稿。

8月1日(水曜日)

12時、連載企画がなかなかまとまらない
GMO配信の「シリコンバレーエクスプレス」の打合せの為、
渋谷はセルリアンタワー、GMO本社。

社長室の余語氏と昼食を共にしながらの打ち合わせは、
やっとこさ連載の方針が決まる。
結局、原稿の内容が問題ではなく、どうやら、
僕が毎週の締め切りを守らないだろうという、
彼らのリスク認識が原因のようだった。
なんて、失礼な!
「懲りないくん」だって、一度も穴あけてないでしょ!
(ねぇ、ほぼ日の編集スタッフの皆さん)
なんちゃって。
ちゃんと期限を守りますという約束の代わりに、
「VAIO C1」の最新機種をお借りする。
これで、どこでも原稿が書ける。
これで、イイワケができないことを期待しているのかしら?

早速自宅へ戻り、「VAIO Z505」と「C1」の
LAN接続やらアプリケーションのインストール。
Ilinkを使った400MbpsのLANはすっごく速い!
おまけに、このC1には「Bluetooth」が標準装備!
でも、対応している機器ってあるの?

19時、MG嬢とデートのため、原宿は「マイセン」ならぬ
僕行きつけの「とんかつ福吉」。
食いすぎで、またも気持ち悪くなる。

20時、懲りない女性の第一弾日記として、
MG嬢の日記を拝見する。
早速「ほぼ日」の編集に送るも、却下。
あらら、もう一度企画考え直します。です。はい。

8月2日(木曜日)

MG嬢と別れ、原稿。

ここ、2,3日、講演依頼の連絡がケータイに入る。
おかしいなぁ~と思っていたら、ある依頼者が、
僕のWEB
http://www.fbi.co.jp/itakura
に書き込みができないためだと、初めて知る。
事務所に問い合わせて見ると、
ファイアーウォールの設置に伴って、
不具合が生じているということだった。
あらら、どれほどの貴重な仕事を失ったことだろう。

ネットビジネスから
顧問や社外取締役という立場以外には、
遠ざかっていた僕だが、
思えば、講演や顧問の依頼など、
ここ数年、全ての仕事の依頼は、このWEB経由。
今更ながら自然と「ネットをビジネスに利用」している
自分を発見する。
ちょっとしたトラブルが、
大きく仕事に影響し、同時に収入にも影響する。
よって、このWEBが、
僕の生活の根底を支えているという事に、
恐ろしさを感じる。
コンピュータは便利だけど、危険だな。

20時過ぎ、二弦社は「NAVI」編集長小川フミオ氏を
ひょんなきっかけで日経BP柳瀬氏より
紹介されることになり、
白金はブルーポイント隣の「ラボエム」上の「ステラ」。
カリフォルニア料理を食べさせるという店だが、
サンノゼになぜか宿がある僕は、かの地で
「カリフォルニア料理」など食べたことがない。
そんなことは、どうでも良いのだが、
20歳ぐらいから、欠かさず読んでいた自動車雑誌編集長に
会えるというだけで、ホクホク気分。
編集者というより、クリエイター風のやさしそうな男性。
しかし、さすがに話題が車になると、難しそうな顔に変身。
その表情はどこか「ここで真剣になってはいけない」という
自らのオタク心を抑制しているように見える、
「まあ、それは個人の好きずきだからねぇ」という
言動に如実に現れている。
プロの匂いを漂わせ、車の議論は仕事ですって感じ。

この日は、柳瀬氏がトークをぶっ飛ばし、僕と小川さんは、
聞き役だったのだ。

23時過ぎ、彼らと別れ、船橋の自宅へ。

8月3日(金曜日)

朝からPC(VAIO C1)のセットワーク。

15時、「スパ然」

20時、カンクロウ君主催のお食事会のため、
六本木は「花えん」。
今回は男女合わせて40名! という大規模お食事会。
でもね、知り合いの女の子が半数、とほほ。

8月4日(土曜日)

予定がないので、というか、
いつものようにいくつかのパーティーの誘いがあるのだが、
なぜか、気乗りしない。
なので、船橋の実家へ。

途中、以前フラレタ、日本航空国際線CAのTE嬢に、
久々の電話。
すると、彼女、「彼氏ができた」という。
交際のある女性に、彼氏ができたとか、
もともと彼氏や旦那がいるなんてことは、
全く気にならない僕だが、
TE嬢については、
どこか、逃した獲物の大きさを感じてしまった。

いつか「懲りないくん」で、「フラレタ」と表現したのだが、
本当のところは、彼女が僕との交際の条件として提示した
「私だけにするなら」を、
僕が受け入れることができなかったことが
付き合いを継続できなかった原因。
僕は彼女を大変気に入っていたが、
他の素敵な女性に目もくれずというのは、
僕には不可能という、僕自身のサガを知っているから、
トレードオフの条件から、僕は彼女をあきらめたのだ。

人は僕の行動を見て、「二兎を負うものは、一兎も得ず」と
評価するのだろうけれど、僕にしてみれば、
最低限の相手へのマナーだと思う行動に過ぎない。

車も複数。
女性も複数。
仕事も多様。
それは、浮気性なのではなく、
一つに絞った時に、自分のエネルギーを集中しすぎて、
その結果、相手を壊してしまうという、恐ろしさを
知っているからに過ぎないのだ。
事実、ハイパーネットという、
一つの会社に執着していた時より、
今の方が、仕事も順調に進んでいるし、
女性についても同様だと思う。
少なくとも、僕自身の心は平穏を保っている。

僕の35歳までの半生は、何かに自身のエネルギーを
集中させる人生だった。
そして、多くの失敗と他人に対する損害を与えるという
結果に終わった。
同じことは、できれば、繰り返したくない。
だから、人生修行の足りない僕は、今のところ、
上記の問題を解決するための方法として、
エネルギーを分散することしかできないのです。

と言う事で、精神的に元気がなく、犬と一緒に、
満月の土曜日を過ごすことに。

板倉 雄一郎
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