板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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「懲りないくん」2001年12月28日号(47)

デートなど、夜の予定が全然ないで週

12月16日(日曜日)

実家の船橋にて、ゆったり、ゆっくりで、
犬の散歩とメール処理など、トピックなし。

12月17日(月曜日)

14時、先週末に突然依頼された講演のため、
平河町は「砂防会館」。
株式会社アラン主催「成功体験に基くネットビジネス」
という勉強会。
結果は、過去最悪の講演。
あせって話すわ、まとまりがないわ、時間が余るわ、
ととにかくサイテー。
自分の中の原因は、
1、 年末年始休暇状態に脳みそを置いていた。
2、 いつものお題目と、志向が違う。
3、 準備不足
ということなのだが、講演が失敗に終わるということは、
すなわち、話し手と聞き手のコミュニケーションミス。
この日の聞き手は、具体的なHow Toを
欲しがっていたようで、僕の話は役立たず。
残念でした。

19時~何件かのビジネスミーティング。

12月18日(火曜日)

14時、とある企画会議のため、電通聖路加タワー。
決まったらこの場でお知らせしますね。

16時、ホテル日航東京の「スパ然」。

19時、コラボレーション21という会の忘年会。

22時、犬の散歩のため、実家の船橋へ首都高を飛ばす。

12月19日(水曜日)~12月21日(金曜日)

またもやトピックなし。

12月22日(土曜日)

20時、起業家赤石太郎氏主催の、月例パーティー。
毎月行われるこのパーティー、
なぜかその月の誕生日パーティーもかねている。
今日は、12月が誕生日の僕もその対象。
およそ100名の参加者からお祝いを受ける。
ありがとう。

ということで、今週は過去50号近く書いてきた中で、
トピックが一番少ない週でした。
年末年始のあわただしい中、
皆さん忘年会などで忙しいらしい。
そして、女性たちも、
クリスマスに向けた「踏み絵」活動のため、
そもそも踏み絵の相手にならない僕は、対象外。
なんだか寂しいなぁ。

ステディーな彼女がいないからでもないし、
デートがないからでもなく、
社会と僕の忙しさの違いが原因でもなく、
とにかく寂しい。

きっと、女性にしても仕事にしても、
それぞれの分野において、
僕のエネルギーを注ぐ明確な対象がないから、
寂しいのだな。

ということで、このまま、いつものような掲載日程で行くと、
新年最初の「懲りないくん」は、
クリスマスの話になってしまうので、
今週は、まだまだ書きますよ~。

12月23日(日曜日)

16時、特別、予定の無い僕は、
誘われるがままに、パーティーへ。
「クラブキスティー」という、
まあいわゆる「カップリングパーティー」に
ゲストとして参加のため、芝浦は「TwoFace」
ゲストじゃないとねぇ~まずいでしょ。
だって、結婚するつもりないし。
というか、「結婚したくて相手を見つける」という行為は、
少なくとも僕の感性には合ってない。
「好きな相手ができて、結果として結婚する」ってのが、
いいような。
でも、それじゃいつまで経っても
結婚することはないという意見もあったりして。

結婚って一体何?
結婚が幸せを生み出すとは全く思わないし、
「恋愛のゴール」と「結婚」はまったく無関係だと思うし、
正直、いろいろ面倒な感じがするし、
いやいや、「まだいい」とも思うし、
と、結局のところ、実は僕、「結婚」に興味があるみたい。
経験主義の僕は、周囲が経験していて、
僕が経験したことない事は、正直気になる。

富士急ハイランドに「ドドンパ」という
世界最高速のジェットコースターができたと聞けば、
乗ってみたいと思うし、
「ディズニーシー」の経験談を聞くと、
自分もかじっておかなくてはと思う。
実はその程度の経験欲を
「結婚」に対して持っているに過ぎないのだが、
「ドドンパ」より「ディズニーシー」より、
多くの人が経験するからな、「結婚」は。
だから、やっぱり結婚してみないと・・などと最近考える。

でもやはり、そんな動機だから、相手に失礼・・とも思う。
でも、所詮結婚なんて、その程度のもの・・・とも思う。

会場の男女は、背番号をつけ、
なるべく多くの異性との接点を持とうと必死な様子。
彼女、彼らの様子を見て、カッコイイとは思わない。
それが、僕を結婚から遠ざける大きな原因だろうか。

19時、自宅へ引き上げ、珍しくTV鑑賞。

28時、犬に会いたくなり、首都高で実家へ。

首都高3号渋谷線~都心環状線へ合流。
左後方から、3台のバイクが猛烈なスピードで追い抜く。
「危なっかしいなぁ」と思いながら、彼らを抜かせる。
直後、一の橋JCTで、渋滞。
その先には、先ほどのバイクが転倒し、
トラックが停車し、トラックの運転手が呆然と立ち尽くす。
バイクのドライバーは、
彼が直前まで乗っていたはずのバイクから
数十メートル離れた場所に横たわっている。
無関係なドライバーは、
その光景を減速しながら見るものの、他人事。
僕にとっても、正直、他人事。

バイクの彼にもクリスマスの予定はあっただろう。
直前まで、バイクを飛ばすエクスタシーに
包まれていただろう。
巻き添えになったトラックの運転手にも、
おそらくクリスマスの予定はあっただろう。
その予定を楽しみにしながら、
最後の仕事をしている最中だったのだろう。
しかし、すべてが一瞬にして吹き飛んだ。

バイクの彼は、死んでしまったのだろうか?
「自分じゃなくて良かった」そう思う。

走るのが好きなら、是非「サーキット」に行こうよ。
サーキットでも死ぬかもしれない。
だけど、自分が死ぬだけで、それだけだから。

12月24日(月曜日)クリスマスイブ

船橋の実家にて、
両親と2匹の犬とともに、聖夜を過ごす。
クリスチャンでもないのにね。

昨日の事故にしても、
9月の同時多発テロから始まる「戦争」にしても、
生きている以上、常に様々なリスクに囲まれている。
そう思うことが多い年だった。
そんな思いが増えれば増えるほど、
大切な生物と共に過ごす時間をしゃぶりつくしたくなる。

ある女性が言った。
「あなたに彼女がいないのは(作らないのは)、
2匹の犬が、それに代わっているからだよ。
でも、犬も両親も、特別なことがなければ、
先に居なくなるよ~どうするの?」

彼女のこの言葉は、僕が潜在的に抱いていた恐怖を
現実のものにした。
僕の現在の最大の恐怖は、
自分のインサイドに居る生物のすべてが、
僕より先に逝くだろうということである。

まあ、そんなことで、少なくとも彼女、
できれば、深く考えない結婚、
そして、子供。
そんなものが欲しくなった。

だから、やっぱり結婚しようとか、
子供をつくろうとか、そんな動機で相手を探すのも、
いいかもしれないな。

クリスマスチックでした。

12月25日(火曜日)

トピックなし。

12月26日(水曜日)誕生日

年末のくそ忙しい中、
良くぞ僕の母親は僕を生んでくれました。
幸いなのは、徳川家康と同じ誕生日だというくらい。

20時、合コンパイレーツ仕込みの
「板倉 雄一郎誕生日パーティー」のため、
いつもの会場「赤石太郎邸」。

数十名の参加者から、祝福(?)を受ける。
ありがとう。
無事38歳を迎えることができました。

今年は、身近な人間に、丁寧に接する。
そんなテーマで過ごした結果が、
今日のパーティーで、少なからず確認できた。
この場を借りて、「ありがとう」。

24時、場所を原宿の自宅に移して2次会。
永遠32時(翌午前8時)まで、続く。

で、実はパーティー会場で、
何人かの好みの女性を発見。
以前、三菱商事フェロモン君から紹介されたKN嬢、
音楽関係企業OLのNC嬢、
2次会まで参加してくれた、某百貨店勤務TB嬢、
それに、最近知り合ったKW嬢。

結局、誰にも決められない。
それぞれが、それぞれの良さを持っていて、
同列に比較できないから、順位もつけられない。
まあ、僕が決めたところで、相手のあることだから、
この際、相手次第ということで、結論を導き出そうか?
そんなことも考える。

ところで、なぜ、一人に決めなくてはならないのだろう。
これって、女性文化なんだよね。
男性支配の文化が続いてきたと、
我々は教えられているけれど、
根底的には、女性文化なんだよな。

老夫婦が幸せそうに手をつなぎ歩く。
そんな光景を見て、女性は「ああなりたい」と
思うのだろう。
幸せの積み上げが、その光景を作っていると、
早合点するのだ。
しかし、実のところは、幸せとは程遠い、
夫婦の葛藤、裏切り、落胆、苦しみの連続で、
それでもかろうじて結婚状態を維持してきた結果、
見回せば、その伴侶しか居ない現実に気がつき、
初めて、安堵に包まれた老夫婦のお手手つなぎが
あるのだろうと思う。
それこそが、結婚なのだろう。
それって、わかってるのかなぁ?~世の女性は。
いや、男性諸君も。

僕の両親は、僕が3歳のときに、
どちらの問題か知らないが、離婚している。
その後、僕は父親と離れ、母親に育てられた。
しかし、いろんなことがあって、現在では、
籍を入れていないが、父と母は一緒に暮らしている。
しかし籍などに無関係に、
僕や弟や2匹の犬を見守ってくれている。
最近、僕は両親が庭で植物の話をしている姿を見て、
以上のような結婚観を持つ。

12月27日(木曜日)

12月の「クラブ一期一会」で知り合った、
スタイリストYM嬢とデートのため、
彼女を恵比寿駅でピックアップ。
フレンチを食べたいという彼女のために、
この時期でも予約の取れる、
渋谷は某フレンチレストラン。

この店、ワインの貯蔵量では、
東京で5本の指に入るのではないだろうか?
何せ、埼玉の石切り場を買いきり、
ここ数十年間のワインを保存している。
毎年、仕入れているので、
たとえば60年代のワインでも、
酒屋で仕入れるより安い。
ただし、この店の主義で取材拒否。
よって、ここにも掲載できません。
おかげで、いつでも食とワインを楽しめるのです。

YM嬢、かなり変態!
その手の趣味がぴったり。
話しているだけで、セックスよりも興奮する。
あまりにも興奮して、ある種の満足が得られたので、
いやいや、楽しみをとっておこうと思い、
僕にしては珍しく、映画鑑賞はパスして、
ドライビングに切り替える。

高木町ランプから首都高を飛ばす。
先日の事故があったにもかかわらず飛ばす。
が、公道で飛ばす以上、
サーキットで知っている自分の能力の50%がいいところ。
予知できない危険を回避するために、
残りの50%は取っておく。

YM嬢、BMWが大好きだという。
走り出した瞬間、彼女は、排気音と走りに感嘆する。
その様子に調子に乗り、
レインボーブリッジ~東京湾トンネル~首都高横羽線~
都心環状線外回り~2号目黒線と、
二人は無言のまま、ドライブを楽しむ。

首都高で一番気持ちの良い2号目黒線を走行中、
気がつけば、ルームミラーに「赤塔」が写る~ワァオ!

「・・・・・・やられた・・・・・・」
楽しみのツケは、払わされると決まっているらしい。
だから、「映画鑑賞」にすればよかったのにぃ~。
いつものようにしなかったから、こんなことにぃ~。

1年半ぶりの速度違反だ。
風船を膨らませられ~でも当たり前だが、
酒気帯びでも飲酒でもない。
覆面パトの計測器には「99Km」の数字。
法定速度は「60Km」だから、39Km超過。
めちゃくちゃ古いけど「あじゃぱぁ~」って感じだよ。

しかし、ショックは一瞬にして吹き飛んだ。
それどころか、僕は「良かった」と思った。
事故をしたわけでも、
即取り消しの50Km以上の速度超過でもなく、
僕も彼女も無事。
きっと、誰かが、僕の行動を戒めるために、
こんな機会を与えてくれたのだろうと思う。

ふと、先日の「バイク事故」を思い出しオマワリさんに
聞いてみた。
僕「彼は亡くなったのですか?」
するとオマワリさんは、書類に何か書き込みながら、
「いや、下半身不随です」と。
その言葉は、事務的で、良くあること的で、
「死んでないのだから良かったでしょう」ぐらいの答え。
僕が下半身不随になったら、僕じゃなくなるよな。

今日のことがあったから、
また一年(免許の点数が戻る期間)気をつけて運転できる。

それにしても、速度超過をやってしまうのは、
必ずといっていいほど、最初のデートで盛り上がったとき。
皆さん、気をつけてね。

というわけで、今回は2号まとめてお送りしました。
2002年からは、掲載ローテーションを、
これまでの、日曜日~土曜日を
金曜日~木曜日に変更したいと思います。
そのほうが、感情が生きていて、うまく書けるかも。

2001年中は、ありがとうございました。
皆さん、良いお年をお迎えください。
さよなら、さよなら、さよなら。
(この部分、「淀川氏と映画」を思い浮かべる人、
いやいや「小田和正」を思い浮かべる人、
どちらが多いのかな)

板倉 雄一郎
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