4000社余りの上場企業の中には、「インチキ会社」は、いくつもあります。
どことは言及しません。
しかし、インチキを見つけたとき、「何を学習すべきか」はとても大切なことです。
インチキの典型例は・・・
「営業利益の推移と、営業キャッシュフローの推移が逆転している企業」です。
これは、要するに、「会計上の利益」をでっちあげた結果、増収増益に「見える」わけですが、流石にキャッシュフローまではいじれません。
なので、たとえば、「5年連続増収増益、しかし営業C/Fは、5年連続マイナス」なんて会社があるわけです。
こういう会社を見つけたら、すかさずB/S(=貸借対照表)を観てみましょう・・・「売り掛」と「買い掛」がどんどん膨らんでいるはずです。
明らかにインチキです。
参考エッセイ:SMU第89号「キャッシュフロー」
また、
「関連会社と複雑に取引をしている企業」もまた、多くの場合「インチキ」が行われています。
最近ぶっ飛んだ「サンビシ」がこれにあたります。
(
DeepKISS臨時等「おいおい(笑)」にて書いたとおり、「テクニカル分析」では、このような問題を解決できないわけです。
この本の主題「個人投資家が損をしないため」という主張は、かなり限定的で、実態を良くわかっていない著者ならではですね・・・テクニカル分析に騙されないように。
)
いずれにしても、このようなインチキ企業を発見した場合、必ずチェックして覚えておいて欲しいことがあります。
それは、「監査法人がどこであるか?」です。
大変重要なことです。
覚えておきましょう。
なお、インチキを見破り、インチキ会社にあなたの大切なお金を投じないようにするための方法は、たった一つ・・・「有価証券報告書」をしっかり読み込むことです。
あなたのポートフォリオは、大丈夫でしょうか?
2005年11月7日 板倉雄一郎
PS:
この週末は、エッセイを2本アップしています。
以下をご覧ください。