板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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SMU 第12号「かくし芸大会」

大変遅れましたが、あけましておめでとうございます。

結婚後初めての年末年始は、千葉県船橋市の実家で過ごしたり、カミサンの両親と食事をしたりと、これまでの独身年末年始とは一転して静かに過ごしました。

スキーだったりクラブでカウントダウンだったりも懐かしいといえば懐かしい。歳は関係ないとは思うけど、こんな静かな正月もいいかなぁ~などと思っていたりもするわけです。

今週のトピックは、10ヶ月過ぎたケータイの機種変更。SO211から最新のP504is。

広義で言えば僕もケータイの業界に属するポジションを取っているわけだけど、「カメラ」も「アプリ」も実は初めて。

で、「勉強のためだ」とか「仕事のためだ」とか言いながら、散々遊びまくることに・・・ ナムコのサイトに昔懐かしいゲームがたくさんあったので、「ムーンクレスタ」「ギャラガ」「パックマン」「マッピー」と次々にダウンロードしては遊ぶという繰り返し。

非常によく出来ている!

と一瞬思ったが、よくよく考えてみたら、これら僕が高校生の頃のアーケードゲームは、その後僕自身がゲームソフトをプログラムする頃の家庭用ゲーム機の能力と一緒だということに気がついた。

あれから20年技術は進歩し、メモリ容量もCPUの処理速度も、今のケータイはあの当時のハードウェアの性能を遥かに超えているわけ。だからそっくり同じものが動いて当たり前。多分、画像出力とキーインプットの部分だけをケータイ用に新規作成して、プログラム本体にはほとんど手を加えていないのでしょう。

技術の進歩ってすごい! けど、果たして数ヶ月経って、購入した現在ほど喜んで遊ぶでしょうか・・・・。「ゼビウス」で行き詰まり・・いやケータイのボタンが壊れるかもしれないので、ゲームはおしまい。

で、本来目的とされているであろう通信とアプリの連携ソフト・・・つまりケータイでやるべきことを探してみたところ、「渋滞情報」なんかが役に立つ。首都高の渋滞と事故情報を図で表現してくれるから、とても助かる。それと、Iモードのメールでは読みきれない容量の大きなメールを「リモートメール(これは以前からテキストベースで使っていた)」のアプリで読む。

ということで、結局は、i-モードに毛が生えた機能に落ち着くことになっちゃいました。結果はわずか3日間でパケット料金がなんと1万円超!

ケータイの便利さは確かにいただけるけど、1万円払うならもっとおいしいものをいただけたと、ドコモに貢いだことにハンセー。でも、不思議とアプリの「終了」に時間がかかるのはなぜ?

で、常にデジカメを持っていることになるわけなので、今週からは写真もエッセイに載せちゃいます。

まずは、手始めに僕の愛犬の2匹。
左:雄太(ゴールデンレトリーバー雄7歳)
右:明(スタンダードダックスフント雄6歳)。

親バカです。(ケータイのデジカメだから画質は勘弁してね)

no12_dog1.jpg no12_dog2.jpg 


<第12号>かくし芸大会

 新春のTV番組といえば「かくし芸大会」と巷では決まっているらしい。これまでの僕はTVをあまり見ていなかったから、今年初めて新春らしい番組を見ることになった。

どれもこれも「すごいねぇ!」と思わせる芸を披露してくれるわけだが、「すごい」と思わせるのは、芸そのものではなく、「あの人が、あんなこと『も』できるんだ」というすごさなのだ。その道の一流が同じ事をやっても「今時、そんなことできてもねぇ」などと思ってしまうはず。いやいやあの程度のことでは、そもそも一流になんてなれない。

そんな事を思いながら、番組を見ていた僕は、自分自身にも同じようなことが当てはまるのではないかと考えてみた。

「大失敗した『のに』、復帰した」という、芸そのものより背景と芸のコントラストの意外性によるものが一つの要素だ。「事業に失敗したのに、本を書いて売れた」事は、幸いだった。そして図らずしも文章が上手だと評価されることもある。しかし、もし僕が一般から「起業家」ではなく「作家」だと認識されていたら、『社長失格』の文章なんて、文章そのものが上手だと評価される事は無かっただろう。

無かったどころか、ヘタクソな文章だと思われていたと思う。

もう一つの要素は、僕の現在の能力では、そもそも一流に成れないという部分。

僕は、TVにコメンテーターなんかで出ることがある。文章も書く。講演もやる。そして取締役や顧問としていくつかの企業のお手伝いもしている。そして自らベンチャーキャピタルもやっている・・・。が、どの仕事も、それ一つ独立して市場での大きな存在感があるわけではない。

収入のことではなくて、それぞれを個別に取り出した時に、市場において「一流」と評価される「芸」には程遠いと言うことだ。作家として一流ではないし、経営コンサルタントとして一流でもない。ましてやタレントとして一流であるわけが無い。

つまり、「~も」やるとか「~なのに~もやる」ってところが、今の僕の市場価値なのかもしれない。しかしながら、もしタイガーウッズが、掃除や洗濯のとても上手な人であったら面白いように、僕も「まず」何か一つを一流にしていきたいと思うのだ。

で、以上の抱負のための手短な手段はまず、このエッセイを毎週決まった曜日にしっかりアップロードすることなのです。

そして「1月1日より12月31日の方が良くなった」なんて毎年思いたいものだ。

2003年1月17日 板倉雄一郎





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