板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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SMU 第99号「投資活動と生活」

夏休み中です。
だけど、今日は台風の影響で、犬との散歩にも行けずなので、この秋に発売予定の「おり・おば」の執筆に勤しんでおります。
そうそう、昨日は久しぶりに「電車で」都内に出かけました。出版社との「おり・おば」の企画会議のためです。出版を楽しみにしていてくださいね。
話は変わりますが、ラッシュアワーでなければ、電車って楽チンで、安くて、早くて、いい乗り物ですね。
たまぁ?に乗るので、「人間観察」には、最適です。世の中の風を感じられますね。

それでは、久々のエッセイの本題「投資活動と生活」についてです。

「黙って儲けていればいいものを、なぜ他人に教えるのか?」という自分自身への問を、97号でちょっとだけ書きました。
自分で書いておいて、その理由をはっきり文章に表現できなかったのが、気になっていたのです。

で、考えてみようと思った瞬間に答えが出ました。

結論から言えば、

「投資で生計を立てるようにはなりたくない」からであり、

「社会の風や自分自身の情報と技術の向上を継続したい」であるわけです。

株式投資に限らず、投資活動で成功するためには、
1、 常に冷静かつ客観的で居ること。

2、 売るにも買うにも、適切で妥当な時期を待てること。

3、 資金に余裕を持っていること。

に集約されるのではないかと思うわけです。

もし、投資活動から得られる資金によって生計を立てているとすれば、上記1,2,3のすべてが満足できなくなってしまいますよね。

僕はそれを避けたいわけです。

常に上記1,2,3を満足していられる状態に自分を置いておきたいというわけです。

よって、生活のための資金は、投資活動とはリスク遮断されていて、収入源も分離されている、講演、執筆、コンサルティング活動に依存しているというわけで、これらの仕事は、投資活動による収益が億単位になっても、止めることはしないでしょう。

さらに、これらの仕事の内容を、自ら進んで投資活動に生かせる知識や経験に直結するような内容にしているわけですね。自分の知識や経験を磨きたいというわけです。一石二鳥です。

またさらに、これらの通常業務は、「社会の風」を感じるために最適だというわけです。コンサルティングをしていれば、(投資対象というわけではなく)個別企業を取り巻く経済状態を認識できますし、商業文章の売れ行きは、社会のなかで自分の価値がどれほどのものかを再認識することができるというわけです。

こう書くと、「板倉雄一郎ビジネスモデル」は、かなり完璧に近いですよねぇ。

でもね、書いているとおり、いっているとおり、思っているとおりに、「自分が常に動くわけではない」という最大の問題があるわけですよぉ?。

だって、眠かったり、疲れていたり、欲が出たり、怠けたかったり、酔っ払っていたり、欲しかったりすることがありますからね。

それに、それらの欲望や邪念をすべて自分から排除したら、それらに満ち満ちている社会を正確に認識することもできなくなってしまいますからね。

で、それらの欲望や邪念を取り払わずに、行動に移すことによって消化する方法として「デイトレ」があるのですよ。僕の場合。
しつこく書いていることですが、デイトレが僕の投資活動の主軸ではありませんし、デイトレのときに企業価値がどうのこうのと考えても居ませんし、欲望と思い付きを即行動に移していますし、だからたくさん失敗もしますし(このところの下げ相場では、かなり損失を出しましたよ。トホホ)、つまり欲望のまま楽しむためのデイトレという位置づけがはっきりしているというわけです。

よって、資金が仮に足りなくなったとしても、最初に決めた「総資産に対する割合」を増減させるつもりは一切ありませんし、やりたくないときに前場からPCに向かうこともしません。

なぁ?んて、また「板倉モデル」は、非常に優れているような感じに書いちゃいましたけど、とにかく書いたり、言ったりすることを、100%できているわけではないのですよ。
今度の「おり・おば」ですが、まさに、この本の「おりこうさん」のとおりに行動できる人なんて、僕は100%大嫌いですけどね(笑)

2004年7月29日 板倉雄一郎




 


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