板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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SMU 第48号「インプットの期間2」

「インプットの期間」はつらい。 僕にとって、おそらく最もつらいことだ。 ではなぜ僕は、自分が最もつらい状態に、自分を置こうとするのか? 特別ストイックな性格なわけでもなければ、動きたくない人なわけでもない。 思いっきり動くための「糸口」を探したいからなのだ。 何かに没頭しているとき、ふと「俺、何のためにやっているんだろう?」と思うことがあるが、そんな思いはしたくないからなのだ。 「何のため?」と今取り組んでいることに疑問を持つまではいい、しかし、そこに答えがなかったり、「あっ、違った道だぜ」なんて思ってしまったら、結構悔しい。 自分のやるべきことを十分に承知していて、かつ今を楽しめる人間に、僕は早く「戻りたい」のだ。 だから一人(いや、犬もいる)、本を読んでは、「その一行」に何時間も思いをめぐらせ「あっ、これも忘れていたな」なんてことを心に定着させたり、春の予感たっぷりの空気に触れては、ほかの季節との違いなんかを通じて春が来ることに心弾ませたり(実は、春は鼻炎に始まる体調の悪化が毎年訪れるので、ホントはいや)、何万円もするワインではなく、一本250円の缶ビールを「如何においしく飲むか」なんてことを真剣に考えたり・・・・まあ要するに、自分で作った自分の「暇」をどう生かすか?に取り組んでいるわけだ。 結論は、インプットの期間が始まる前からわかっている。「結局、できることからやるしかない」となるはずなのだ。それがわかっているのに、それが腹の底に落とし込まれるまで、こんな暇つぶしは続くのである。 自分の人生の歴史からわかる「トレンド」なるものがある。(トレンドとは流行のことではなく、繰り返される業のことである) 僕の場合、数年周期で孤独なインプットの時間があって、その後に漫然と何かに取り組む傾向がある。 40歳になった今でも、そんな自分が現れるのを楽しみに待っているというわけである。 ところが、あまり長く続けるわけにも行かない。 「病は気から」という言葉があるように、(自分が好んでそうしているわけだが)思い悩むことが長く続くと、いずれ身体に影響が出てくるからだ。 余談だが、癌になった人が、もし癌になったことを知らぬまま、何か新たな目標を得て生き生きと活動しているうちに、癌が治っているケースなんかも結構あるんじゃないかと真剣に思っていたりする。その逆に、癌でもないのに、身体のどこかが痛くて、「俺は癌だ」などと思っていると、本当に癌になったりするのではないかと。 癌ではないが、僕の場合、インプットの期間中、徐々に体調が思わしくなくなってきた。 今年の冬は風邪を引くことはなかったが、これは人だかりに足を運ばなかっただけであって、健康なわけではない。一方、変な病気になった。「角結膜炎」といういわゆる「はやり目」だ。医者が言うには、ウィルス性の感染症で、感知するには体内に抗体ができるのを待つしかないということである。さらに他人に簡単に移るので注意が必要というわけだ。 この病気のおかげで、知人(と書く場合は男性である)と「テニアン」に賭博ツアーに行く予定をキャンセルしなければならなかったし、せっかく御呼ばれした藤田晋氏の「半芸能人結婚式」もキャンセルせざるを得なかった。(「行きたかったのに」・・いやそうじゃない「藤田君ごめんなさい」と書かなければならない。) だから「春到来」となるころまでには、何か結論を出して、動き出さないと身体が持たないというわけだ。 でも、一方で、あせりは禁物だ。 で、どうにも答えが見つからなかったら、僕の場合、そのまま放置する。 「答えが見つからない」という答えが出たと理解すればいい。 結局は「どうにかなるさ」が僕の本性だったりするからさ。 <魔法使い> 「社長失格の幸福論」でも書いたことだが、魔法使いに三つの願いを叶えてあげようといわれたら、僕は迷わずこう言う・・ 「願いはひとつだけ叶えていただければいい、僕を魔法使いにしてくれ」と。 つまり、(たとえば金に話を限定すれば)金が欲しければ、金を稼ぐ能力を得ればいいというわけである。するとその後に必要な金がどんなに増えても、水道の蛇口をひねるようにお金をつくれるというわけであって、そうすれば無限のお金を楽しみながら稼ぎ、使うことができる。 ただし「その魔法を何のために使うか」という問題は、常に付きまとうのだが。 板倉雄一郎 2004年2月22日



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