「なぜ、「社長失格」者が、企業価値評価セミナーをやっているのか?」
つまり、事業に失敗した者がどうして事業の評価ができるのか?
と、疑問が湧く方もいるでしょう。
(そういう方がいらっしゃると少なくとも僕は思っています。)
正直、自分自身を客観的に見たら、僕の市場におけるキャラクターや経験は、「んなこといいから、起業しろよ」と訴えているようにも思います。
ですからきっと、このままセミナー主催者を本業として続けるということは、恐らく無いでしょう。
ですが、今は、セミナーを通じて、人の輪を広げたいと思っている。ただそれだけなのです。
良くある「なんちゃってビジネススクール」や「中小企業診断士のセミナー」のように、「あんた実際に会社経営やったことあるんですかぁ?」のような人の教えるセミナーに対して、当事務所のセミナーは、教えることが本業ではない僕や、僕のパートナーが主体になっていることこそが、特徴だと思っているわけです。
「現実の企業経営経験を持たない者の評価なんて、AV(アダルトビデオ)を1,000本観て、セックスの仕方を詳細に分析したと自負する『童貞君』が、セックスの評価をするようなもの」です。
この場合の童貞君が評価できるのは、「アダルトビデオの評価」であって、現実の「セックスの評価」ではないわけです。
少なくとも僕は、このように考え、セミナーを実施しているわけです。
例えば、SMU 第103号「資本コストと割引率」で書いた「自分勝手割引率」なんかが、セミナーの特徴のひとつです。
(あのぉ、、この方法だけで「資本コスト」を片付けているわけではないですからね。講義ではちゃんと、[株式機会費用=リスクフリーレート+マーケットリスクプレミアム*β(ベータ)] についても触れていますが、そんなものは、本で読んでしまえば理解できることです。)
僕のセミナーでは、学習のための学習や、分析のための分析に陥らないよう、「如何に金儲けのチャンスを探すか」に多少偏った教え方をしているわけです。
経済学も企業価値評価も、その求めるところは「将来の予測」であって、人々は、その手法を「金儲け」に利用しているわけです。
それ以上でも、それ以下でもないわけです。
2004年11月26日 板倉雄一郎