板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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SMU 第88号「ウィークエンダー」

あっという間の一週間、気がついたらウィークエンダーです。
今日(2004,07,10)は、昨日から、例の「企業価値評価シリーズ」の第1グループ、第2回目の講義のために、(最近いろいろあって大変気に入っている)名古屋です。
例によって、昼ごろからは塾生3人と共に知多カントリーにて棒を振り回す予定です。
僕、つい最近までゴルフが嫌いでした。初めてコースに出てから、もう15年にもなりますが、ゴルフを始めた理由が「ゴルフ好きに無理やり連れて行かれた」だったせいか、練習もろくにせず、スコアも向上せず、つまり「嫌いなスポーツ」だったわけです。ところが最近は、自分から友人知人を誘うようになるほど好きになりましたよ。理由は簡単です。
「数字が、自分の姿を映すから」
昔も今も上司の居ない僕にとっては、数字が自分を評価する唯一の基準というわけです。「僕は賢いはず」と思っていた僕は、どこかで賢くない自分を数字に見破られることから逃げていたようなのです。ところが、数字以外の何者も評価の基準とならない投資という仕事に自らを投じた結果、自分の姿が数字で現れることを好んでするようになったというわけです。
数字は、嘘をつきません。だから、常に想定している自分より、賢くない自分を発見できます。それ自体は楽しいことではありませんが、自分の真の姿を見ることによって、さらに自分に磨きをかけたいと思うようになり、努力し、結果、数字がその進歩を教えてくれるわけです。
数字は嘘をつきませんから、根拠の無い不安、意思決定における優柔不断を打ち消すこともしてくれます。数字は、今の僕の生き方の最も重要な味方なのです。

第87号「数字占い」
これを書いたおかげで、やっと読者からの「数字占いってどんな意味があるんですか?」というメールが来なくなりました。ちょっと寂しい気もしますが、中には相当悩んでいる人も居たようなので、僕自身もさっぱりしました。これもまさに数字が結果を如実に表現した一例ですね。

第86号「損切り」
株式投資においていろいろな格言がありますよね。「儲けようとするより、損をしないようにしろ」とかね。それぞれの格言は確かに「そのとおり」なのですが、「あたりまえ」を必ずしも実行できないのが人間ですから、当たり前の羅列をしたところで、情報としての価値はないに等しいわけです。「あたりまえ」を自然に行動に移せるような助言にこそ、価値があると思うんですよね。だから、損切りについてちょっと触れてみましたよ。

第85号「今日の日本経済新聞から」
どのようなオペレーションによって、企業価値に変化が生まれるのか・・・実は、シンプルに考えれば答えは出るものなのです。このエッセイの大部分は、個人や企業の「価値創造」に関連した内容が多いわけですが、僕は今後も可能な限り簡素に、かつ具体的にその理由を説明していきたいと思います。

第84号「臨時号」
「理屈はいいから、答えを教えろ」という人は多いです。しかしそういう人に、少なくとも僕は、全く価値を感じません。100%お断りです。

第83号「学習効果」
これも「あたりまえ」を書いたエッセイですが、「そんなの、当たり前じゃないか」という人ほど、その「あたりまえ」が全然できないものです。逆にあたりまえをあたりまえのように実行に移している人は、思考は単純でも時間と共に成果を出せる人です。

第82号「捕らぬ狸の皮算用」
ちょっと、デイトレに傾いた内容ですが、要するに、今自分がやっていることが、本質的にどんな意味があることなのかを理解するということは、非常に大切なことです。
企業価値評価をする上でも、この考えは常に最上位にあります。
たとえば、僕が企業価値の根拠として最も重要視するのは、キャッシュフローだという話しは何度もしています。そして巷にはキャッシュフローに関する情報も氾濫しています。また上場企業の有価証券報告書にもキャッシュフロー計算書を付けることが義務化されています。
理屈から入ると、難しそうに思います。
しかし「経済実態を捉える」という観点から企業活動を考えてみてください。企業はモノ(労働力、原材料、設備など)を、現金を払って購入し、加工し、商品を売って現金を得ます。言ってしまえばこれだけのことなのです。実物として動くモノを捕らえることが企業評価を最も適正に行える手段だということですね。

「スタッフ募集」
僕の予想を超える応募を頂、ありがとうございます。
今後もスタッフ募集は継続しますので、よろしくお願いいたします。

ということで、週末号でした。
来週のエッセイ予定について・・・
「キャッシュフロー」
企業価値評価の具体例についてです。ある「会計上の好業績」を上げる企業のキャッシュから見た実態について書いてみたいと思います。ええと、固有名詞は出しません。

「有利子負債とレバレッジ」
資本コストとハイパーネットの失敗についてです。
「社長失格」は経済書というより「エンターテイメント」に偏った内容ですので、このエッセイでもしばしば、その経済的、戦略的側面について触れてみたいと思います。

その他思いつきにより執筆。

それでは、良い週末を。

2004年7月10日 板倉雄一郎





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