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SMU 第91号「銀行・ハイテクなど」

最初に泣き言を少々・・・・
体調悪いです。いわゆる夏ばてだと思いますが、こういう時って、領収証の整理だとか、郵便物のチェックなどの、脳みそが活動していなくてもできそうな作業も、できないんですよ。困ったものです。

それでも昨日は、得意の「一日集中上京(というほど田舎に住んでいるわけではありませんが)」の日。
まずは雑誌の取材2誌。それぞれ2時間。いずれの雑誌もメインテーマは「失敗」について。
僕は死ぬまで失敗を語る人なのかしら・・・他の才能無いのかしら・・・トホホ。

いつもは、かる?く、ホテル日航東京のテラスあたりで、お茶を飲みながらの取材ですが、どういうわけか、2誌とも大変な意気込みで撮影をするらしく、さすがに部屋を取りました。
その後「スパ然」での、なんちゃってスイミングとサウナ。
さらにその後、22年ぶりに高校の同級生(現在上場企業で、IR関係の仕事に従事・・・インサイダー情報を得たいから会ったわけではないですよ)と彼の同僚の女性、そして、その同級生の早大商学部時代の同級生で現・経済ジャーナリストの方と共にお食事と相成りました。
僕の同級生が、このWEBを通じて、僕にメールを送ってくれたことを機会に、僕が彼の勤める企業の企業価値評価レポートを彼に送ったことが、今回の食事のきっかけでした、が、会食の席では、そんな話しは全然なくて、もっぱらいわゆる「お食事会」的内容になっちゃったわけです。
楽しかったのでした。

不思議なことですが、僕が昼寝をしていたり、仕事の予定があったりして、つまりパソコンに向かっていない時間には、ほぼ確実に株価が下がります(笑)。
どうしてでしょうね?
どうしてかはわかりませんが、これからは「欲しい会社無いなぁ?」とか思ったら、他の仕事をするなり、昼寝をするなりすることにしましょう。

それでは、今日の本題は、経済時事ネタを、かるぅ?くね。

また銀行が一緒になるようです。
(どうでもいいことですが、銀行のカードって、その絵柄や銀行名の変化がめまぐるしいですよね)
大きくなると何かが変わるような気もしますが、実はあまり変わりません。確かに本社経費や支店の統廃合による合理化は数字としてはっきり出てきますが、やはり人員削減を行わない限り、残念ながら今日の株価が示すほどの企業価値上昇はありえないわけです。
銀行を一つにしただけでは、倒れそうな方が、健全な方の資産なり営業CFなりを使って救われますが、統合とは企業買収の一形態に過ぎませんから、何かを手に入れる代わりに、何かを失うということに変わりはありません。だから、本質的には「収益性」を追求しなければ(一株辺りの)企業価値の変動は非常に小さいわけです。企業価値を高めるためには、預金と貸し出しのスプレッドによる収益だけではなく、各種金融サービスはもちろん、その上で大幅な人件費の削減が必要になります。
3万人+3万人=2万人ぐらいにして始めて世界の金融機関と張り合える収益性を手に入れられるのではないでしょうか?(以上の数字は、テキトーにして考えていません)
それでも株価は大幅に動きます。
ここしばらくは、企業価値がどうのこうの言うよりも、単純にマーケットに流される方が儲かるかもしれません。ただし、インサイダー情報でも持っていなければ、流されると言っても簡単ではありません。
変な言い方ですが、企業価値評価をした上でのゆったり投資が、一番「カンタン」なんですよ。

インテルの収益上昇が減速しています。
これは確かに重大事です。インテルのシェアが、競合企業に奪われているだけなら、インテルと、その直接利害関係会社の問題に終わりますが、現在のハイテク産業は、あらゆる分野でインテルの商品に依存していますから、インテルの収益上昇が減速すると言うのは、いわばハイテク産業の「税収が減る(=インテルが政府という比喩)」ということになります。
市場が総悲観状態になったときこそ、仕込みのチャンスというわけですが、単純に下げたハイテクを当たりかまわず買うのでは意味ありません。そんなやり方では、投資信託にお金を預けるのと変わりませんからね。
ここで最も重要なのは、彼らのどの製品の需要が減速して、どの製品の需要が拡大(横ばい)しているのかを、製品ごとに細かく見ることです。その結果得られる情報こそが、「一体(ハイテクの中の)どこの分野が伸びつつあって、どこの分野の成長が減速しているのか?」を突き止めることができるわけです。是非チェックしてみてくださいね。ハイテクの将来が見えてきますよ。
えっ? 「で、どこなんだ?」 だって?
そういうことは、ご自身で確認してください。このWEBをご覧いただけるということは、その情報にもたどり着けるはずですからね。

以上、超ぉ?手抜きのエッセイでした。
すんまそん。

2004年7月15日 板倉雄一郎




 


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