今週は、久しぶりの地方講演、雑誌の取材、それとTV番組の収録。
どういうわけだか僕の場合、4~10chの出演にくらべて1ch(NHK)と12ch(テレビ東京=TX)の出演が多い。
去年の『社長失格』特別番組もTXだったし、報道番組生出演もTX。
まあ、世の中は僕のことを「ベンチャーな人」という認識をしているから、日本経済新聞社と実質的に経営者が一緒のTXの出演が多くはなるのだろう。
けれど、今の僕は「ベンチャー」じゃないんだけどなぁ。(じゃあ何だと聞かれても明確に答えられないわけだけど)ということで、TX新番組「WINERS」の第一回目の収録に行ってきましたとさ。
司会はダウンタウンの浜田さん、それにサッカーコメンテーターで有名な川平ジェイさん、それにもう一人(ごめん名前忘れた)。毎回6人の「WINER」をスタジオに呼んで話を聞くって言うわけ。
僕の場合ぜんぜん「Winer」じゃなくて、むしろ「Loser」なんだけど、呼ばれたので行ってきましたよ。
10月20日(日曜)21:00~1時間、東京地区は12ch(全国ネット)で、ベンチャーな話なんかぜんぜんしていないのに、というかデートの話ばっかりだったのに、どうやら#1(第一回目)収録の評判が良かったらしく、#?(11月10日)にも出演することに。あわせて観て頂戴ね。
<第6号>地方講演でいつも思うこと
地方の講演主催者は、まあ大体商工関係の団体だとかなわけだけど、彼らの最も重要なモチベーションは「町おこし、村おこし」。
そこで起業とかベンチャーとかの話を僕にさせるわけ。もちろん喜んで受けるわけだが、講演の前後で必ず主催者との会食などがセットされる。
その席でいつも僕が「町おこし」や「起業促進」のために訴えていることがある。それは地域のベンチャーキャピタル。まずは市民からリスクマネーを募ってファンドを組成する。
このときもちろんリスクマネー(失敗すれば無くなるし上手くいけば何倍にもなるというハイリスク・ハイリターンの投資)である事をしっかり説明する。
当たり前の話だが、面倒だからとむやみに税金を使ってはいけない。しつこいようだが市民が自らの意思で投資しなければ意味がない。集まったお金を投資するアイデアや起業家を「市民」から募集する。
投資の条件は、
1)本拠地をこの市に置く
=つまり儲かったときの法人税をこの市に納める。
2)特別な理由が無い限りこの企業は市民を雇用する
=つまり市民の雇用機会を創出する。
3)特別な理由が無い限り外注先も同市に本拠地を置く
=つまり同市に法人税を納める会社。
などの条件をつければ、「仮に」このベンチャーが大失敗しても、不思議と「市」という会計単位では、本質的な「損」が発生しない。
上手くいけばIPOにでも漕ぎ着けることができたら、市の雇用、税収が増すってわけです。
僕がこの提案をすると、商工会議所も青年会議所も市も県も大体高く評価してくれるんだけど、「じゃあ誰がやるんだ?」ってな話で皆しり込みするんだよね。
その姿を見て僕はこう思う。
「結局、町おこしのアイデアが無いわけでも、金が無いわけでもなく何かをやるための『人』がいないだけジャン」と。
で、「勝手にしてよ」と思いながら新幹線なり飛行機に乗って帰ってくる。
今、日本全体がこんな感じなんだよね。政治が悪いとか、会社が悪いとか、経済が悪いとか、アイデアが無いとか・・・ホントはそんなことじゃないんだな。
「あなた自身が、ダメなんじゃん」って事なんだよ。
何がだめなのかといえば、「あなた自身が、チャレンジしようとしないんじゃん」となるわけだ。
さてあなたは、あなた自身がチャレンジしていますか?
夢を持っていますか?
2002年10月15日 板倉雄一郎