板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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SMU 第47号「金」

インプットの期間のはずなのに、業は癒せない。だから、書くことはやめられない。

 ところで、この国に元気がない理由のひとつを皆さんはご存知だろうか?その理由はたくさんあるが、ひとつ大きな理由に「金持ち」の存在がある。

「金持ち」というのは「大盤振る舞い」のことではなく、「金持ち」のことである。先祖から受け継いだ資産の(本人が思うところの大きな勘違いの)大切さにこだわり、金を使うことをせず、しっかり次世代に残そうという、あきれた連中のことだ。

そんな連中に限って、その金をどうすれば温存できるかとオロオロしている。まったく、生きている価値のない連中だ。金は、使われることを待っている人間以外の意思のあるものである。使って何ぼなのだ。

もし、子孫に何かを残したいのなら、その金を使って自分自身の価値を高め、その経験と知恵を子孫に残すべきなのだ。そもそも、中途半端な金がある家庭に育ったつまらない奴が育てたつまらない子供だから、また使わずにそのまま「死に金」を引き渡すことになる。

景気なんてものは、金を稼ぐことではない。金を使うことによってのみ景気がよくなる。「うんうん」とうなずくあなた。あなた実は預金が底をつくことを一番恐れているのではないか?

世の中価値を生み出すのは、人間でしかないのだから、人間に金を使おうぜ。

まあ、自分に使う分には、なくなっても諦めがつくでしょ。

2004年2月14日 板倉雄一郎





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