最近のお買い物について、いろいろ拝見しております。
昨日も、地方銀行をお買い上げいただいた若き経営者がおりました。
はたまた、次々とIT関連企業をお買い上げいただいている企業もあります。
そうそう、ついでに球団などをお買い上げいただいたようです。(笑)
皆、お買い物が下手ですね。
皆、お金持っているのに。
僕ならどうするか?
(社長失格の僕に言われたくないかもしれませんが(笑))
まず、以下のいずれかに該当する企業を買収します。
1、 平凡な経営者が経営をしても、毎年大量のフリーキャッシュフローを生み出す「成熟期以降」の企業。
(キャッシュフローが良いのに成熟期以降だから忘れ去られていて、相対的に時価総額がキャッシュフローからみてみて小さい企業)
2、 その掛け金を運用することが出来る損害保険会社。
(間違っても「銀行=コマーシャルバンク」ではありません・・・だって決済機能なんか手に入れたって、トランザクションでしか稼げないでしょ)
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、「2」は、まさにバフェット氏の手法です。ですから既に成功を収めたビジネスモデルなので、僕は「1」の企業を買収します。
(既に、いくつか具体的候補を見つけています)
買収後、既存事業の経営は、現在の経営者に(よほどのバカで無い限り)続けていただきます。
当然ですが、この企業が生み出すフリーキャッシュフローは、僕が勝手に使えるわけですから、大いに使わせてもらいます。
毎年毎年、お小遣いをもらえるというわけです。
もちろん、それを配当したりなんか絶対にしません。それじゃ税金払うために買収するようなものですから。そしてそのフリーキャッシュフローは、再投資に回します。
このとき、初めてITやバイオ、そして新エネルギーなどの新興企業に投資するわけです。毎年毎年、投資先を増やせます。増資なんかしなくても投資を続けられます。
(ここが味噌です)
そして、投資先を指導しキャピタルゲインを得るように努力します。
(ですが、売りません)
当然、投資先企業の経営は、現在の経営者に継続してもらいます。
(僕、忙しいのが嫌いですから)
以上が、本当の「金融」なのです。
古い成熟企業の生み出すキャッシュを、新興企業へ投資する。
本来、銀行の持っている機能を銀行が実行しないものだから、以上のようなことを考えちゃうのです。
最初に書いたIT長者たちとの決定的な違い、分かりますか?
気がついた人もいらっしゃると思いますが、イクイティーを原資とする彼らより僕の手法のほうが、圧倒的に「資本コスト」が低いのです。
つまりこれらが実現すれば、僕の勝ちですよぉ~ははは(笑)。
先の「1」で定義した企業も、見つけてありますし、その企業から再投資したい企業も見つけてあります。
問題は、最初に「1」の企業を買収する「現金」が無いというわけです(爆)。
誰か、長期固定かつ低利で、お金貸してくれませんかねぇ。
そうですねぇ、100億ぐらいでOKです。
当たり前ですが担保は差し出しますよ。「1」に該当する企業(の生み出すキャッシュフロー)です。だから3%程でいかがでしょうか?
だめですか?なら3.5%までならOKです。
今目を付けている「1」の企業群は、そのぐらい払えます。
つまり、簡単に言えば、LBO(leveraged buy-out)ってことです。
僕は、(SMU 第171号「発想の原点」の中でM氏と表現した)村上ファンドのような、広義での「アービトラージ」にも興味ありませんし、ましてや、おしっこする時間もないような短期投機にも全く興味ありません。
しつこいようですが、忙しいの嫌いですから。(笑)
ちゃんちゃん。
今後は、少しずつ、個別企業の話を展開しようかと思います。
次号は、「孫正義は、企業価値評価を巧みに利用した狼中年」あたりにしようかな。(笑)キチンと論理的になぜ狼中年なのかを書きます。
ということで、いつもとは順番が逆ですが、セミナー関連のお知らせです。このところ、「簡易・企業価値評価」出張セミナーをいくつかの企業様からお受けしております。
簡易ですから、3時間ほどで内容を詰め込むことになるのですけれど、この簡易セミナーの売りは、依頼を受けた企業自身のバリュエーションを事前に実施し、セミナー仕立てで当該企業のバリュエーションや「ROIC分解」などをお伝えするというものです。
「うちの会社の価値って?」と興味のある経営者の方、または当該企業の教育担当者様、是非よろしくです。
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先週から、既に某大手企業様へ、出張バリュエーションです。
これ、「デリセミ」? いや「デリバリュ」?
2005年1月26日 板倉雄一郎