板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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SMU 第152号「家計金融資産」

とつても良い天気でした。

今日は特に予定が無かったので、午前中からお台場はホテル日航東京の「スパ然」にて、久しぶりにゆっくり、たっぷり、スパ&プールの一日でございました。

(午前中のエッセイサボって、へへへ)

ちょっとだけ脂肪が取れた(?)などと勝手にイイワケを作り、その後自宅(船橋市)近所の鮨屋「吉光」にて、生ビール、生牡蠣、生鰤、生鯵と、一気に戻ってしまいましたよ。

予断ですが、この「吉光」、地方都市の鮨屋によくあるパターンで、鮨のほかにも、フグもあれば、蟹もあります。大将が断言するようにこのお店、一切養殖モノは置いておらず、フグは(当たり前ですが)天然トラフグ、蟹は(僕はアレルギーで食せませんが)毛蟹とタラバ(これは正確には、蟹ではなくヤドカリですが)と何でもありです。

で、しかも、大変美味しいのでございます。

(あっと、新橋は「第三春美鮨」の方も、このWEBを見ていることを忘れてしまいました・・・ごめんなさい。)

本日は、何と言っても「鰤」でした。この時期の鰤の脂身は、黒マグロのトロより美味しいです。

このお店、美味しい上に、安いのです。こざっぱりと綺麗な内装に、カウンター席とお座敷など、満員で50人以上は入れる店ですが、とにかく安いのです。

それでなくても連日超満員ですから、全部をお教えして、今以上に混んでしまうのはちょっと困るので、ひとつだけ値段をお教えしますね。

「毛蟹セット1,500円!」・・・・異常な値段です。

ただしかし、どんなネタにも手を施した(たとえば、白身の昆布締め、イクラは醤油漬け、マグロは数日寝かせなど)の鮨ではなく、大将自ら毎日(もちろん、水曜日と週末は行きませんが)築地に仕入れに行く、新鮮鮨の類です。

僕の場合、ほぼ二日に一回は(値段が安いこともあり)食べていますが、たまぁ~に、多くの仕事をこなした鮨も食べたくなるのでございます。です。以上。

あ~あ、美味しかった。

で、帰ってきて日本経済新聞に目を通したら、ちょっぴり小さな記事で面白いのを見つけてしまいました。

「ビル・ゲイツ氏、バークシャー・ハサウェイ社の取締役に就任」

なるほど・・・うまく行くといいですね。

一昔前に、ソフトバンクと光通信が相互に外部取締役に就任したのと比べる(のは、大変失礼な話しですが)と、格が違いますよね。

記事にも書いてあるとおり、ウォーレン・バフェット氏は、「ハイテク・チンプンカンプン」のご老人ですから、ビル・ゲイツ氏の取締役就任は、うまく行けば、今後も同社のキャピタルゲイン(数十年間の平均上昇率は、年率25%前後と脅威の会社=というかファンドです)を、これからも長期で維持できるかもしれません。

そうでなくとも、株主総会で株主から寄せられる「あなた(バフェット氏)が死んだら、バークシャー・ハサウェイはどうなるんだ?」という質問が、出なくなる・・・かもしれない・・・という効果はありますよね。

予断ですが、年率25%で、100万円投資したら、10年後には930万円、20年後には8,700万円ですからね。

これは夢の話じゃありませんよ。例えばバークシャー・ハサウェイ社は、1988年にNYSEに上場していますから、今から16年前には誰でも「わずかな余裕資金さえあれば」同社の株主になれたというわけです。

もちろん日本に住む人間としてはその期間の為替変動を考慮する必要がありますが・・・。

で、本題の「個人金融資産」についてです。

これまた日本経済新聞からということになりますが、個人金融資産が徐々に預貯金から他の金融商品に流れているという記事です。

株式に向かっているのは、皆さんもご存知かと思いますが、本日の記事では、その株式への移行が少しずつ鈍化し、その分、ななぁ~んと国債に向かっているのだそうです。

同紙によれば、家計の金融資産に占める「国債」の比率は、わずかに1.2%だったが、昨年からの伸び率は、なんと43.5%!だそうです。

へぇ~。

銀行預金という(銀行がアホなことによって)「全く価値を生まない場所」に置いておかれたお金が、これまた国債という(政府と官僚がアホなことによって)「価値を創造しない場所」に移ったというわけですね。

「ご苦労様です。」という以外、言いようが無いです。

「良くわかっていない人」が持つシェアが大きくなるのは(いや、良くわかっていないから持つのかもしれませんが)、株式にしろ、国債にしろ、ほらねぇ。

誰かが買い続けているうちは何も起こらないでしょうけど、ひと度売りに転じたら、金利急騰しますよ。その後はご想像にお任せします。

じゃあ、どうするか?

はい、答えは(長期的な解決策であれば)非常に明確に持っております。本質的な問題は、「お金の扱いを誰も教えてくれない」という点ですから、「小学生から、フィナンシャル・リテラシーを高めるための教育をすればよいのです」バブルもその崩壊も、恐らく国家財政の危機的状況も、多くの日本国民のフィナンシャル・リテラシーが低いことが根本的な原因です。

ですから、「ゆとり教育」なんて、馬鹿馬鹿しい何の意味もない教育制度はとっとと廃止して、その分の時間で、キャッシュフロー・ゲームでも何でもいいから、遊び感覚で教えてあげればよいのです。

さすれば、本来持っているものづくり能力+フィナンシャル・リテラシーが合体して、国家全体の経済力は、格段に向上します。これに尽きます。

おっと、その前に、親のフィナンシャル・リテラシーを向上させなければなりませんよね。

だって、三角関数の宿題に親が答えられなくても、ごまかせますが、お金のことで子供の方が良く理解していたら・・・ああ怖。

今日は、こんなところで。

2004年12月16日 板倉雄一郎(夕刊)





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