昨日のエッセイ(SMU第174号「孫正義は狼中年」)について、反響が大きいです。
「あんなに書いちゃって、大丈夫ですか?」という反響が多いのですけれど、大丈夫もクソもありません。
僕は、自分が感じたことをただ書いているだけですからね。
僕は、北朝鮮の住民ではありませんし、孫正義は金正日でもありませんからね。
僕の指摘が正しいのか、それとも孫正義の経営が(僕なんぞの指摘の枠に入らないほど)優れているのか・・・これは将来分かるはずです。
その時、もし彼の経営が優れているということになれば、この場で「孫さん、さすがです!僕が間違っていました。」と正直に僕は書くつもりです。
もう一度この場で、昨日のエッセイのコアについて、(ソフトバンクに限らず)一般化して整理すると・・・
1、当該企業が生み出す、キャッシュ・フローの全て(又はそれ以上)を再投資(し続ける)モデルでは、永延にフリーキャッシュ・フローは生み出されませんから、少なくとも理論的には企業価値はゼロです。 |
この1~5を、まとめて同時に、且つ相互作用を考慮しながら、考えてみてください。昨日のストーリーがよくお分かりいただけると思います。
そもそも、ソフトバンクは、一体何がしたいのでしょうか?
僕には、それがさっぱり分からないのです。(笑)
インフラの王者になりたければ、KDDIなどを「えいやぁ~」と買収して、その後に、バッサバッサやったほうが早いのでは?(買えるかどうか、知りませんが)と思いますし、儲けたいのなら、インフラなんかに手を出さず、高付加価値のアプリケーションだけをやればいい。
「ゴールドラッシュで一番儲けたのは、ホテル事業と鉄道事業」ということがベースなのでしょうけれど、彼のグループで、一番儲けているのは、ホテルでも鉄道でも無く、結局「掘っている人(ポータルサイトYahoo!)」じゃないのかしら。
あぁ、ゴメンゴメン。ホテルや鉄道も、「将来」すんごく儲かるんだったよね。
そして、高速列車の開発やホテルの改装費用なんてのは、たいしたことないんだよね。
いざとなれば、ホテルの2~3個売れば大丈夫だもんね。
そして、孫さんの列車を使った客だけしか、孫さんのホテルに泊まれないようにすればいいんだよね。
でも、それって、孫さんが「一番攻撃していた企業」の体質と同じなんじゃない?(笑)
2005年1月27日 板倉雄一郎