板倉雄一郎事務所 Yuichiro ITAKURA OFFICE

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SMU 第50号「老後」

久しぶりに六本木の「クラブ(=いや女の子のいる店)」に行った。このところ田舎暮らし、世捨て人をやっているものだから、20代前半の「彼女たちがすけべぇな男にとって綺麗に写る衣装」を纏ったその姿は、いつ見てもそそられる。

そもそも僕自身の20代が、お友達も、彼女も、同棲相手も、100%が「元お水」だったこともあり、ムシが騒ぎ出しそうな気配はある。

気配はあるが、20代前半からこの手の店に足繁く通っていた僕は、彼女たちの言葉も、しぐさも、その動機をはっきり知っている(=耐性がある(笑))から、何も起こらない。(起こそうとしない)

まぁそんなことはどうでもよいのだが、オジサンになった僕は、オジサンらしくこんなことを聞いてみた。

「なんで、(ここで仕事するほど)お金が欲しいの?」

彼女たちにしてみれば、最もつまらなく、最も良くある質問である。考えてみれば、誰だって金は欲しい。僕だって欲しい。だから愚問といえば愚問だが、そんなことはこの際どうでもよい。問題は僕の質問に対する彼女たちの答えだった。

「老後のためですよ(笑)」20代の女性が老後のため?

確かに、このところさまざまなメディアで「老後」が取り上げられる。「年金」、「国家財政」、「生命保険」、「税金」などなどなどなど。確かに議論する必要があるだろうし、そもそも国家というものに対する国民の関心がこれまで低過ぎたことも問題ではある。

しかしだ、そもそも博学の経済学者連中でさえ、わずか数ヵ月後の経済予測をことごとくはずす し、あのビル・ゲイツでさえ、「2年先はわからない。2年は永遠に相当する」と表現しているし、 そもそもそもそも「明日はどうなるかわからない」世の中に僕らは住んでいるわけだ。

だから、老後の心配など、それこそ鬼どころか、神様も笑うってば。

「そのとき必要な金を、そのときの自分のバリューで稼ぐ。」あらゆる経済の仕組みを考慮して、僕はこれが最も合理的な考えであることを確信する。要は、自分のバリューを高めることが、将来に対してできることのすべてなんだ。

それにしても、「未来より今を大切にできないものかねぇ。」などと考える僕は、おっさんくさいなぁ。

でも、昔からどういうわけか「美脚ぞろい」のこの店は、いいなぁ~。「いいなぁ~」で終わってしまうところが、やっぱりオジサンくさいなぁ~。でも、オジサンなんだから、それでいんだよなぁ~。やっぱオジサンくさい。

2004年4月3日 板倉雄一郎





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