今週のトピックは、北海道!
僕も歳をとったのか、講演で訪問した北海道は「十勝」の田舎をとっても気に入ってしまいました。
ただひたすら広がる十勝平野。どこまでも直線が続く道。
ほぼ500mおきに立っている農家の家屋と家畜舎の造形は、北海道特有の台形をした屋根に覆われ、景色だけでもそこに居る事を認識させてくれる。
(この地域の農家の平均的な土地所有面積は、その一辺がおよそ500m!)
この時期、「最高気温」はマイナス3度と極寒で、もちろん積雪もある。
しかし道路端の雪でも、片栗粉のような感触は、寒さを忘れさせ、99年以降お休みしているスキーを思い出させる。
講演主催者である「財団法人 十勝圏振興機構」の職員の案内で昼食を摂ることになったが、メニューには地鶏のソテーや十勝牛のステーキなど地域の名産が並ぶ。
僕はその中から迷わず「蝦夷鹿のステーキ」を選択。
フレンチ風のソースで頂くこのステーキは、風味、食感ともにGOOD。とにかく美味。
と、景色や食べ物もいいのだが、それ以上に、良かったのは、十勝の人々のアグレッシブさだった。
講演での質問内容、その後の懇親会での積極的な名刺交換と会話には、開拓精神というかベンチャー精神が溢れていた。 さすが「少年よ大志を抱け!」の土地柄である。
正直、先々週講演で出かけた札幌より遥かにベンチャーな土地。
この地の環境に憧れて、本州のいたる所から移住してきた起業家も何人か居ると聞く。
十勝いいですよ。。
ついでに、もう廃線になった「幸福駅」にも行って来ました。
<第18号>アイデアの源泉
企業経営にも、発明にも、日々の生活にも、アイデアは欠かせない。
本やニュースや学校で勉強するものは、言ってみればすべて過去のこと。過去のことだけをベースに行動していれば、自分や社会に多くの付加価値を提供することなど出来るはずが無い。
だから、過去の事象と本人の感性から生まれる新しいアイデアが大切である。 まあ、当たり前だが。
ところで、そのアイデアを生み出す方法があるのか?
僕は、あると思う。自らの感性を育てることだ。
ところが、多くの人は、驚いたり、感動したり、喜んだり、欲しがったり、そんな人間の感情の基本的な抑揚を、年齢を重ねる毎に、経験を積み社会を理解するごとに、抑えようとする。
頭にきても怒らないように努め、美しい風景を見てもあからさまにその感動を表現しないように努めようとする。 するとどうなるか。 どういうわけだかその仕組みはわからないが、僕の経験では、心が捉えた事を素直に表現しない事を長期間続けていると、表現はおろか、心が多くの事を捉えられないようになる。。
魅力的な女性を見て、感動し、欲しくなり、その女性に声をかけるという一連の「当たり前」の動きの中で、感じたことのアウトプットである「声をかける」を抑制していると、インプットに当たる「魅力的な女性」という発見をしなくなってしまうのだ。 発見が無ければ、アイデアの源泉が枯渇する。 と、僕は思うわけだ。
人生がおいしくて、楽しくて、だから生き続けたいと思う僕は、感じる(インプット)事を捨て去らないために、日ごろから感じた事を表現(アウトプット)することを、子供っぽいと言われ様が、僕は続けて生きたいと思う次第である。
2003年3月7日 板倉雄一郎